#41 用途

 闊達かったつで社交的な母に育てられたせいか、適当で軽口を叩く親友を持ったせいか、時代のわりに緊密な近所づきあいの中で育ったせいか。どれかが理由かもしれないし、どれも理由でないかもしれない。

 人付き合いを苦に思わない性分の神崎にも、苦手意識を持つタイプがある。

 感情の機微を表に出さない人。もしくは、口数が少なく何を考えているか分かりづらい人。崎森と河野がまさにそうだ。


「なんや、緊張してんなあ。偉い人相手やからか」


 東條はからかい半分に笑っている。そういうわけでは、と小さく反論するも、継ぐ言葉が見つからず声は尻すぼみになった。


 崎森や河野と話す際は妙な緊張感が押し寄せる。失言を許されない、不用意なことを言えば睨まれるのではないかといったたぐいの。

 不要なことまで話してくれる大村や裏表がなく明朗な須賀、変わり者に見えるが理知的な物言いの松川、世話焼きで気風きっぷがいい矢代。彼らは感情が分かりやすい。表情や言葉に出ている。

 いっぽう、崎森は会話を必要最低限で済ませる。河野は常に無表情だ。話していると自分の挙動が彼らを不愉快にしているのではという疑念が頭をもたげてくる。余計に気を巡らせ、精神的な消耗が激しくなる。

 こういう人なのだと腹をくくればよいのだが、接する機会が多くない。この半年と少しの間、崎森と言葉を交わした回数は両の手指で足りる。毎日顔を合わせているなら慣れようもあるが、そうもいかない。


 眼前の崎森に目を向ける。手を後ろで組み、右足にやや重心を掛けて立っている。整った顔立ちに浮かぶ表情は相変わらず読めない。立っているだけなのに一分の隙もなく、今ここで東條と二人がかりで襲いかかっても制圧される気がする。


「始めよか。具現型の武器の使い方をよお見ること。色々見せてくれるはずやから」

「よろしくお願いします」

「おう」

「俺は邪魔にならんとこで見るわ」


 東條はグラインで距離を取った。崎森もこちらに背を向け、神崎も後退し距離を取る。数十mの距離が空いたところで東條が声を張った。


「アレース、頼むわ」

『かしこまりました。フィールドを展開します』


 そこかしこに設置されているスピーカーからAIの音声が届く。

 機械音とともに足裏に揺れを感じた。屋外訓練場が様相を変えてゆく。民家や塀、交差点、車が次々とせり上がり、街角の風景を作りだした。さらに、ホログラムやプロジェクションマッピングを応用した技術で建物に店名や案内表示が浮かび上がる。目隠しをされて連れて来られたのなら本物の街だと勘違いするほどの精巧さだった。

 天気は快晴。秋晴れと呼ぶにふさわしく、雲一つない。陽光が建物に反射している。投影された偽物のガラスは反射光すら正確に再現している、


『制限時間、無制限です』


 開始を告げる低いブザー音が鳴り響いた。

 まずは相手の位置を捕捉しなければ。最小射出量で歩きだす。銃を構え、角から出るときは様子を窺う。訓練通り、姿勢を崩さないことを意識する。

 少し進むと、きらりと頭上で光るものに気づいた。ガラスの反射光かと思ったが、光源はビルのはるか上だった。

 無数の針が浮いている。等間隔に並んでおり、その量は数え切れない。神崎の頭上でも光っている。


 ――落ちてくる。


 感じ慣れた寒気が背を這いまわる。咄嗟に左腰に手をやり、刀を抜いた。待ちかねていたように無数の針が落下を始める。アンノウンとの対面、ガラスの雨が降った光景を思い出した。


『飛来物を検知しました』


 グラインが警告を発する。ふっ、と一息ついてから刀を振り上げる。

 風が生まれ、一帯の針は巻きあげられた。風を伴って渦を巻き、光の尾を引いて消えてゆく。

 質量の軽いものには巻き上げが通じる――ひとつ、学びを得た。崎森相手では有利になるだろう。


 安堵を覚える間もなく、自分のものではないグラインの射出音が背後から響いた。射出量が多い。かなりの速度で近づいてきている。針の動きで、位置を捕捉された。あれは攻撃だけでなく、レーダーの役割も担っていた。

 射程に入れば狙撃される。周囲をうかがうも身を隠せる場所はない。指をコマンド通りに動かし、間髪入れずに浮き上がった。格好のまとになるが、射出音からして相当近くにいる。高く浮き上がれば日光で照準がずれるのではと見越した。

