拍手 036 百三十三話 「見知らぬ村」の辺り

 ああ、予備機能が活発に動いている。そうか、五番の子が目覚めたのね。

 一番は……まだかな。

 五番が都市機能を回復させれば、ここまで来るかもしれない……

 私は、あの子に来てほしいのかな。どうなんだろう?

 でも、一番が……

 五番の子が来たら、どうしよう? 私は、どうすればいいんだろう。

 ううん、私は、どうすれば良かったんだろう?

 何度考えても、誰も答えてくれない。

 仲間の殆どは、冬眠状態になっている。都市も凍結された。そして、地上の国家は全て消え去っている。

 どうして、私だけ残されたんだろう……

 どうして、私達には疑似人格が搭載されたんだろう。

 恨むよ、こんな感情を私に植え付けた人達に。私がこうした感情を持つ事も、彼等は肯定していたんだから、いいでしょう?

 星の目は、私では動かせない。あれは五番の子のものだから。

 その目で見つけられたら、ここまで来るかな。

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