拍手 035 百三十二話 「罠」の辺り

「予備機能は、接続に魔力を多く使うから、疲れるのよね……」

「そうなんだ」

「だからはやいとこ、都市を再起動したいんだってば」

「ちなみに、都市を再起動して私が得られるメリットって?」

「めりっと……利益の事ね。いい事、たくさんあるわよー」

「本当に? なんか胡散臭い……」

「そこ! 悪口言っていると、全部わかるんだからね!」

「んで? 具体的メリットは?」

「現在は都市に人がいないから、都市が産出する全てがあなた一人のものになるわよ」

「……あそこって、研究実験都市だよね? 何を生産するの?」

「色々よ。実験用の素材やら、人が生きていく為の食材やら。都市内部には牧畜用の施設もあってね――」

「待った! それも疑似生命体とか、言わないよね?」

「……」

「視線逸らすな!!」


疑似生命体ではないけれど、合成肉とかはありそう。

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