第13話  Blindness3:赤城 涼太の夢

赤城 涼太 side


「赤城……煩い。仕事しろよ」


目の前のパソコンと真摯に向き合っていたというのに、突然上司である志藤さんに注意された。

おかしいな、声なんか出した覚えがない。


「僕なんか言ってましたっけ?」

「顔が煩い」

「顔!? ……か、顔はどうしようもないんじゃ……。」

「……ずっと、ニヤニヤしてる」


そう言われてハッとすると、慌てて自分の頬に手を当てた。


「いや、今隠しても意味ないだろ」


そう言うと志藤さんは、何かあったのかと言いたげな目でじっと、僕を見つめてきた。

この人何が言いたい事がある時、いつもこうやって見つめてくるけどなんで口で言わないんだろう。

でも大事な場面では口を開ける人だからずるいよなぁ。

いざという時の為に普段は省エネでもしてるんだろうか。


……正直なところ、顔が緩々だった自覚はある。

理由も分かっている。

僕、隠し事苦手だからなぁ……。

ここはしょうがない、言おう。


「じ……実は、明日、デートするんです……!」


ぎゃー言った!!

何年も片思いしていた女の子についに告白するかのような決意で言った。

ついに、ついに口に出してしまった……っ!

一度口にしてしまったそれは、いよいよ現実味を帯びて僕に降りかかってくる。

それぐらい今の僕は、明日のデートを意識していた。


「……へぇ」


僕の決意とは対照的に低く、冷酷な声を申し訳程度に声を出した志藤さんは、然程興味なさそうに僕から視線を逸らした。

ええええ、あんたが聞いた癖に! 口には出していないけれど! ずるい! 本当ずるい!!


「どうでもいいが仕事しろ」


ぴしゃりと言われた志藤さんの一言に、僕の決意は呆気なく崩された。

何だよ……好きな人のデートだよ?

ちょっとぐらい浮かれさせてよ。ダメかなぁ。


冷酷な空気が天井から僕に向かって流れ込んできた。

……冷房効き過ぎじゃね?






瀬尾 明春 side


「おい、起きろ! 約束に遅れんぞ!!」


予想はしていたが、やはり夢月は夢の中だった。

音を鳴らしたり声を荒げたりしても全く起きないところは流石だと思う。

中学の時、よく毎朝のように、こいつを起こしていたな。昔の俺すげぇな。どうやってたっけ?


痺れを切らしたのか、果葉子が肩に(多分)手を掛けようとした瞬間、夢月の瞼が開いた。


「………………………………………………………は?」


女性とは思えない程低い一声が鼓膜を振動させる。

部屋に俺達(というか人間)がいるという事実を理解出来ていないのだろう。


「お前、今日何の日か分かってるか?」


夢月はそれに答えずに、だがゆっくりを顔を上げると、のそのそとベットから這い出てきた。


夢月は眉毛をやや中央に寄せながらしかめっ面でパジャマを脱ぎ出した。


そして設置する意味があるのか分からない程、服が入っていないタンスの中から、この間果葉子と一緒に選んだ服を取り出した。

はぁ、よかった。

一応、今日が何の日なのかは認識しているようだな。


ちなみにこの服一式を選ぶのに掛かった時間は、なんとたったの30分だ。

もっと時間が掛かるものだと思っていたが、夢月があまりにも要望を言わず、果葉子に言われるがまま服を選んだ結果だと思われる。



そんな適当にチョイスされた果葉子の趣味丸出しの服を、やはりのそのそとした動きで身につけていく夢月は明らかに機嫌が悪かった。


……つーか前々から知ってはいたが、俺がいるのに普通に着替えるんだな。

一応男なんだけど。






赤城 涼太 side


ヤバイ。どうしよう。早く着き過ぎた。

待ち合わせの時間まであと2時間半もある。


ああああなんでこんな早く来ちゃったかなぁー!?

