アフターストーリー7 -最近の2人①-
「開成君!そっち!」
「わ ちょい待ち!」
有坂と山下さんの結婚式から1年が過ぎた。
結婚までには色々あったけど、上手くいっているみたいで凄く幸せそうだ。
あ、ちなみに僕は有坂や大和の奥さんの事は旧姓の山下さん、栗平さんって呼んでる。名前呼びは何だか恥ずかしい・・・。
それから、仕事の方も僕らが手伝った広報活動のお陰・・・というわけではないんだろうけど、有坂と大和が主軸になって作り上げたゲームは中々の評判で売り上げも良い感じに伸びている。
有坂が元居たゲーム会社に支援を依頼してくれたことで、当初の予定より大規模なシステムを作ることが出来たんだよね。
ベースとなるストーリーやシステムも良く考えられているし、イベントも作りこまれているから素人目にもよく出来ているように思える。
ほんと、テストプレイの時なんて小春と2人で結構遅くまでやりこんじゃったもんな。連日寝不足で。。。
ちなみに僕はヒューマンの剣士で小春はエルフの魔法使いを使っているんだけど、同じくテストプレイに参加して貰った星野(戦士)や吉岡さん(僧侶)とパーティを組んで今も夜な夜なゲームを楽しんでいる。
元体育会系な女性陣が後衛で、インドア派な僕と星野が前衛なのは・・・もしかしたら実生活とのギャップなのかもしれない。
ってことで最近は、僕も小春も通勤と取材の時以外はほぼ引きこもりでゲームをしていたので、少しは運動しなくちゃねということになり今日は有坂達と一緒にテニスを楽しんでいる。
たださ、有坂夫妻と鶴間夫妻はテニス経験者だし、小春もテニスは初めてと言いつつ基礎体力はあるし、何だか僕だけハンデ大きくない?と今更ながらに思った。
少し僕も体力つけないとな。
--------------------
「「お疲れ~!!」」
栗平さんが以前お世話になっていたという川北にあるテニスクラブで軽く汗を流した僕らは、川野辺駅前にあるお馴染みの喫茶店ラウムでの一時を楽しんでいた。
明日も仕事が早いので健全にソフトドリンクでの親睦会だ。
最近はみんな忙しかったから、6人全員揃うのも久々だったしね。
「開成は、本気でお疲れ」
「ふふ。渋沢君後半かなりへばってたよね♪」
「ったく、みんな手加減してくれないんだもんなぁ~」
有坂と山下さんにシミジミと言われてしまった。
ほんと右に左にと走らされ。。。後半は本気でバテてしまったよ。
山下さんも意外と体力あるんだよな。恐るべし書店員。
「いやいや結構加減したぜ。それに僕はともかく大和とか高校の時に全国行ってるんだし、本気出したら・・・なぁ」
「まぁそうだな。でも僕も最近はプレイしてなかったし運動不足だったから本調子じゃなかったかな。ただ・・・開成はもう少し体力つけないとな」
「うっ。大和まで言うか」
まぁ体力不足気味なのは認めるけどさ。
2人と比べないでくれよ。。。
「ふふ。じゃあ一緒にジムでも行こうか♪プールとかもあるしね」
「駅前のジム?出来たばかりだし確かに気にはなってたんだよな」
そうそう川野辺駅前にも大手のジムが出来たんだよね。
この間タウン誌の取材で行ってきたけど中々設備も充実してたし良さそうな感じではあったんだよな。
それにプールか・・・小春の水着姿も季節に関係なく見れるんだよなぁ~
うん。真面目に検討しよう。
「それにしても川野辺も駅前にジムが出来るとはね。随分再開発進んだよな」
「そうだね。昔ながらの商店街も頑張ってはいるけどね」
ここ数年で開発も随分進んで便利にはなってきたけど、昔ながらのお店が閉店したり田畑が住宅街になったりと懐かしい風景も変わりつつある。
仕方ないとは思うけどちょっと寂しいよな。
「今度さ、タウン誌の特集で僕たちが生まれた頃の川野辺と今の川野辺を特集するんだ」
「へぇ面白そうだな」
「開成君の企画なんだけどね。結構商店街の人達とかから写真も提供してもらえたしインタビュー記事も中々面白くまとまったよ」
「そうなんだ。いつ出るの?」
「あぁ来月号だよ。お楽しみに♪」
などと地元話などで盛り上がっていると。
テニスの後実家に立ち寄っていた栗平さんが合流した。
その腕の中には、テニスに行くため実家に預けていた大和夫妻の長女五月ちゃんが、気持ちよさそうに寝息を立てていた
「みんなお待たせ~」
「わぁ五月ちゃん久しぶりでちゅねぇ~」
「相変わらず可愛いなぁ~。春姫似かなぁ~」
「目元とかは大和似なんじゃないか?」
「そうかもな。でも美人になりそうだよな」
有坂達の結婚式の3か月後に生まれた五月ちゃん。
もう何度か会ってるけど既に僕たちのアイドルと化している。
栗平さんも美人さんだし大和もイケメン顔だし絶対可愛くなりそうだ。
でも・・・こんな可愛い子を見てると僕も子供が欲しくなってきちゃうな。
僕と小春の子供。
どんな子が生まれるんだろ。
自分の子供なら五月ちゃん以上に可愛く感じるかもだけど、出来れば小春に似て活発で運動神経が良い子になって欲しいかなぁ。
そんなことを思いながら、ふと横を見ると小春と目が合った。
小春も同じことを考えていたのかな?
何だかお互い照れてしまった。。。
子供か・・・
****************
ふと思い立って久々に更新してみました。
頻度は落ちますが、今後も更新は行うと思いますのでその時は是非よろしくお願いします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます