拍手 011 百一話 「記述用インク」の辺り

「ちなみに、インクの種類って、どれくらいあるの?」

「うーん、あれにこれにそれに……」

(知らなかったんかい)

「多分十種類もないと思う。大抵は最低級か中級か最上級のどれかを使うから」

「だったら、最初から三種類に絞っておけばいいのに」

「そういう手もあるねえ」

「今回作ったのが最低級として、最上級が魔法銀を使用したものでしょ? 中級ってどんなの?」

「魔物素材が増える感じかな。それも入手困難な」

「例えば?」

「キイロコウモリとか四つ目熊とかソラウオなんかかな? ソラウオは入手しやすいけど、四つ目熊とかキイロコウモリが大変だって聞いたよ」

「……全部持ってるわ」

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