インセンス・トリップ

「一緒にお茶でも」 上擦った声

微笑むアナタ 僕の呼吸だけが早くなる

駅からカフェまでの記憶は一つもない

ちゃんと車道側を歩けていただろうか


メロウな感情も 運命的な感覚も

苦いコーヒーに沈んでいる

微かな春の香りに 思いが重なる

どうしても隠してはいられない 燻る心


アナタと過ごす空気が好き

水面の波紋が徐々に消えていくように 心が穏やかになる

部屋の中を漂うインセンス 優しい香りに乗せて

不器用な思いをそっと 届けられたらよかったのに

そしたらアナタはどんな顔をするのかな

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