【8話】 発動!魔王討伐作戦!

【キャラクターシート】

レイン   :http://www.pumpukingdom.com/ytsheet2/sw2.5/?id=0XT69v&backup=2020-06-27-10-03

イキシア  :http://www.pumpukingdom.com/ytsheet2/sw2.5/?id=PAW6EC&backup=2020-06-27-10-08

ミミ・クック:http://www.pumpukingdom.com/ytsheet2/sw2.5/?id=HYWb7l&backup=2020-06-06-19-06

ユズハ   :http://www.pumpukingdom.com/ytsheet2/sw2.5/?id=C6fNMv&backup=2020-06-06-19-21

【NPC】

オルソラ  :http://www.pumpukingdom.com/ytsheet2/sw2.5/?id=agPt80&backup=2020-06-06-19-06


GM:はい、みんなおはようございます。久々のCPの続きでございます。今日は8話、準備のできた人から成長を報告しておくれやす。


ミミ:ミミさんは経験点全残しで。以上です。


ユズハ:経験点が60点足りなかったので、Lv8に届かず。経験点温存です。精神と敏捷があがって、ボーナスブレイクしてボーナス全部+3になりました。以上です。


レイン:レインだ。ファイターを8レベルにした。運命の転換点が近いかなって気合いを入れてるよ。キリト達を守るぞ。イアとの合流は「アンプレゼントと会えたらできる」って信じてるので心配してるけど口にはしない、以上。


ミミ:それなー!

レイン:あのアンプレゼントがイアを置いていくなんてことするわけがない。

ミミ:ミミさんもキリトさんが守ってくれてると信じてるので、キリトさんの顔を見るまでは黙っておいてやろう。

GM:ふりが酷い! シナリオの都合による容赦ない暴力がNPCを襲う!!

ユズハ:GMの自業自得では?

ミミ:PCに都合なんて関係ないからね、仕方ないね。

GM:ひぃ。


イキシア:イキシア、ソーサラー8になりました。何か事故が起こって次回ソーサラー9になれたりしないかぁー? と思いつつ順調な成長です。おわり!


GM:レベルが上がるのは事故。GM覚えた。

イキシア:経験点3500点が順当に振ってきてくれれば事故じゃなくなりますです()

ユズハ:ボスラッシュかな。

GM:2000点は降ってくるけどなぁ。

ミミ:150レベル分魔物倒すしかない。

イキシア:倒していくか、150レベル分。

GM:やだ……PLが修羅しかいないわ。さて、成長報告も終わったし、前回のおさらい。


オルソラと合流した君たちは、神託に従って雪原に再び赴く。

雪原の果ての塔に入ると、そこは魔剣の迷宮と融合し、ダンジョンとなっていた。

迷宮の果て、魔剣の番人たるドラゴンを倒した君たちはオルソラの母の魔剣、ヒュペリスカを手に入れる。


雪原の拠点に帰還すると、ついに蛮族の軍が砂漠に攻め入った事と、レジスタンスの蜂起が始まったことを知る。

君たちは、レジスタンスに合流すべくスカボローを目指すのであった――。


GM:思い出した?

ユズハ:大丈夫だ。問題ない。

イキシア:イキシアたちが「なーんも知りません★」ってことをばっちり思い出しましたですよ。

GM:>>イアは村にいる!!<<

ミミ:そう……まだな……。とりあえずキレ散らかす用意はできてます。

イキシア:知ってたらほんとに村に戻っちゃうんだもの、ほんとに……。

GM:なんて優秀なPC達だ。シナリオブレイクされそうで震える。

ミミ:ほんとに破壊するつもりなら静止を振り切って村帰ってるから。

GM:やめろぉ!(やめろぉ!)

ミミ:世界の命運より女の子の明日の方が大切なのは自明。

ユズハ:かっこいいミミさん。

イキシア:でも、PCはなにも知らないもんなぁ?

レイン:知らないもんなぁー。

GM:畜生。というわけで、今回からはレジスタンス蜂起戦だ。前回の続きからスタートです。



<蛮都スカボローへ>


GM:雪原のレジスタンス達からついに蜂起が起きた事を聞いた君たち。折り悪くオルソラの母を探して村から出ていたため遅れこそしたが、スカボロー開放作戦に合流すべく準備しています。現在地は雪原の北の廃墟。船を待ってもいつになるかわからないため、雪原を南に突っ切って現地で合流する予定です。レジスタンスは大人数ですから、村からスカボローまで移動するにもある程度時間がかかるでしょう。急いで移動してなんとか間に合わせたいと考えています。というわけで、明日からの行軍に備えた夜シーンです。


オルソラ:「食料は確保できました。皆さん心良く分けてくださいましたよ」

イキシア:(ぽりぽり乾物をついばんでる)