 ひらけた視界、崎森の居場所を確認すべく下を見る。


『飛来物を検知しました』

「――ッ!!」


 下を向いた一瞬、前方から先ほどとは比べ物にならない大きさの針が1本飛んできた。神崎の持つ刀と大きさが変わらない。針というより剣だった。一寸法師が普通の人間であれば、彼の持っていた針の剣はこれくらいだろう。


 まさか、針の大きさまで自在に変えられるなんて。

 風でいなすのは間に合わないと判断し、上段の構えで斬り伏せる。軽い音を立てて剣は折れ、落下した。

 崎森も浮き上がっているのかと前をみやったが姿はない。動揺を見せる神崎を嘲笑うかのように、手元に振動が伝わり、視線を落とす。

 握っている刀、その刀身が蛍光色に染まっている。

 下からの狙撃。位置を確認するよりも先に、再び上空がきらりと光る。


『今の、わざと刀狙っとんで』


 東條の声がイヤホンから流れる。今の銃撃で胸元を狙われてもおかしくなかったと暗に宣言される。

 間違った判断を悔やむ寸隙もなく次の対処を迫られる。位置を捕捉されている以上、刀を振っているあいだに近づかれでもしたら一巻の終わりだ。

 針の雨から逃れられる場所を探す。アーケードを見つけ、全速力で移動した。屋根の下に逃げ込むと同時に、カカカ、と針が屋根に当たる音が響く。


 様子見のために物陰に隠れようとしたが、まさに身を隠そうとした場所から崎森が飛び出してきた。瞬時に身体が動き一太刀浴びせる。彼は針の剣を具現化してしのいだ。流麗な動きで斬撃を受け流すと、太刀を振るって空いた神崎の胸元を迷いなく突いてくる。


「くっ!!」


 右腿のホルダーから銃を引き抜き、銃身で突きを受ける。腕を外側に振って切っ先を外すが、彼は距離を詰めて連撃してきた。

 動きはフェンシングのそれに近い。突き技が主体ならば反応は容易いはずが、刀で針を受け流すたびに足がじりじりと下がっていく。

 一撃一撃が重い。攻撃をする瞬間だけ射出量を増やし、推進力を増幅している。グラインにこんな使い方があるとは思わなかった。

 正確無比な胸部への刺突は、防御して切っ先をずらすのが精いっぱいだ。崎森の目は動じない。こちらが次にどう動くかを理解しているのではと思える。


 攻撃を逃すたびに足が後退する。アーケードから屋根のない通り付近まで追い詰められていく。表に出れば針の雨。どうにかしてアーケードの奥に進みたかった。

 浮上しても銃の射程内。日光をものともせず刀を狙える彼なら、この距離は造作もないだろう。銃やナイフを使う暇を与えずに突破するしかない。


 覚悟を決め、グラインでほんの少し距離を取る。銃をホルダーに収め、両手で刀を握った。互いの切っ先がわずかに交わる間合いに持ち込む。

 崎森はぴくりと片眉を動かしたが、すぐに針の剣を胸元へ突き出してくる。

 

 今だ。

 剣先で針の根元を押さえ込む。グラインの動力を借りた推進力は殺され、先端は右に逸れる。針を押さえ込んだまま、神崎は刀を反時計回りに大きく回した。

 押さえ込みへの反発に回転による遠心力が加わり、針の剣は崎森の手を離れて転がった。

 崎森の顔に、わずかな驚きの表情が浮かんだ。


 剣道で「巻き上げ」と称される技。稽古で使ったことはあったが、真剣で試すのはもちろん初めてだった。

 即座に胸元めがけて突きを繰り出す。だが、彼の防御のほうが早かった。胸元がきらりと光る。無数の細く小さな針が、先端をこちらに向けて覆っていた。

 剣山。そう認識するより早く、針がこちらに向かっていっせいに飛んでくる。

 身体を左に傾け、すんでのところで避ける。だが、避ける方向を予測していたかのように崎森の蹴りが飛んでくる。


 ミドルキックは、外角から内側にいなす。

 中倉から教わった動きを自然と身体が取ろうとする。ところが、つま先に光るものが見えた。


 ――暗器!


