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「その護符が護符であると貴様が気づいていないのであれば肌身離さず持っていたわけではあるまい。護符そのものに何かしらを撃退すると言う力はないとみてよいだろうな。なにより
今まで以上に口の端を引き上げて神神しさとは真逆の禍々しさを放つ笑みを見せてゆっくりと
「あっ! まだ聞きたいことが!」
掛け軸に吸い込まれるように消えてなくなろうとする
「もうすぐ香が切れるでな、
と言い残し、部屋は
暫くの間呆然と座り込んでいたが、これで用は済んだのだと頭のなかでは理解していて、部屋の鍵を開けてロビーへと歩き始める。
すると、妙な緊張感が解けたせいだろうか、突然の尿意に襲われ慌ててトイレに駆け込んだ。
そこには見目麗しい何処から見ても女にしか見えない坊主頭の人物が。
慌てて入り口を確認したが確かにそこは男子用のトイレ。
頭のなかに疑問符が浮かび上がりながらも、尿意に耐えられず坊主頭の人物の隣で用を足し始めた。
ホッとして何気なく隣を見れば、見た目はどう見ても女性の姿に、似つかわしくない男性を象徴する物が見えて
「あら、こちらに興味があるの? 相手をしてあげましょうか?」
ほほほと上品に笑うその美人な男性が
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