絶対栗村さん、まだまだ来ないよね。

あーどうしよう、この時間何してれば良いんだろう!?

どこか店でも入ろうか。それしかないよね、うん。

今は11時だ。多分、そろそろ店も空いてるだろう。


そう思い立った僕は、待ち合わせ場所からとことこ歩き、すぐ近くの映画館が備わっているショッピングモールに入った。

ちなみに、デートで行こうとしていた場所である。

下見という体にしておこう。


オープン直後だというのに、人が入り乱れた自動ドアを掻い潜ると、目の前に大きなエスカレーターが見えた。

エスカレーターの麓にいる、寝起きのまま家を出てきたのかと思わず疑ってしまうほどのざんばら髪をした男性に、覚えがあった。






……………………………………………………………あ。



「……志藤さん?」


思い当たった上司の名前を口にすると、ざんばら髪の男性はゆっくりと振り返り、目を見開いた。

彼の驚いたような表情に、こちらも驚いてしまった。何故そんな表情をしたのか、分からなかったからだ。



「……すげぇな」


沈黙の後、ぽつりと降って来た言葉に今度は確信したと同時に戸惑った。


「え……な、何がですか?」

恐る恐るそう訪ねると、彼はビシッと僕を指差した。


「プライベートの俺に気付いたのは、お前が初めてだ」


そう聞いた瞬間呆気にとられたが、胸の内には確かな安心感があった。

こんな伝わりにくいコミュニケーションをするのは、僕の知り合いでは今の所志藤さんしかいない。


つーかマジか。

今日志藤さん、テンション高いな。


何となく、じゃあまた! とか言って立ち去る事は出来ない空気だ。何故って今の僕は、あまりの驚きに振り返った志藤さんの真正面で、完全に立ち止まってしまっているのだ。

えっと、何を話せば良いのだろう。


「今日……」


突然無口な志藤さんが自ら口を開いた。目は合わせてくれないけれど。

っていうか口数多くない!?

休みだから機嫌良いの?


「デートの日、か?」


志藤さんから突如飛び出した意外な単語に、目を丸くした。

話を聞いていないようで聞いているんだよなー、この人は。


「そ、そそそそうなんですよ!! へへっ」


あー、ダメだ。デートという単語を聞いただけでこれだ。

思わずニヤけてしまう。早く2時間半後にならないかなぁ。


「志藤さんにも今日のこと、後でご報告しますね!」

「煩い。いらない」


酷い! 流石志藤さんだ!!

心の端っこにほんのりとした痛みを感じたその時、後ろから可愛らしい女性と小さな女の子が走って来た。


「広成! 探したよー!」

「やっとみつけたー!」


志藤さんとは対照的に元気で明るい印象の彼女達を、志藤さんは煩いと言うように見やった。


「……あれ? この方は……」

女性が僕を見た後、志藤さんに言葉を促した。


「……会社の部下」


会社に居る時と同様、ぶっきら棒に答えた志藤さんの態度を特に気に留めてない様子の女性は、それまでの態度を変えずににこやかに笑いかけてくださった。なんていい人だ。


「初めまして。妻の束沙です。こっちは歩夢です。広成がいつもお世話になってます」


そう言ってペコリと頭を下げた女性、束沙さんはにこやかに笑って「妻」だと言った。

僕は驚きを隠せなかった。


志藤さんって結婚してたんだ!?

しかも子どももいるんだ。意外すぎる。

もー何で人には聞いてくる癖に自分は言わないの?


「ひろなり、えいが! けんかうのー!!」

「ん、分かった。……じゃ」

「あ、は、はい!」


くるりと踵を返した志藤さんの背中は、仕事の時とは違い、やや猫背でやる気のなさそうな気怠い雰囲気を纏っていた。アンニュイというやつだろうか。



「赤城」


エスカレーターに向かって歩き始めた志藤さんが再び振り返って口を開いた。


「は、はい!?」


少しぼんやりしていた僕は思わずビクつき、ドギマギしながら志藤さんに注目した。




「楽しんでこいよ」



そう言った志藤さんは軽く微笑んでいるように見えた。

会社では絶対に見せないであろう柔和な表情に、志藤さんが何故結婚出来たのか(失礼だけど。)分かった気がした。


本当、志藤さんはずるい人だな!


