第6話 1日目 夜 疑心

 夜のターンがやってきた。と言っても、【恋人】の役職である七瀬は特殊能力がなく出来ることは無い。ただただじっと、狼の襲撃に怯えながら朝を待つだけだった。


 もし犯人が殺しにくるとするなら、どうやって殺すつもりなのか。鈴木栄作はもちろん抵抗しただろう。犯人はその時返り討ちに、あったりしなかったのか?していたらどうやって隠すつもりなのか。


 今日もし襲われなかったら、明日は何か進展があるのだろうか。襲撃された人は、栄作と同じようなことになってしまうのか。

 犯人の動機は?犯人は人狼そのものなのか、それとも別の――


 七瀬にはみんなが怪しく映ってしまう。もちろんそれはみんなも同じだろう。

 (今は何も考えない方がいいかもしれない。)

 七瀬は1度考えることをやめ、そのまま眠りについた。





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