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 その後、「カニンガム112」さんと僕は「飛行隊スコードロン」を組み、互いに「僚機ウイングメイト」となって出撃することもしばしばだった。彼とは本当に気が合った。ゲーム中にLine電話でリアルタイムに話しながら同時プレイすることもあった。僕も彼も無課金で時間をかけて機娘を鍛え上げて戦うスタイルで、お互いにそのノウハウを提供しあったりもしていた。


 ある日のこと。僕らはいつものように会話しながら出撃していた。


『もうすぐクリスマスだよね』


「そうだね。全く、嫌な時期だよ」


『ってことは"フェニ"、クリスマスは誰かと過ごす予定ないの?』


 いつの間にか「カニンガム112」さんは僕のことを気やすく"フェニ"と呼ぶようになっていた。対抗して僕も彼のことを"カニ"と呼ぼうとしたら、「それだけはやめてくれ」と釘を刺されてしまった。


「あるわけないって! 彼女なんかいないしさ。まあ……クラスに気になってる女の子が一人、いないわけじゃないけど」


『お? いいねえ。だったらクリスマスまでにその子に告白する、ってのは?』


「無理無理! 絶対無理。つか、そういうカニンガムはどうなんだよ。彼女とかいるの?」


『もちろんいるよ!』


「え、マ?」


『うん。ファントム』


「……そういうのいいから。つかそれは彼女じゃなくて嫁じゃね? リアルではいないわけ?」


『まあ、ね。ボクみたいなオタク、リアル女子に相手にされるわけがないよ。『編これ』の司令官ってバレたらドン引きだろ。あーあ、"フェニ"が女だったらなー』


「……あのさ、僕、ソッチの趣味ないから」


『分かってるよ。それじゃ、クリスマス一緒にイベント出撃しようぜ!』


「ラジャー」


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