感覚的な文章
一応、ワタクシ文章を書くことで物語る人です。だから昔はけっこう文章表現に拘ってました。いや今でも一応、拘ってますが。
小説を本格的に書こうと思った時、最初に読んだのは「文章の書き方」の本でした。元新聞記者で小説家の方の書かれた本で、随分参考になったのを覚えています。
その本に書いてあったことで今でも気をつけているのは、センテンスの長さ。一つの文章(句点があるまで)が長くならないようにしています。正確に文字数は気にしてはいないのですが、目安としては長くとも五十字以内。
ノリで文章を書くと、読点で繋いでしまってついつい長くなる場合もありますが、そんな時は切りのいいところで文を分けます。
……と、この文章が五十八文字です。これを――
ノリで文章を書くと、読点で繋いで長くなってしまうことがあります。そんな時は切りのいいところで文を分けます。
のように二つの文に分けます。読点をうまく使えば長い文章でも違和感なく読めてしまいます。しかし、読点を句点にしても意味が通る場合は短くするようにしているのです。
その方が読んでいて頭に入りやすくありませんか?
かといって短すぎるのもちょっと困ります。例えば――
ついついノリで文章を書いてしまうことがあります。すると読点で繋いで長くなってしまうことも。そうなると切りのいいところで分けます。
これはこれでテンポは悪くないです。けど、全てがこんな文章だと単調過ぎて、読んでて飽きてきませんか?
もちろん、長い文章も短い文章もそれぞれ意味があります。私もわざと、そういった文章を書くこともあります。しかしそれは様々な効果を狙って部分的に使っているだけで、基本は今書いてるセンテンスの長さです。
エッセイとかブログは気が抜けて書いてることも多いんで、長い文章も散見しますが。
こうして長さを気にし始めると、もう一つ気になることが出てきます。それは文章表現です。長さの例で書いた三つの文章はいくつか表現が変わっているところがあります。それでも同じ意味になってますよね?
ちょっとした言い回しや表現。言葉の順番。そういったものを変えていけば、シンプルでも意味が通じる文章ができます。
私はその究極が、何気ない言葉(表現)で意味を伝える文章だと思っています。
これは難しい表現を、誰でも理解できる安易な表現に変えるということではありません。ニュアンスを伝えるのに沢山の言葉を尽くさずに伝えられる文章という意味です。
私はこれを、個人的に「感覚的な文章」と呼んでいます。そして昔から――もちろん今も――目指している文章です。
私には衝撃を受けた表現というのがあります。もう、どの作家のどの作品だったかは覚えていません。昔に読んだ本の中にあった一文です。
シチュエーションは、恋人同士が隣合って座っている。そして彼女が彼氏の肩に頭を乗せるというもの。
その作品は、そのシチュエーションを次のように表現してました。
彼女は彼氏の肩に甘えた。
「彼女」と「彼氏」の部分はキャラ名(少なくとも彼氏は)でしたが、もう覚えていません。しかしこの「肩に甘えた」という言葉だけは鮮明に覚えています。
凄くないですか、この表現。たったこれだけで、彼女の行動から恋人同士の親密度まで伝わる。キャラの細かい心情に関しては台詞や前後の描写で伝えることになりますが……。
こういう感覚的な文章(表現)というのは、女性の作家さんが上手いように思います。男性の作家さんはどちらかと言うと、直接の描写が多い。行動やしぐさを一つ一つ描写していくんですね。
もちろん男性の作家さんにも、感覚的な文章が書ける方はいらっしゃいます。
私も男ですが、感覚的な文章が書けるようになりたいと思って日々書いています。
ただ感覚的な表現って、やり過ぎると曖昧で理解できない文章になることも。
そこら辺のさじ加減も含め、上手く書けるようになりたいなぁと思うのです。
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