第5話 姫の空回り
姫は放課後の寄り道は初めて。
カラオケに行くのは、(光、雀、黒崎、原田)
そして姫の5人でカラオケへ。
勉強大好き。マザコン。カラオケに到着。
「さぁ楽しもうね。」
盛り上げる光。
カラオケは初めて。ドキドキ…… 沢山のポテトやジュース、サンドイッチ。迷ってしまう。食べたことないのばっかり……
「私から唄うね。 」
光が流行りの歌を披露。
上手い。 初めて聞く歌だけど上手い事だけはわかる。みんなで拍手拍手。
「上手いよね。 俺は全然だからなぁ笑。」
ハラケンが話しかけてきた。結構フレンドリーなタイプの様だ。
「そうだよね。上手いなぁ……」
しみじみと感じたのでした。
今まで感じた事のない、
「白鳥さんは歌わないの? 」
ハラケンなりに気を使いつつ、
白鳥の歌唱力が気になるようだ。
「私はまだ大丈夫。 」
光の後だとやっぱり気が引ける。唄えるのは英語の歌くらい。
「唄ってよぉ。大丈夫だから♪ 」
光は優しかった。
本当に気にしないのかもしれないけど怖いのだ。 ハラケンも
いつもの姫子ならハラケンを叩いてしまう
くらいちょっとしつこくしてきた。
今の頑張って変わろうとしている姫には
絶対そんな事はできませんでした。
「早くしなよぉ。 唄わないの? 」
(コイツぅ……。)
すると歌が流れ始めた。
「あっ。唄いたいから勝手に入れちゃったよ? ゴメンね♪ 」
王子が姫を気にして割り込んできた。
凄い上手い。 しかもカッコいい。 紳士
だなぁ…… ハラケンはデリカシー無さすぎ。
白雪姫に出てくるキャラで例えると
絶対木こりだ。モテない木こり。
みんながどんどん歌っている……
( 仕方ないからポテトとか食べよう。 浮いてるかなぁ? もうやけくそだぁ~。 )
「大丈夫? 唄わない? 」
光は悪い人ではないけど、みんながみんな簡単に上手く唄える訳では無いことは、分からなかったのだ。
「じゃあ一曲だけ。 」
姫は英語の歌を唄った。
「♪~♪、」
緊張し過ぎて声が裏返る。
恥ずかしい。
途中で抜けてトイレに逃げなければ……
「ちょっとトイレ行くね。」
走って出て行った。大失敗……
誰も気にしないのかもしれない。
でも、プライドの高い姫子は、いつもできて
当たり前。
恥をかいたことがあまりなかったから凄いショックだった。
「なにしてんだろう…… ハラケン笑ってたな。腹立つなぁ。」
姫子はメンタル限界だったので、光に
メールで調子が悪いから帰るって一言
入れて帰ることに。
「恥ずかしくて戻れる訳ないじゃない…… 」
プンプンしながら帰ってしまった。
まだまだワガママな所は、治っていない
ようだった。そう簡単には人は変われない。
初めての街中。色々なお店がある。
「すごぉーい。色々あるなぁ……ゲームセンター? 行ったことないなぁ。行っちゃお♪ 」
ストレス発散に一人でゲームセンターへ。
沢山のゲームに見たことない機械だらけ。
「遊園地みたいですわ…… 」
なにをするか迷っていると
「一人なの?? 良かったら俺たちと遊ばない? 良いでしょう? 」
ヤンチャな男二人が絡んできた。
怖い……いつもは強気でいたけど
一人だととても怖くて声がでない。
守られるのが当たり前だったので、ナンパも
されたことはありませんでした。
「…… あっ…… ちょっと大丈夫なんで……帰ります。」
強く断れない。助けてぇ。
そこに
「すみません。 僕の連れなんで他当たってもらえますか? 」
王子登場!
でもどうして?
カラオケまだ終わってないはずでは?
なんでここが!?
「なんだ。男いんじゃねぇかよ。 つまんねぇ。」
男がいると分かり、帰っていった。
「大丈夫だった? 一人でゲームセンターは危ないよ。 光ちゃん心配してたよ♪ 」
優しく話してきた。
こう言う行動は出来そうで、出来る事ではない。
「なんで場所分かったの?」
「ん? 光ちゃんに先に帰るってメール来たから、探しに外にでて一番楽しそうな所を
(本当に惚れちゃう~
気にして来てくれたんだ。
やっぱり、私だけの王子様。)
「ありがとう。 みんなと居るの楽しかったんだけど、唄うの下手で恥ずかしくて…… 」
正直に話した。
「唄うの抵抗あったよね。もう少し早く気付いてあげてれば良かったね…… ごめんね。ハラケン笑ってたよね? アイツにはきつーくしかっておいたよ笑。今頃、女子二人に公開処刑されてんじゃないかな笑? 」
凄い見ててくれたんだなぁ。深く感じた。感情的になりすぎてしまったのだろう。
でも、ハラケンは叱られて当然。
「本当にありがとう。ハラケンはちょっと
デリカシーなくてショック受けてたの笑。」
チクる姫。ハラケンは正直何処にでもいる空気の読めない男でした。
イケてない男なので許してほしいと作者は
感じている。
「やっぱりそうだよね。 ハラケンは罰で何かおごらせないとなぁ笑。 唄うの嫌なら他の所行こうか?
