第2話、今、なぜ『 異世界モノ 』が、多いのか?

 答えは「 簡単だから 」です。


 すみません・・ もう、結論が出てしまいましたね。

 お判りにならない( 気付いていない )方に、少々、解説させて頂きます。


 そもそも、異世界とは何か?

 実は、辞書には記載されていません。 ファンタジー小説のサブ・カテゴリでもあり、創作上で、召喚・転生・転移などが行われる物語の『 舞台 』を指し、造語とも言える『 新語 』なのです。

 つまりは、定義すら無いのだから、その内容に至っては『 何でもあり 』の世界、となります。 これは、物語りを創作するにあたり、とても気軽な状態であり、作り手側としては非常に歓迎出来る状況です。

 ・・でも、ここで少し、考えてみて下さい。


 異世界とは、現世と違う状況の世界だから異世界、と言うのではないでしょうか・・・?


 ストーリーに出て来る『 異世界 』には、都合良く、空気があります。 何気に太陽もあり、気圧も現世と変わり無く、何不自由無く行動出来ます。 当たり前のように、人もいるし、しかも何と、言葉も通じます。


 こんな都合の良い『 異世界 』が、あるでしょうか・・・?


 要は、ストーリー上、進めたい『 設定 』を可能にする為、作者の方にとっての異世界が存在しているのです。 ソコへ行けば、現世では不可能でも、ナンでも出来る・・・ 良いも悪いも無く、とにかく、物語りの設定上は、何でも自由なのです。


 本来、創作上、一番大切な『 設定 』と言う作業が、全く必要無く、逆に、懲りたいキャラの設定や、戦闘シーンの描写に膨大な手間を掛けられます。 アマチュアにとって、こんな便利な分野は無いでしょう。

「 とりあえず、異世界へトリップした事にしておこう 」

「 まあ、いいや。 異世界へ転移したところから始めるか 」

 転移した理由など、どうでも良いのです。

「 そもそも、そんな説明、要らないし 」

 ・・です。

 誰が、そんな規定を定めたのでしょうかね? むちゃくちゃです、ホント・・

 でも、こんなノリは、異世界愛好家の間では、普通なのです。 異世界は、『 入っちゃっていて、正常 』。 転移した理由を設定する事など、ナンセンスの極致・・・!


 従って、異世界モノ創作を、気軽に始める人が急激に増加しているのです。

 また、愛好者( 読者 )の方も、ストーリーの内容が分かり易く、簡単で理解し易い為に、異世界モノを支持する方が増加しているのも事実です。


 例えば・・・

 ある日、突然に異世界へ転移、モンスターと戦う。 もしくは、現実の世界にモンスターが現れ、戦う。

 主人公( 若年層 )は生き残り、英雄視。 サブキャラ( 可愛い女の子、もしくはイケメン )が登場し・・・


 まあ、こんなカンジでしょうか。

 弱冠の違いこそあれ、ストーリーの冒頭の大筋に、変わりは無いと思います。

 何が、変わりないかと言うと、ここに出て来た『 戦う 』と言う構図です。


 そう・・ 異世界モノは、なぜ戦わなければならないのでしょうか?

 

 それはつまり、現実では出来ない、と言う事実を意味しています。

 非現実の世界だから出来る・・ 異世界だからこそ、気兼ね無く行える『 行動 』なのです。

 斧を振り回したり、銃を乱射したり、ナイフを突き立てたり・・・

 実際、現実では、出来ませんよね? やったら刑務所行きで、人生が終わります。

 現実で行うのであれば、先記の通り、突然、モンスターが現世に現れた、と言う設定の物語になり、やはり、武器を取って戦う事になるでしょう。


 勿論、戦闘シーンが無い創作も、見受けられます。

 しかし、なぜか異世界モノには『 戦う 』構図が多いのです・・・

 ここで、追従して出て来る疑問が、どうして『 戦い 』ありきのストーリー展開になるのか? です。

 

 非現実 → 武器が使用出来る。


 この図式は、非現実だから実現出来る願望を示唆していますが、どうせ非現実ならば、もっと他に、面白そうな事を想像出来そうなものです。

 ・・でも、悲しいかな、ほとんどの異世界モノの創作物には、何らかの戦闘要素が含まれます。


 理由は、歴然としています。 ・・ゲームの影響でしょう。

 

 巷に溢れているゲームのほとんどが、シューティングゲーム、もしくは、それに準じた内容のものです。

 いつもプレイしているゲームを、設定に反映した簡素( 貧相 )な感覚・・ 異世界モノ創作の出発点は、そんなところでしょうか。


 異世界モノ作者の方々を、第2章で、早々と愚弄してしまい、申し訳ありません。

 しかし、かなりの確率で、事実かと・・・


「 なに、ゴチャゴチャ言ってんだよ? 読みたくねえのなら、読まなきゃイイだろ? 」

 ・・まあ、そんなお声が聞こえて来そうですが、もうしばらく、お付き合い頂けませんか?

 戦いを創作に持ち込むのは勿論、否定しません。 武器を取って相手を倒し、自分の生存を優先するのは、動物の本能ですからね。

 当然、本能を否定する事は出来ませんが、創作に本能だけを持ち込むと、狩りやシューティングをメインとしたストーリー展開が、周知の結果として現れます。

 それが、良いか悪いかの判断は趣味の世界でもありますので、私的なコメントは、この場では差し控えますが、自分のやりたい( 書きたい )創作が出来るが為、作者は満足感に陥り、ますます『 異世界 』に浸って行きます。


 ここで次なる『 壁 』が、訪れます。

 次章は、それに触れてみる事に致しましょう。

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