第17話 ブラック企業に勤めながら結婚するとか草も生えんわ【アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヾ(゚∀゚(゚∀゚)゚∀゚)ツヒャヒャヒャヒャヒャヒャア】

<問・ブラック企業に長く勤めてると性癖が歪むのでは? と言う懸念>


・ブラック企業で働く若年層は恋愛に現を抜かす暇なんてありゃしない


 ブラック企業A社は社員の生活を大切に思い、社員個々の幸せを尊重し、充実したプライベートを送れるよう努めています。社長がよくそんなこと言っとりました。口では何とでもいえると言うヤツです。


 しかしながら、現実問題として仕事だけが人生ではありません。恋愛して結婚したい人だって多いのです(多分)。家族や社会も当然のように恋愛、結婚を要求してきますし(ちと鬱陶うっとうしいけどな!)。


 と言うわけで、ある日の残業中の事。経緯はあんまり覚えていませんが、元ヤンプログラマーのGさんに「女の子紹介して!」と、言われました。丁度知り合いの女の子に「彼氏欲しい」と言っていた子がいたので連絡先を教えたところ、お互いそれなりに順調に連絡を取り合っていたそうな。

 しかしながら、これでハッピーエンド、と言うわけにはいきません。なぜならGさんが勤めているのはブラック企業。忙しくなるとメールのやり取りすらする暇がありません。


 二人は数回ご飯などに行ったらしいですが、自然消滅。とにかくブラック企業で働いていると時間的な余裕がないため”新しい出会い”もなければ”交友関係を維持”することも難しい!

 恋人云々はもちろんの事、友達すら減ります。実際めっちゃ減った!!


 ちなみに僕もブラック企業に勤務中、恋人がいた時期がありましたが(バンドやってたお陰だね! どんな人でもバンドやってりゃ、それなりに出会いはある!)、仕事が終わるのが早くて夜の十時~十一時くらい。その後、恋人から電話がかかってきて取り留めもない会話をするのですが、すでに眠い、具合悪い! 

 しかしながら、


「ゴメン、ちょっと疲れてるから電話、切るね?」


 と口を滑らせれば、途端に電話口で彼女は泣き始め、酷いと過呼吸になり、僕は電話を切るに切れず寝不足のまま翌日も仕事に向かう……という中々のグダグダを二ヵ月ほど繰り返したのち、一方的に振られました。

 あっはっは。笑うしかない。アッハッハッハ……まぁ、つまりですね、あれもこれも全部ブラック企業が悪いんじゃ!!(八つ当たり!?)




・同期のCさんに恋人?


 うつ病で休職中だったCさんが職場復帰を果たしてから数か月後の事です。常習的にタバコを吸い始めるようになっていた僕はCさんと共に喫煙所で時間を潰していました。

 そんな折、Cさんがポロっと教えてくれました。


「生産管理部のYさんと今、付き合ってるんだよね」

「おぉ、本当ですか! おめでとうございます」


 Yさんはパートタイムで数か月前に入社した二十代後半の女性。バツイチで、お子さんも居るらしいのですが、A社きっての美人さんでした。

 とはいえ技術部は生産管理部と直接かかわる事が少ないため、僕は話をしたことはありません。おぉ~、Cさん、なかなか、どうして。


「でも、子供いるらしいからね、結婚はしないと思う」

(あ、そうなのね)


 とまあ、その日のCさんとのやり取りはこれで終わったのです。


 数日後、生産管理部の強面ナイスガイのHさんと喫煙所でだらけていた時の事、僕は何の気なしに言ってしまいました。


「CさんとYさん、付き合ってるらしいですね」


 その言葉に「え?」と首をかしげるHさん。あれ? なんか違うのかな?

