家の猫がポーションとってきた。~どこからとってきた!?(||゜Д゜)と思ったら我が家の庭からだったので、飼い猫と一緒にダンジョン攻略していきます~
第331話(GWは更新できるか何ともいえませぬ(´・ω・`))
第331話(GWは更新できるか何ともいえませぬ(´・ω・`))
周りからの視線は痛かったけれど、無事? オークションは進行していった。
いつの間にか司会の人は立ち直っていたようでなによりだ。
「思ってたより入札はいってるな?」
ドヤ顔しているクロにお願いしてパッドを見せて貰ったけれど、ひっきりなしに入札が入っていく。
もう加工済みでしかもさけるチーズとなると入札は控えめになるかな? と思ったんだけどね。
……まあこのタイミングを逃すと次はいつ食えるか分からない物となると、とりあえず入札しとくかってなるか。
最低落札価格が設定されている訳じゃないし、金額自体はそこまでじゃなさそうだけ……ど??
「すごい額だねー」
「……石油王多すぎじゃね? 一応素材とかじゃなくて食いもんだよなこれ?」
「んー……供給元が俺らだけで、しかもコアはそんな大きくないから食える人は余計に限られることを考えると……いや、やっぱ額おかしいな?? 桁増えたぞ!?」
なんでさけるチーズにリーマンの生涯年収以上の額がついてるんですかねえ??
さすがに飛竜と比べるとだいぶ額は落ちるが、それでも飛んでもない額が飛んできた。
「これさっきの石油王か。テンションたっかいな」
「アマツさんに通じるものを感じる……」
「あー、うん。そうねえ」
さっきの飛竜を落とせなかったのがよほど悔しかったのだろうか、入札時の長文メッセージからは何がなんでも食ってやるという気概を感じることができた。
いったい何が石油王をそこまで駆り立てるのか……さけるチーズを摘まみながら3人で首をかしげるのであった。
「さて、どうにか無事終わったな……」
欲しかったカードは手に入れたし、ついでに宝石も入手できた。
オークションの目標は達成できたと言って良いだろう。
この後は……3人と2匹で夕飯でもとは一瞬考えたが、犬猫同伴OKなお店がこの辺にはなさそうだ。
今日は素直に解散して、夕飯はまた今度だな。
帰ってからは、とりあえずカードをセットして……どうしよう。一戦ぐらいはできるかな?
なんだかんだでもう夕方だし、帰って夕飯の用意をすると考えるとできても一戦が限界だろう。
割と疲れてはいるので早めに休みたいってのもでかい。
「雪止んでるな、ありがてえ」
「もう除雪済みだろうし帰りは送ってくよ。さすがにまた犬ぞりで行くわけにゃいかんべ。捕まるぞ?」
「助かるぅー!」
まあ、パトカーに追いかけられてもこの雪道だと太郎が余裕で勝てるとは思うけどね。
……捕まるぞとは言ったけれど、そもそも街中で犬ぞり乗るのってどうなんだろう? 昔は馬橇で通学したりとかあったそうだから、そう考えると捕まらない気もしなくはないけれど……職質は間違いなく受けるだろうな。
警察の人に迷惑かけちゃいかんし、交通の邪魔になりそうだし、やっぱ送ってくの一択だね。
「あ、そうだ島津くーん」
「ん? どうしました?」
ぐいぐいと車に犬ぞりを押し込んでいると、何かを思い出したように遥さんが声をかけてきた。
なんじゃろな。デートのお誘いならいつでもウェルカムだけどっ。
「お父さんがね。たまには道場に顔出せだってー」
「……はい」
……ぉぅ。
そっちでしたか。
「北上さんの実家なんだべ? ちょいちょい顔出してたほうが良いんじゃね?」
「いや、そうなんだけど……あんな事があった後だとちょっと顔出し難くてさ。お義父さんやお義兄さんはともかく、ほかの門下生の人とか……」
「ちゃんと生きてたし気にすることないのに」
「ちゃんと生きてたし??」
あ、そういやコイツには何があったとか話してなかったな。
今の会話聞いただけだと、俺が遥さんの実家で誰かを殺しかけたと誤解されかねない。
とりあえず、すっごい顔でこっちガン見してる中村に何があったのかざっくり話しておこう。
かくかくしかじか。
「っほー……まじでそんなかませたろう(仮)みたいの居るんだ」
「居たんだよ。……まあ、そんな訳でちょっと顔出し難かったんだ」
「べっつに気にしなくていいのにー」
誤解は無事とけた。とけたよな?
てか、かませたろうとかいうんじゃありませんっ。
「そうそう。あの後ね、皆ダンジョンに興味もったみたいで、門下生含めてダンジョンで修行してるんだよー」
「まじすか」
え、あれで興味持っちゃったの? ドン引きされてるんじゃないかと思っていたけれど……色々大丈夫か? 遥さんとこの道場。
「実戦はやはり良い修行になるって喜んでたよー? あと訓練施設も結構使えるみたいで……最近だと週の大半はダンジョンに入り浸ってるね」
なるほどねえ。
……木刀使って修行すると、どうしても寸止めになるしミスると怪我してしまう。
その点ダンジョンであれば寸止めの必要はないし、たとえ怪我をしても治療可能……何より実戦となると真剣度も変わってくる。
修行にはもってこいってことか。
あと……遥さんの家には本物の日本刀があるそうで、それを思う存分振るうことが出来るってのもでかそうだ。
普通はせいぜい巻き藁を切るぐらいだろうし、モンスターとはいえ生き物を切ることなんてまずないだろうからね。
……いや、これだけ聞くとただのやべえ奴って気がしなくもないぞ?
まさか訓練施設で斬り合いとかしてないだろうな?
うーむ……一家の大黒柱と長兄が日本刀もってウキウキしながらダンジョンに向かう……大丈夫かな、お義母さんとか義妹さんとか不安になってなければ良いけど。
「お土産やったーって喜んでたよ」
さいですか……。
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