こうして志藤さん達の幸せを見送っている間にも、時は流れていく。

いつもより少し、いや、かなりゆったりめなそれに身を任せ、僕もあまりよく分かっていないショッピングモールを彷徨う事にした。




飯田 果葉子 side


待ち合わせ相手は、赤城涼太という人らしい。

待ち合わせ場所付近に着くと、数十メートル先に赤髪の男性が居た。派手な色のつなぎを着ている。あれが赤城涼太? 引くわ。



待ち合わせ時間には、なんとか間に合った。

栗村さんにデートする自覚がないせいで、本当に時間ギリギリだった。


デートの日って普通、ドキドキして早く準備しなきゃってなるもんじゃないのかしら。


集合場所付近に、栗村さんを無理矢理連れて行き、途中からは栗村さん一人で集合場所に向かわせた後、私達は数十メートル後ろで見守った。


ついこの人まっすぐ歩けるのかしら、なんて普通は小さな子どもに対してするような事まで心配してしまっていたが、よく考えたら成人女性なのよね。


……と、思っていた矢先、栗村さんが相手と合流する数メートル手前で躓き、よろけて転びかけていた。

……まっすぐ歩けるのかしら。


何だろう、このはじめて◯おつかい感。

心配によって、初心とか怒りとかが徐々に淘汰されつつある気がする。


……いやいやいや。

そんな訳ないじゃない。


私は今日、真偽をはっきりさせる為にここにいるのだ。

それを忘れてはいけない。

忘れる訳がない。


初心を思い出して、栗村さんの姿を目で追うと、何とかデート相手の元に辿り着いたようだった。

私はほっと胸を撫で下ろした。


「はぁ、なんとか辿り着いてよかった。そもそもあいつが誰かのところに真っ直ぐ歩けてるのがすげぇよ。」


明春が安心したようにこぼした言葉に、思わず目を丸くした。

前を向きなおすと、栗村さんと赤城って人が歩き始めていたので、私達も慌てて歩き始めた。


栗村さん達の後を追いながら、チラッと明春を見た。

風で揺れた赤茶色の前髪の隙間から覗かせていた明春の目は、まるで我が子を見守る親のようだった。


何だ、私と同じ思いじゃない。





栗村 夢月 side


死にたい。

デートって何。私に必要な事なの?