 Hさんが言うには


「Yさん別に彼氏いるみたいだよ。この前の連休、旅行に行ったって言ってたし」


 えー……完全に悪い事聞いちゃったよ。

 人の色恋に首を突っ込む物じゃないので、その後、話題に上がる事はなかったのですが、僕個人としては気まずい。

 とはいえ、これ。ブラック企業エピソードでも何でもないな(笑)




・なぜか記憶しているオッサン達の性癖


 精神疾患の影響で記憶力が衰えて多くの事を忘れてしまった僕ですが、なぜだか職場のオッサンたちが話していた自身の性癖については覚えています。

 なんでこういう毒にも薬にもならない、気持ち悪い事は忘れないのでしょうね! 出来る事なら、こういう記憶だけ記憶喪失になってくれればいいのにね!


 はーーい! と、いうわけで絶対に需要が無いであろう、A社オッサンたちの性癖暴露しまーーーす。ドドーン!(自ら読者様を振るいにかける、カクヨム作家の風上にも置けないアホ作者である! ドドーン!)


〇禿上司の性癖……夜這いプレイ! あ、ドドーーン!!


 飲み会での事、珍しく酒が入って饒舌になった禿上司が

「夜這いプレイが――イメクラが――」

 くだを巻いてました。何言ってんだろう、この禿。


 当時、僕は二十歳。本気で禿上司が言っている言葉を知りませんでした。なのでお家に帰ってグーグル先生に聞いてみました。


 なんでも興味を持って調べる事は悪い事じゃないと思うな! うん!


 まぁ、検索した結果はセルフレイティングに引っかかるので自重しますが、率直な感想は、

『うわぁ、従業員さん、大変そう』

 サービス業、客選べないもんなぁ。




〇機械設計部の部長とQ技師の性癖……援助交際! ドドーーン!!


 これは連日の工場での残業のさなか、夕飯のカップ麺を啜りながら機械設計部の部長とQ技師が話しておりました。ちなみに二人は仲良し。援助交際の話で盛り上がっておりました。


 そこで、当時二十歳の僕。カップ麺すすりながら、疑問に思います。

(あれ? 買春って日本の法律だと犯罪じゃなかったっけ?)

 気になったのでお家に帰ってグーグル先生に聞いてみました。


 なんでも興味を持って調べる事は悪い事じゃないと思うな! うん!


 で、調べてみると、いわゆる”黒に近いグレー”と言うのでしょうね。法律上は罰せられる対象だけど、組織的じゃなければ逮捕されることは極めてまれ。ただし未成年を相手にした場合は問答無用で逮捕。そりゃ、そーだ。


 まぁ、人の性癖にとやかく言うのは無粋ですし、夜の世界が生み出した文化や逸話については興味深いお話も多いので批判するつもりはないのですが、ちょっとバカバカしいながらも個人的に気づいたことがありまして。


 当時のオッサンたちと言うのは好景気の波に乗れた世代。そして彼らの年代が酔うと武勇伝の如く話し始める定番の話題の一つが、中国等、アジア諸国への買春旅行の話。A社の社長や他の年配の上司、転職後の会社の上司たちも漏れなく酔うとそんな話をしておりました。

 それが逆になり、日本にやってきた中国の旅行者が、オッサン世代の娘や孫の年代を買春していく構図の現代。何ともアイロニカルな話しで笑えない。(コロナの関係で旅行者は減ってるかもだけど)




・社長+愛人=怖い話


 以前も少し書きましたが、お得意先回りと称してラブホテル街で事故を起こし、その車の修理代を経費で落とす、社長。そして愛人。

 他にも事務所で「別れる!」「別れない!」の痴話げんかを繰り広げ、号泣してトイレに駆け込む愛人。しかし五分後にけろっとした顔で仕事に戻る彼女の奇行に、事務所に人々はドン引きしておりました。


 そんな中、喫煙所でHさんとだべっていた時の事、愛人についての話題が上がりました。


「あー、愛人さんね……あの人、本当に女なのかな?」

「ハイ?」


 Hさん、A社に入る前は右翼団体に出入りしていたと以前書きましたが、具体的にお金を稼ぐために風俗店などの運営をしていたそうで(なんでこの人、A社に入ったんだろう(笑))、彼曰く

「仕事で従業員(女性)の裸は見てきたから、服着てても、女の骨格と男の骨格の違いは分かる」そうな。

 いやいやいや、いくら何でも突拍子無いこと言ってません?


