第13話
昨日、政府から緊急事態宣言の延長が発表された。
期間は予想通り5月末まで。
はたして、5月を乗り越えれば、日常生活が戻ってくるのだろうか?
不安は尽きない。
そんな中で、今日もベッドに二人仲良く並んで寝ている俺と幼馴染の彼女。
萌恵奈は、まだスヤスヤと寝息を立てて眠っている。
昨日、政府からの延期が発表され、萌恵奈は開口一番にありったけの笑顔で言い放った。
「これから、もう一か月沢山イチャイチャできるね!」
「お、おう……そうだな……」
二人でのイチャイチャ生活にもだいぶ慣れてきた。
というよりも、今まで付き合っていたにもかかわらず、イチャイチャしてこなさすぎたと言った方が正しいだろうか?
しかし、イチャイチャ生活を始めた当初からは、大分生活スタイルも確立されてきた。
朝、目が覚めたらおはようのキスを交わして、ベッドの中でぬくぬくまったりしてから起きる。
朝食は当番制で作り、食べ終わった後お互いに寝間着を洗濯機に入れて洗濯を回す。
掃除も掃除機をかける係と風呂場・キッチンゴミ出し係を日替わりで交互に行い、終わった後はしっかり手洗い。
その後は、お待ちかねのイチャイチャタイム。
二人仲良くソファの上でキスをチュッチュ、チュッチュ……。
気が付けば昼近くになっている時もあれば、そうでないときもある。
お昼ご飯は朝食を作らなかった方が担当する。
昼食を食べ終わった後は、食器洗いを終えてまたチュッチュ、チュッチュキスをする。
次に、ある程度胃の中の物が消化されたら、二人で仲良くトレーニング。
腹筋、腕立てをキスしながら回数を数えて、最後に背筋。
汗で濡れた服を脱衣所で脱ぎ、そのまま二人で仲良くお風呂へGO。
仲良く身体を洗い流して、事前に沸かしておいた湯船に二人で浸かる。
そこからは、一日溜まったムラムラを発散するイチャイチャタイム。
身体を拭いて、下着を身に着けただけの状態で自室へと戻りベッドイン。
しばらく、営みを嗜む。
疲れて眠ってしまうこともあれば、盛り上がりすぎて外が真っ暗になっている時もある。
着替えた後は、二人で余韻に浸るように夕食を作りをして、ご飯を食べる。
片付け終えたら、また二人で仲良く本日二回目の風呂。
風呂から上がれば、またも自室へ戻りベッドでイチャイチャまったり。
営むときもあれば、そのまま眠ってしまう時もある。
まあ、一言で言ってしまえば、ヤって寝ての生活を繰り返している毎日。
今まで童貞と処女で、キスすら三年間で一回しかしなかったカップルとは思えないバカップルへの変貌っぷり。
三年前の自分に言ってやりたい。
今、幸せの絶頂を迎えていると。
にしても、これがあと一カ月続くと思うと、果てしなく長いようにも感じるし、あと一カ月しか続かないのかという寂しさも感じる。
一つ懸念する材料と上げるとすれば、マンネリ化しないか不安ではある。
まあでも、もしマンネリ化してきたら、新たに違うイチャつき方を模索すればいいし、萌恵奈のことが好きだという気持ちを、素直に言葉にして伝えることで解決策は見えてくると思う。
萌恵奈の頭を優しくポンポンと撫でながら、今日も怠惰なイチャイチャGW自粛生活を俺と萌恵奈は過ごしている。
すると、萌恵奈がモソモソと身体を動かして、んんっと悩ましい吐息を吐く。
そして、そのまま身体をすっと動かしてきゅっと俺に身体を寄せてきた。
俺は萌恵奈の華奢な身体を優しく抱きしめる。
「えへへっ……柊太ー」
「起きた?」
「うん。おはよ」
二人和やかに見つめ合い、どちらからでもなくおはようの挨拶代りのキスを交わす。
今日も萌恵奈の唇は艶めいていて柔らかい。
「今日は何しよっか?」
「んー? ふふっ、もーう。言わなくても分かってるくせにー」
ニタニタとにやける萌恵奈。
俺もまた、ふっと柔和な笑みを浮かべてしまう。
「そうだな……ひとまず起きて朝飯食うか!」
「うんっ!」
こうして、俺と萌恵奈の新婚のようなバカップルイチャイチャ生活は、もう一か月延長することとなり、今日もまた、三年間の鬱憤を晴らすようにドバドバダダ洩れイチャイチャの日々を送っていく。
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