私の為に服なんか用意されて、その上、誰かが時間を作って2人で出掛けるなんて。


いや、無理でしょ。つーか無駄でしょ。

別世界すぎる。

言ってんだろうが、私にはそんな世界広過ぎるって。

烏滸がましい事この上ない。


死にたい。

絶対、私を知ったら、人は離れる。

今だって、私の事を知っても尚、しつこく付いてくる物好きは瀬尾ぐらいなもんだ。


デートなんざやって何の意味があんだよ。

あーあ、早く今日なんて終わっちゃえばいいのに。つーか人生が終われよ。


それでも、何かを断るという才能に恵まれなかった私は、今デート相手、赤城くんの目の前にいる。


椅子に座っている。

連れてこられたここは初めての、え、あー、こういうの、なんて言う場所なの? デパートみたいな、ショッピングセンター、の喫茶店のような場所だ。

店員さんが知らない間に、私の目の前にあたたかい紅茶とサンドウィッチを運んできた。


さっき、具体的には30秒程前に、何を話していたのかすら、もう全く覚えていない。

何か失礼をしていないだろうか。


だけど、赤城くんはニコニコしながら私と同じサンドウィッチを頬張っていた。

とりあえず今の所は、何もやらかしてはいないようだ。はぁ……。


疲れる。


誰かと一緒に居るという行為は、何故こんなにもエネルギーを消費するのだろう。

サンドウィッチなんかじゃ全然足りない。

かと言って、腹が減る訳ではないのだけれど。


さっきから赤城くんが何か話し掛けてきているようだけど、正直何を言っているのかさっぱり分からない。


ひょっとして、私は緊張しているのだろうか。


ダメだ。

やっぱり私にはデートなんて似合わない。

そんな事をしていい人間じゃない。

耐えられない、この空気。

せめて、一回席を外そう。


そう思い席を立った瞬間、太ももに強い痛みを感じた。

その刹那、目の前の赤城くんが悲鳴を上げた。

逆だろ普通、とか思いながら前を見た瞬間、思考回路がプツンと切れた。


ひっくり返った紅茶が、赤城くんの腹から下を濡らしていた。


「%→*→☆7*1〆|6÷5…÷%\68|>」

「落ち着いて、大丈夫だから!」


私の日本語になってない叫喚にも笑顔絶やさない赤城くんは、店員さんを呼ぶと、タオルを持ってきてもらうようにお願いしていた。


運ばれてきたタオルを鷲掴み、すぐに赤城くんの服と身体を拭った。

このタオルなんでこんなホカホカのタイプなんだよ、火傷するっつってんだろ。言ってないけど。

服に染み込んだ水分をどうにか取り出そうと躍起になっていると、赤城くんがぽんっと私の頭を撫でた。


「栗村さんは優しいな、ありがとう」


笑顔のままぽんぽんと叩く手が、その手の方が何よりも優しくて、どうしたらいいのか分からない。

人に優しくされたことも「優しい」と言われた事もないんだ、分かるわけもない。


水分を拭う事も忘れ、ぼんやりと赤城くんを見ていると、赤城くんが慌てて手を離した。


「わっ、ご、ごごごごめんね! な、何というか、つい……いやついじゃなくて、そのっ……あっ」


慌てふためいて言葉を紡ぐ赤城くんを見てると、何だか緊張が少しずつ解れてきた気がした。

ゴチャゴチャと考え続けてきた自分がバカみたいだ。


あれ……もしかしてだけれど。

私とした事が今一瞬、死にたいと思う事を忘れていた気がする。

いや、そんな訳ないよな。

多分気のせいだ。あり得ないしね。

本当でも、それどころじゃなかったような、紅茶が熱かったしアレ絶対火傷していると思うんだけどタオルもあったかいし、何か私のせいだし、でも笑ってたし何というか、っていうか何言ってんだろうか、私は。もうよく分かんない。ああああ。