ミミ:「こういうとき神官は便利っスねー」

レイン:「ありがてえ、あとは足があるといいんだけどな」

オルソラ:「村ならともかく、こちらの拠点では人数分の馬はありません。歩くしか無いでしょう。幸いトレイルガイドが使えるようになりましたので、道に迷うことはないはずです。まっすぐスカボローに向かえます」

ユズハ:「ないものは仕方がない。出来るだけ急ぐしかないな。それと、そこの食料泥棒は、全部食いつくすなよ」

イキシア:「んむ」(ジャーキーを咥えながらピース)

オルソラ:「……旅の糧食だとわかっているのでしょうか、そこのルーンフォークは……」

イキシア:「(もぐもぐごっくん)イキシアはいつだって育ち盛りの食べ盛りなのです」

レイン:「『いつだって』って、卒業しないのかよ」

イキシア:「しませーん。しかしまあ……またカミサマだよりですか。しかたないですけど……」ルンフォ的に、こっくりさんで行先決めてるみたいな気持ちになるのですよ。

ユズハ:そう言われると確かに怖いな。

GM:ただし本当にたどり着く。

レイン:「まぁそう言うなって。役に立つしありがてえのはかわらねえさ。この戦いに遅れるのはちょっと怖いしな」

イキシア:「そもそも、行っていいものかどうかは、正直ちょっとわかりかねますですけど。物語の流れに乗らされてるみたいな、嫌なもやもやがしますです……」

レイン:「だけど、行かないでいたエルフの人もいなくなってるのを考えたら、行くしかない気がするな。舞台に上がらなきゃ、台本を崩せやしないさ」

イキシア:「いつの間に役者にさせられてたやら」ふしゅーんという顔をする。

レイン:「ま、少なくとも今回はここに魔剣がある。ほかの時に『勇士が何人もいた』って記録はなさそうだし、それだけでも例外になるさ」

ユズハ:「それに、みんなスカボローに向かってしまっているのだろう。イアのことも放っておけないしな」

ミミ:「うんうん、イアを迎えにいくためにも急ぐっス!」

レイン:「だな。キリトもお姉ちゃんなしのイアの相手に疲れてるかもしれねえし」

オルソラ:「はぁ、ラーリスの神官ねぇ……」

レイン:「そういうなよ。お前の感覚が正しいのはわかるけど、仲間なんだよあいつも」

ミミ:「信仰での差別はよくないっスよ。知んないけど」

ユズハ:「いやそれは……区別するべきなんだが……(額をおさえる)」

イキシア:「ファーストインパクト以外は、正直オルソラとかがやってることとさほど区別つかないですよ、イキシアたちにとってはね」

ミミ:「ねー」

オルソラ:「第一の剣の神官としては高らかに異議を唱えたいところですね……」

レイン:「……ルーンフォークってちょっといいかもなって思ってしまった。その割り切り俺もしたいわ」

イキシア:「あ、言っときますですけど、先生のはまた別ですからね。先生からはお菓子が出てくるです」(ふんす)

ユズハ:「それは、それこそ信仰心と関係がないので一緒にしないでほしい」

レイン:「ユズハ、ルーンフォークに神という概念を説くためにお菓子の神様になるしかないんじゃないか」

オルソラ:「子供に人気の出そうな神様ですこと」

ミミ:「奥様方にも大人気間違いなしっス」

ユズハ:「勉強会の後で配っていた菓子だから、子供にウケがいいのは否定はしない。きっかけが何であろうと学ぶことが大事だしな」

イキシア:「ふふ、先生の魅力がわかるとは、その子供たちもいい趣味ですね!」

ミミ:「おっそうだなっス」

オルソラ:「そうですねぇ」

レイン:「みんなやさしいなぁ……」

イキシア:「?」

GM:そんな会話をしていると、夜も更けていきます。そろそろ明日以降に向けて眠りにつくことでしょう。何もなければ明日になる。

ユズハ:何もしないですよ流石に。

GM:ではみんな眠って明日に時間を進めよう。( ˘ω˘)スヤァ



GM:翌日。目を覚ました君たちは朝食を摂り、早々に拠点を発つ。目指すはスカボロー、とにかく南下して雪原を抜ければ良いということで、時々オルソラの魔法で方角を確認しながらひたすら進む。

雪原はあいもかわらず生き物の気配はない。ただしんしんと雪が降り積もる。

君たちはそんな中をざくざくと足音を響かせて進む。

言葉少なに歩く胸中では、この先に待ち受ける蛮族との戦いと「本当にこのままで魔域を攻略できるのだろうか」という疑念が渦巻いていることだろう。ここまで三日月島のあちこちを旅したが、ついぞ人族の反乱が失敗する原因を特定できなかったのだから。