それなら良いでしょ? 」
姫もそれなら大丈夫と言う。
「でもどうせゲームセンター来たんだから、ちょっと遊んで行こうか? もったいないし♪ 」
少しだけ遊んでから合流することに。
本当に姫子には王子にしか見えなかった。
ワニワニパニックで遊ぶ。
(ワニワニパニック)
多分、読者のみなさんは知ってると思いますが分かりやすい小説の為ご説明を。
単純に色んな穴から出てくるワニさんを
叩いて、叩いた分だけ点数が入る。
その点数で競うのだ。
「白鳥さんやってごらん? 楽しいから。」
よぉしやるぞぉい。ワニが出てくる。
「えいっ! えい! ワニ出てこい。えいっ! 」
ぎこちないけど頑張る。汗をかくのが苦手
な姫は汗を沢山かいてた。いつもなら
凄いイライラしてたが、何故か全然気に
ならなかった。
「いいぞぉ。 そこだ。いけいけ! 」
王子の応援。凄い幸せ♪ そして終了。
点数は15300だった。頑張ったぞ。
「はぁ~。凄い楽しかった。 こんなに楽しいの初めてですわ☆ 」
姫は大喜び。
ワニは途中から憎いハラケンに見えていた。
「楽しいよね。よし。次は僕の番だね。上着持っててくれる? 」
上着を預かる姫。
凄い良い匂い…。天使の
そしてゲームスタート!!
「そこだ。 それ。…… そこっ♪ おらっ。 」
叩いてる姿は本当に王子様だった。
はだける姿はスマホに納めなくては。
カシャッ!カシャッ! 王子の写メ沢山
撮ってしまっていた。盗撮でした笑。
「あ。 終わった。点数はどうだろう? 」
点数は10006。あれ? 姫子の勝利でした。
「あれ? 負けてる笑。悔しいなあ。 絶対次は勝つからね♪ 」
いつまでもこうしていたい……
遠くから二人を見つめる影が?
そうです。
セバスだったのです。いつから?
学校を出てからずっとだった。さっき
絡まれたときも、王子が後1秒遅かったら
セバスが助けに来ていた。
危なくまた怒られる所だった。
「お嬢様。楽しそうで…… ぐすっ。……私も満足ですっ。ズビーっ! 」
泣きながら鼻をかむセバス。
その怪しいセバスを店員が注意に来る。
「お客様、怪しいですね。少しこちらまで来ていただけますか? 」
ゴリゴリの店員二人に
連れて行かれる。
「何もしてませんよ? お嬢様を守っていたのです。 離して下さい…… いやぁ!! 」
みなさんはゲームセンターとかで怪しい行動は控えますように♪
「 UFOキャッチャーしようか?
結構得意なんだよ? 」
UFOキャッチャーをすることに。
姫の大好き。ミッキードッグの人形を
狙うことに。
「大丈夫? あんなに大きいの絶対無理ですわ…… 」
不安な姫。
「 大丈夫。 でもUFOキャッチャーは一人で
やるように見えて二人でやるんだよ?
一人は操作して、もう片方は指示するんだよ。 一人でダメでも二人でなら出来るよ」
姫子はうなずく。姫子に捕らせてあげたい
王子は、操作を姫に。指示を王子に。
スタート!! クレーンが動いてゆく。
「みぎみき、…… ストップ! したしたした、ストップ! 」
クレーンが降りてゆく。惜しくも捕れない。
「惜しい。 もう一回。」
何度やっても捕れない。
「もう大丈夫だよ? 充分楽しめましたわ。」
「 UFOキャッチャーは捕れたときが一番
楽しくて嬉しいんだよ? 諦めないのが
成功の鍵だよ。さぁもう一度♪ 」
王子は笑顔でまた指示を出す。
姫もしっかり聞いてタイミング良くボタンを
押す。
「みぎみき、よぉし。ストップ。
したしたした…… ストップOK! どうだ? 」
クレーンが下がってゆく。…… 上手く
ミッキードッグの頭にフックが引っかかる。
落ちるな落ちるな。 ふたりは願う。
「頑張れ頑張れクレーンさん。」
願う姫子。そのとき、
ドン! 鈍い音が。出口にちゃんと落ちた時にしか聞けない鈍い音。
「捕れたぁ。 やったあ。 やったあ。 」
大喜びの姫。
姫は元々はあまり感心を示さないので、
本当に珍しい光景だ。
「やったね。 諦めなかった白鳥さんの
おかげだよ♪ 袋に入れてっと。はいっ。
今日の記念のプレゼント。 」
王子は最初から記念にあげたくて
何回もやってくれてたんだ。
「初めて遊んだのに、嫌な思い出になったら嫌だもんね。 」
王子…… 本当に惚れてるんだよぉ♪
二人は大きなぬいぐるみを持って
ゲームセンターから出ていった。
無事解放されたセバスは、
「お嬢様ー! お嬢様!! どこですかぁ?? 」
いつも大変セバスチャンでした。
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