「あ、なんか僕のせいでごめんね? おかげでもう大丈夫だから、サンドウィッチゆっくり食べてね」


そう勧められた瞬間、私は考える間もなく頷いて席に着いていた。

そもそも何で立ち上がったのかすらもう思い出せない。

いや、しようとしていた事なんてどうでもいい。

それでもどうしようもないもどかしさに支配された。

きっと私は悔しかったのだ。



あなたのせいじゃない、ただそれが言いたかっただけのに。




喫茶店を出ると赤城くんに「映画でもどうかな?」なんて事を言われた。

どう答えれば良いか分からなくてうんともすんとも言えない不甲斐ない自分を今すぐにでも殺したかった。


それでも赤城くんは、私の前でニコニコと答えを待っていた。

答えを出さなきゃいけない。

けれど、急かされてはいない。

ゆっくり待っていてくれる。

何より笑いかけてくれる。

煩く騒ぎ立てない。

それでいて暗く沈んではいない。

今までこんな人はいなかった。

出会えなかった。


もしかしてこの人なら、この人の隣なら、あまり何も考えなくても良いのかもしれない。

あの醜くて黒くて歪みきった思考を、 例えほんの一瞬だけだったとしても、忘れられるのかもしれない。

何故かそんな気がする。


ふわふわとした初めての気持ちで、訳も分からないままとりあえず首を縦に振ってみた。





飯田 果葉子 side


間に一般人を数人挟みつつ栗村さんの後を追い、古そうな喫茶店に遅れて入った。

栗村さん達が座っている席から対角線上に2、3席ほど離れた斜め後ろの席にて、明春と共に栗村さんの様子を不自然にならない程度に観察した。


「あいつ大丈夫かな……会話できてたらいいんだけどな」

どこか余所余所しい様子の栗村さん達よりも、さらに落ち着きのない明春を見ていると、何だか付き合った当初を思い出してきた。


確かにこいつは、どこまでも世話焼きでどうしようもなくお人好しな奴だった。


もっと自分の為だけに動けば良いのに。

どう考えても損してるよ、あんた。

それでも明春はそのスタイルを変えない。

かわいそうな人だ。


なのに、明春はいつだって楽しそうに生きていた。

私よりもずっと、きっと。

それが何よりも腹立たしかった。

ムカついた。

嫌いだった。

憧れた。


この人でいいか、なんて偉そうで最低なことを思った。

確かに、確実に、紛いもなくそう思った。


そう思っていた、はずなのに。


行動力の欠如。惰性だけの付き合い。

明らかに現状に不満があった。それでも、目先の面倒を優先し続けてここまで来た。


全て忘れていた。

あの頃の気持ちなんて。

こいつがどういう奴だったのかなんて。

あいつの事はいつまでも忘れられないのに。



会話が聞こえないので、どんなやり取りをしていたのか分からないが、突然栗村さん達は席を立つと、会計を済ませて喫茶店を後にした。私達も慌てて席を立った。

会計をしている時にちらりと2人の後を目で追うと、まだ店の前に2人がいる事を確認し、ほっと一安心した。


二人は何も喋らずに見つめ合っていた。

何だよ初心かよ。


というか、あんなに会話がなくていいものなのだろうか。

初めて会ったら普通、どこに住んでんの? とか趣味は何? とか色々聞けることあるでしょ。


だが、赤城は穏やかそうな顔でにこにこしている。

いつも何かと焦っている明春とは大違いね。


一方の栗村さんは、俯いたまま相変わらず人と目を合わせようとしていなかった。

だが、顔や耳がほんのり赤らんでいるように見えた。

表情も、感情の読み取りにくい暗い感じではなく、戸惑いを孕んでいるような、どちらかというと気恥ずかしそうな顔をしていた。



あんな顔もできるんだ、あの子は。



そんな事を思っていると、栗村さん達が徐ろに歩き始めた。

ちょ、会計まだなの!?

レジでトラブルが起きたのか、店員がお釣りのやりくりに四苦八苦していた。

イラつく。


その時突如、店の外から奇声が上がった。

よく知った声だと思った。





赤城 涼太 side


映画館に向かおうとしたその時、突如男性の大きな声に耳を支配された。

何があったんだろう。

思わず振り返ろうとした時、栗村さんの呼吸が荒くなっている事に気付いた。


「栗村さん?」


栗村さんは返事をせず、ただ必死に息づいていた。

全身に大粒の雨が降ったかのように汗が吹き出していた。



「ど、どうしたの、な、何があっ」

「うるせぇ!! 死ね!!」















………………………………………………えっ。













栗村さんの肩に軽く触れた右手はすぐに離れた。


目の前が真っ暗になった気がした。

次いで時が止まった、多分錯覚だ。

崩れた。

見えていた景色も、思いも考えも答えも。

黒。それしか分からない。


「う、嘘だ……っ! 嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だっ、嘘だああああああ!」


怖くて仕方なくなった。

というか訳が分からなくなった。

気付いた時には走り出していて、前に進んで行く足を止める事なんてもう出来なかった。

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