記憶力と隠密スキル

第2回イベントの詳細通知が来たので、

カナデたちは準備を始める。


「第2回イベントは争奪戦形式って事だから、

敵をまとめて仕留めることができる範囲攻撃が欲しいね。」

「たしかに必要だね。後は隠密行動ができるように隠密スキルも欲しいね。」

その言葉を聞いてカナデはソラナにこう言った。「私はアサシンだからジョブレベルを上げると

隠密は手に入るよ。後はソラナのスキルだね。」

そう、カナデはアサシン。隠密行動を得意とするのだ。

「そう言えば・・・・・そうだったね。」

その言葉にカナデは反応する。

「そう言えばって何よ!私はアサシンだよ!?」

「はいはい、ごめんねごめんね。でも私もハンターだよ?本来は隠密が使えるはず。なんだけど…」

そう言うとソラナは言葉に詰まる。

「なんだけどどうしたの?」

カナデがそう聞くと、ソラナが答える。

「私はね、あくまでハンターだからジョブレベルをMAXにしないと使えないの。だからそれ以外でスキルを習得するしかないんだよ。」

本来ハンターは隠密に適した職業では無い。

その為、あくまでオマケのようなものなのだ。

「そっか。だったら4人パーティーで奇怪鳥ケッツァルコアトルを倒すとドロップする怪鳥の陰影って言うスキルが強力な隠密スキルだからそれに挑もうよ!」

カナデはそう持ちかける。しかしソラナは大事な事を聞く。

「ねえ。それでいいんだけど、4人って後の2人はどうするのよ?」

確かに、この2人では条件をクリア出来ない。

しかし、カナデは考えがあるようだ。

「私も伊達にイベント1位じゃないよ!

ちゃんとその後に2位と3位の人、後クレフさんも

フレンドになってるんだから!!」

そう。彼女も伊達に1位ではない。

イベントの後にベルネとヴァルク、クレフとフレンドになっていたのだ。今後の為に、そう言われて

フレンドなったらしい。

「ええ…ちゃっかりしてるね…私とフレンド登録する時は言わなかったくせに。」

「ごめんねー。だって面倒くさそうじゃん。

フレンドが強者ばっかりって言うとソラナのことだから わー凄い!私も紹介して〜! って言うと思って。」

「ぐぬぬ…よく分かってるわね。

まあいいよ。取り敢えずログイン状態の人に

連絡してみて。」

そう言われると、カナデはベルネとクレフに連絡した。

「よし!送ったよ!」

「どんな内容?」

「えっとね〜ちょっと手伝って欲しいって送った。」

「具体的に言わなくて大丈夫かな…」

「まあ大丈夫でしょ!」

「本当かな…」

ソラナが心配していると、1人から返事が来る。

ベルネだ。

「えっと〜なになに…今はちょっと無理。ゴメンなさいねイベント後なら行ける。だって。」

「はぁ…やっぱり。皆イベントの準備してるんだよ。」

「そうかもね…」

そう2人が気を落としていると、クレフから返事が来た。

どんな内容だ?

その質問にカナデがこう答える。

「奇怪鳥ケッツァルコアトルを討伐したいから、2人来て欲しい。」

すると、クレフから返事が来た。

分かった。俺とうちのギルドのやつで行く。

15分後にビナーズの街の噴水公園で。

と、書いてあった。

「やった!来てくれるって!2人で!」

「良かった〜!ありがとう!カナデ!」

そう感謝を述べるソラナだったが、2人はこう考える。

((あれ?もしかして偵察に来る?))


「ねえ、カナデ。来てくれる2人についてだけど、」

「うん。多分そういう事だね。だから、あんまり新しいスキルは見せないようにしよう。」

「だね。じゃあカナデは相手が既に知っているスキルと、神速とかなら大丈夫だね。私は上手いことやる。」

「分かった。相手のスキルも確認しようね。」

「うん。じっくり観察させて貰おう!」

こんな事を話しながら2人は噴水公園に向かった。

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