「男から女に性転換した人はクビレを作るために一番下のあばら骨を抜くんだけど、そんな体格っぽいんだよね」


 え? マジで?


 愛人、ヒラメ顔の拒食症のようなガリガリのスタイル。右手の甲に喉に指を突っ込むことで出来る『吐きダコ』が刻み込まれ、歯がスカスカ(胃酸で溶けた?)になっている人でした。

 ……あー、なんか情報が多すぎて、だんだん怖くなってきました!




・結婚できなかったオッサンたち、その後……


 ワシはA社を引き連れる社長様。情が深く、下々の者に配慮の出来るである!

 ある日、ワシは思った。


社長「我が社は独身率が高いではないか! これは何とかせねばなるまい。とりあえず機械設計部部長に女でも紹介してやろう。ぬはははは」


 そう! ワシは社員に愛されている社長! 今日も抜かりはない! そして、このような善行を働いたからには下々の者に周知徹底……つまり自慢せねばなるまい。お! そんなところでタバコを吸っているのはB君ではないか。ぬはははは。


社長「ぬはは! B君。ワシは、ついこの間、機械設計部の部長に女を紹介してやったのだよ。ぬはははは!」


Bさん「へ、へぇ。そうなんですか。部長さん上手く行くと良いですね」


社長「はぁ?(キレ気味)このワシが、あの部長ごときがモノにできる女を紹介するとでも思ってるのかね? ん?」


B「え? あ。はい。すみません」


社長「わかれば良いのだよ。ぬはははは」


※ ※ ※


 ふざけて書きましたが、実話です!

 正直、何言ってんのかわからない! 本当に意味が分からない! 誰か外国語出来る人、通訳して!




《解・┌(┌^o^)┐ホモォ…》


注・同性愛を否定、また軽蔑する意図は全くありません。


 これは会社を辞める直前にHさんから聞いた話。事務員の男性社員さんでWさんと言う方が居ました。この方は結婚もしてお子さんも居ましたが、いわゆるゲイの方だったそうな。

 ただ、Wさんとても良い人です。非常に柔らかい物腰の方での人でしたので、性趣向について聞いたあとでも僕は


「あー、でも、僕、Wさん好きですよ」


 と言ってましたし、僕にその話を教えてくれたHさんも


「おう、俺もWさん好きだよ」


 と言っていました。もちろん、この話はWさんの為にも社内で口に出した事はありませんでした。


 さて、ここで少し気になる事が出てきました。このWさんですが、あまり社長に怒られているところを見た事がありませんでした。

 それに対して同じ事務のXさんは、社長の前で二~三時間、正座で説教を受けているのが日常。二人とも仕事は出来たし、他の社員からの印象も良い。何なんだこの差は?


 Xさん。歌舞伎役者のようなイケメン。

 Yさん。柔和な雰囲気。いつも優し気にニコニコしている。


 ……あれ? よくよく思い出すと、A社の社員って柔和な顔の人が多かったんですよね。僕も童顔な方ですし(病気してた当時の目つきは悪かったが)。

 ……あれ? よくよく思い出すと、社長と仲が悪い、もしくは嫌われている社員(同期のAさん、元ヤンプログラマーGさん、新人C君、禿上司、あとオッサン連中)って、だいたい男らしい系の顔なんですよね……。


 ああー、イカン! 段々怖くなってきちゃった!

 今回はこの辺で!

 次回は番外編。『めっちゃいい人エピソード~INブラック企業』。癒し回!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る