 腕を引っ込め、左手で鞘を引き抜き盾に使った。鈍い音がし、鞘を通じて手に鈍い痺れが走る。容赦のない蹴り。素手で受けていれば、仕込まれた針が腕を貫通していたのではないか。

 足を鞘で受けたまま、外側に払う。足を巻き込んでバランスを崩そうと試みたが、崎森の体幹はまったくブレなかった。だが、おかげで一呼吸の隙が生まれた。

 グラインを全速力で前進させ、アーケードの奥に入り込む。


『針を取り落としたのは良かったんちゃう?』


 イヤホンから東條の呑気な声が流れる。茶を片手に眺めているのではと言いたくなるほど気の抜けた声だった。普段なら「ありがとうございます」と返すが、今日はその余裕もない。

 視線を外さず前進する。ハンドガンの射程から外れたところで、後方から射出音が響く。



『頭が固いな』


 ぼそりと耳に響いたのは、崎森の声。

 よく言われるんですけど具体的にどの辺がでしょうか。そう問おうとしたが、ぞわりと悪寒が背を走った。

 何かがある。周囲に目を走らせた。前方のタイルが光っている。

 しまった。思わず歯噛みする。


 行く先のタイルに針が並んでいる。切っ先は上を向き、通ったり上を浮上したりしようものなら一斉に飛んでくるに違いなく、針の地雷原と化していた。

 左右に逃げ道はない。針を薙ぎ払おうと刀を振るった。簡単に折れたが、いかんせん数が多すぎる。

 後ろから射出音が迫ってくる。浮き上がってアーケードの屋根を破壊すれば針の雨。このまま通れば針の地雷。動かずにいれば背後から狙撃。逡巡する暇はない。得意の近接格闘に持ち込めば勝機があるかもしれない。意を決し振り向く。

 彼がこちらに数本の針を投げたのが見えた。

 まっすぐ向かってくるそれらを、刀を振るって防ぐ。しかし1本だけ右腿に刺さり、ちくりとした痛みが襲った。

 針は小回りがきく。左右どちらかに寄れば、壁で刀の可動範囲が狭まる。狭い場所での戦いは避けたかった。

 崎森は攻撃を仕掛けるそぶりも見せずグラインで近づいてくる。射撃の腕を試されているのかと銃を引き抜き構えた。立位でも、この距離ならば身体のどこかには当てられる。


 だが、トリガーに指を掛けたとき、身体が傾いた。

 右足から力が抜け、崩れ落ちる。姿勢を立て直すより先に、近づいてきた崎森が刀を蹴り飛ばす。カラン、と床に刀が落ちる音が空しく響く。

 少しでも報いようと発砲するも、ペイント弾が発射されることはなかった。銃口に針がみっちり詰まり、弾が出るのを食い止めていた。銀の針が、蛍光色にどろりとまみれる。瞠目どうもくしているうちに、銃もまた蹴り飛ばされる。身体はいまだ起こせない。

 左手で応戦するも、あっけなく地面に引き倒され針でタイルに固定された。あの日の熊岡のように。

 もうどうにでもなれ。無の境地に至る。崎森は神崎が取り落とした銃に詰まった針を消し、そのまま胸元に一発撃ちこんだ。蛍光イエローが胸に散る。


『終了です』

『まあ、粘ったほうやろ』

「ありがとうございました……」


 針で身体を固定され、諦念の表情を浮かべながらも礼を言う神崎が滑稽だったのか、崎森は小さく笑みをこぼした。

 針が消え、身体が自由を取り戻す。ゆっくりと起き上がる。右足は感覚がなく動かせない。


「5分もすれば動けるようになる」


 崎森は短く言い、懐から小瓶を取り出した。針に痺れ薬が塗布されていたらしい。

 薬を使うのはルール違反では、などと糾弾する気にはならなかった。仮に使わずとも結果は同じだっただろう。むしろ、そういう使い方もあるのかと感服させられた。

 使う薬によっては暗殺にも向いている――そう考える神崎を見下ろし、崎森は続ける。

 

「近接格闘は優秀。刀の使い方も手慣れている」

「ありがとうございます」

「射撃は基礎にこだわり過ぎ。基本姿勢に固執して逆に隙だらけだ、実践で応用力をつけたほうがいい。グラインは平均。頭の固さが抜けてない」

「固さ……」


 射出音を引き連れて東條が姿を見せた。崎森はその場に立っているよう指示し、自らも正対した。


「蹴りを避けたあと、距離を取ったろ」

「はい」

「たとえば、こうだ」


 彼は指先を動かす。浮き上がり、空中で身体を捻る。一回転して東條の背後に降り立ち、ナイフを首元につきつけた。滑らかな一連の動きは体操のムーンサルトを彷彿とさせる。

 初めて見る使い方に「おお……」と感嘆の声が漏れた。細かい方向転換と射出量調整が必要で、今の段階で神崎には出来そうもない。習得すれば応用が利くのは間違いないだろう。

 姿勢を解いてナイフをホルダーにしまう崎森を指さし、東條はこちらを見る。


「崎森のピリオド、参考になったやろ」

「はい」


 具現する針の大きさを自在に変えることでバリエーションが増える。針の雨、剣、剣山、暗器、地雷、毒針、銃の無効化、拘束具。護身にも攻撃にも使える。きっと、これ以外にも使い方や組み合わせはあるのだろう。

