12「夏のある日、風の魔導師が成人の儀式で」
ごうごうと湿った強風が吹き荒れる中、本日成人の儀に参加する十数人の魔導師の卵達が一人の人物を見る。
立派な
「魔導師にとっての成人。それすなわち、
目に見えない風。それはどんな風か。抽象的すぎる表現でわかりづらい。しかし卵達は、それぞれが思い描く”風の姿”を捜す。
湿っぽいなら、水分がある。強風だから
教官に問われて考えていた卵の一人が、手を挙げる。
「今、この場にある風は、稲妻形です!」
「なるほど。君にはそう見えるのだね」
自然魔素は、人によって感じられる形が違う。
ここに、また新たな魔導師が誕生した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます