第2話天樹隊発足!

 「す…すみませんそれで依頼とはなんでしょうか?」

「はい、私は依頼人の稲鉄 優実 いなてつ ゆうみ、です 以来というのはこれなんです。」

 そういって彼女稲鉄さんが取り出したのは、綺麗な紅い石だったまるで脈を打っているかのような力強い紅だ。

 「これわ、これわ、なかなかに興味深いですな、これをどこで?」

「はい、父が管理する南アフリカのある採石場から発見されたようです。これを見つけて父が家に持って帰って来たときは皆できれいだなっと思っているだけでしたが、

それから一月が立つ頃になると不思議なことが起こり始めたんです。」

 それは、こういうものだった、使用人が次々と倒れていった、はじめはただの貧血だろうと思っていたがどうにも違う、医者を呼んでみたが、わからずじまいそうこうしているとお父さんの容体が悪くなり日に日に痩せ今では自分でご飯も噛めないという、その原因は、何か調べて解決してほしいというものだった。

 「分かりました、引け受けましょうこんないたい気な少女を見捨てては、いられません。」

それからしばらくすると一つお辞儀をして探偵社を後にした。

 「そんなこと言ってあてでもあるんですかー。」

「うむ、もうあらかた解決したも同然だ、それとこれを少し持っててくれ。」

そういうとさきほどの紅い石を手渡してきた。

 !!!!!!!!!!!!!!!!!!

手に体全体に熱が伝わってきた。

「あっつぅうううぅうううううう!!」

びっくりして思わず声を漏らしてしまった。

「ま……まさか君に魔力があるとは!」

「やったーこれで少し仕事が減るー!」

「あのー何かあるんですか?もしかして病気とか!」

「いやいやそんなのじゃないから安心たまえ。」

「ごくたまーに魔力を持った人がいるんですよー、でも魔力があるだけではいけません、それと契約する者がいなくては、契約をするといろいろなことができンるんですよ。」

「よかったな彩ちゃん、これからは、助手見習い(正)だ!本来は、お留守番をしてもらうはずだったが一緒にその採掘所にいくぞ。」

「!!!!でも学校とかビザとかお金とかどうするんですか!」

「何をいまさら、朝とはいえあんな時間に公園にいて学校なんて行っていなかったんだろ、それにお金は、経費で落ちるし、ビザはこちらで何とかしよう、どうだ悪い話じゃないだろ。」

「っっつ!これからよろしくお願いします!」

何度も頭を下げた、無性にうれしかったのだこれまで自分の居場所なんて感じたことがなかったばかりに。

「うっぐうっう…えっぐ、よ…よろしくおねがいします。」

これを言うだけで今の自分には、精一杯だった。

藤沢さんが窓を開けはなち、天樹さんが、机に乗り。

「では、天樹隊、発足する!」

私はそれをまぶしそうに見上げた。

探偵社の窓から指す日の日の光に天樹さんが光って見えた、臼井小麦色の肌も黒く光るその髪も、まるでこれからに対して期待に胸を膨らませ散るように思えた。

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