 それに比べると、自分は「刀=斬るもの」の概念に囚われすぎている気がした。一振りで風を起こす。物質を斬る。今のところ二通りの使い方しかない。

 毒針は刀にも応用できそうだ。そもそも、手に持って戦う必要はあるのか。投げたり飛ばしたりすることができたとしたら。


「手加減されたとはいえ、瞬殺されんでよかったなあ」

 東條の口ぶりは、崎森が相応の使い方を有していると暗に示唆していた。

「あるんですか、瞬殺の技」

「ある」


 崎森が応じた途端、視界に銀色が映り込んだ。

 針が2本、眼球の前に現れた。


「うわ!!」 思わずのけぞる。と、針は消えた。

「姿が見えていれば目潰しができる。大きさを変えれば心臓の動きも止められる」


 次いで、太い針が心臓付近に現れる。射抜かれれば即座に鼓動が止まるだろう。じわりと怖気おぞけが走る。

 いっさいの痕跡を残さずに人を殺すことすらできる能力。世間の未解決事件にピリオド保有者が関わっていたらどうだ。検知を掻い潜る能力を持っていれば、いまこの瞬間も一般人に混じって平然と生活している可能性がある。

 真剣な表情で考え込む神崎に、東條は柔らかく諭す。


「よお刀の使い方を考えてみ。崎森目線の映像を見たらまた発見があるやろうな」

「はい。ありがとうございました」

「崎森も、ご協力ありがとさん」

「いい気晴らしになった」

「なんや、気晴らして。面倒なことやらされとるんか」

「大村の手伝い」


 その返答に、東條と揃って「ああ……」と同情の声を上げた。

 早く終わったとはいえ戻りたくないのか、崎森はその後も訓練場に残った。東條との模擬練を見られ、随所で修正点を指摘される。


『浮き上がりすぎだ、的になってどうする』

「はい」

『刀で風起こしたあと、身体がガラ空き』

「すいません」

『ナイフは大振りすんな。身体ガラ空きだったぞ、今』

「了解しました!」

『方向転換のコマンド組み直せ。時間かかり過ぎ』

「玉池くんと相談します!!」

『焦って装填忘れたろ、実地でやったらぶん殴るからな』

「以後はないようにします!!!」


 無駄を排した物言いは心に刺さる。ところが、指摘された箇所を修正すると思った以上に上手くいく。上官に見られている緊張があるとはいえ、数度目には東條を幾たびか追いつめることにも成功した。手加減された上ではあるけれど。

 訓練を終え、彼に駆け寄り指導の礼を言う。崎森はひらりと手を挙げて応じた。東條はからかい口調で声をかける。


「なんや、結局終わりまでおったな」

「……」

「嫌そうな顔すんな。分かっとるわ、行きたくないんは」

「代わる?」

「それこそ嫌に決まっとるやろ」


 よほど行きたくないのだろうな。心中を推し量っていると、カナメ、と彼を呼ぶ声がした。訓練場の入口で大村が手を振っている。今日は右側頭部にぴょこんとアホ毛が立っている。隣には松川もいた。


「悪い、さっきの件で相談したいことがあってさ」

「了解」

「カンカン、法師と模擬練したんだ。どうだった?」

「言わずもがなです」

「訓練生にしては頑張ったんちゃう?」

「ふうん。ねえ芭蕉さんさあ、おかーさん今日どこにいるか知ってる?」

「班長なら第2の班長と約束あるって出かけとる。夕方には戻るやろ」

「そっか。じゃあ後でいいや」


 他愛もない会話を聞きながら最後尾を歩いていると、視線を感じた。顔を上げると、崎森と目が合う。


「なんでしょうか」

「……なんでもない」


 それきり会話は途絶え、崎森は先に訓練場を出て行った。一体なんだったのかいぶかしんで背を見送っていると、大村に肩を叩かれた。


「『大熊猫』って出ていたよ、カナメの頭上」

「オオクマネコ?」

「パンダのこと。松川さんが君の話題を出すと決まって浮かぶ」

 

 パンダみてえなあだ名だな、と思われていたらしい。

「法師、パンダって毎回思ってたの? ウケる」松川は手を叩いて笑った。


 話しかけづらい雰囲気があり厳しく、何を考えているか読みづらい。その印象は変わらないが、何となく抱いていた彼への苦手意識が若干ながら薄らいだ気がした。




 この日から半年と少しを訓練に費やし、神崎はすべての訓練課程を修了した。

 そして、訓練隊員最終試験――級付けに臨むこととなった。


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