しかし、状況は君たちの疑念を置き去りに動き始めてしまったのであった。


オルソラ:「……そういえば」

GM:ふいにオルソラが口を開く。

レイン:「ん、どーした?」

オルソラ:「スカボローにしばらく居たのですが、魔王って結局何者なんでしょうね。鉄華団の皆さんも、魔王については詳しくなさそうでした」

レイン:「まぁ、お約束だとドレイクとかなんじゃないか?」

ユズハ:「高位のドレイクか」

オルソラ:「いえ、確かディアボロ種だったはずでは? それだけは伝わっていたと思います」

ミミ:「ほーん。そうなんス?」

レイン:「ああ、そういやそうだったっけか……そういえばエルフの日記に名前もあったな…えっと」

ユズハ:「ウィンプ……だったな。『思い出した』『魔王ウィンプ』そう、書き残していた」

イキシア:「……『思い出した』って、どういうことでしょうね」

オルソラ:「ふむ……。私、スカボローにいたんですが、魔王の名前は今知りました。姿も、一度も見てません。魔王の街でしょうに」

イキシア:「ずいぶんシャイな魔王様ですね」

ミミ:「下々の者には姿見せない系っスかねー」

オルソラ:「だとしても……いえ、むしろそれならば、なんでそのエルフさんは魔王の名前を知ってたんでしょう? 村の人も、誰も知りませんでしたよね? 『魔王が治めている』と言われて納得していましたが、そもそも誰が最初にそれを確認したのでしょう。誰も見たことも、名前すらも知らないのに」

ユズハ:「記憶改ざんの際に姿を現して、そのまま記憶を消されたのかと思ってはいたが、たしかにそれなら、魔王の存在自体が言い伝えとして残っていることそのものが妙か」

レイン:「『なんとなく、だれもがそう知っていた』?」

オルソラ:「だとすると……『そもそも本当にいる』んですか? その魔王」

イキシア:「アンプレゼントあたりが熱心に言いつのってましたから、てっきり確認してたもんだと思い込んでましたけど。そもそもあの人の言ってること、どこからが妄想でどこからがほんとかわかりませんからね」

オルソラ:「アンプレゼントさんですか。あの人も、ちょっとよくわからないところのある人ですからねぇ……」

ミミ:「うーん、思ったよりややこしいっスねー。大丈夫かな、イア……」

レイン:「……ま、なーに! いないなら敵が減るだけだ!」明るい声を出そう。「魔王が本当にいて、戦うなら勝てばいい。いないなら別に戦わなくていいから困らない!」

ミミ:「確かに。いやー、魔王と戦えなくて残念ダナー」

オルソラ:「まぁ、そうなんですが」

ユズハ:「いささか楽観的過ぎるきらいはあるが、その心構えも悪くはないだろう」


レイン:(魔神と蛮族が同勢力の場合、分散してた戦力が結集してるってことなんだよな……実は普通にこのあと一網打尽にされてるのが敗因って落ち、か? いや、それなら何度も繰り返す理由は、何だよ)


イキシア:「イキシアたちの最終目標は、『魔王を倒すこと』じゃなくて『この魔域から出ること』なのです。別にそもそも、蛮族を倒すことが目標でもないのですよ。『戦わないで済むなら戦わない』。そう言う感じでいきましょう」

オルソラ:「魔域の核を探すための、拠点確保ですからね、スカボロー開放は」

イキシア:「なのです」(うなずき)

ミミ:「さっさとこんなとこからはおさらばっスよ!」

レイン:「だな。即座にそこまでいけなくても、まっとうな街が手に入るってだけでも今後の動き方変わるし。全員で生きてスカボローの攻略を終える。まずはそこだよな」

イキシア:「です!」

ユズハ:「そうだな。そして、そのために今出来ることをしよう」

ミミ:「みんなと合流っスね」


GM:君たちは再び口を閉じ、黙々と歩き出す。スカボローへと向かう旅は何日も続き、とうとう雪原を抜ける。このまま平原と砂漠との境界域を進み、川を渡り、さらに南に下れば、スカボローはすぐそこだ。蛮族の軍と鉢合わせしないように警戒しながら進むことになる。

レイン:「相棒、頼むわ」

ミミ:「ほいほーいっス」先導しながら行きましょうね。

GM:ミミが先行しながら君たちは進んでいく。警戒しながら進んでいくと、ひと目見てわかる、真新しい大量の足跡があった。どうやら蛮族の軍は橋を渡って砂漠に入っていったらしい。

ミミ:「ほほーん。どうやら蛮族が砂漠に行ってるのはマジみたいっス」

イキシア:「何と戦うんでしょうね、こいつら」

ユズハ:「蛮族たちにも聞いてみたいものだな」

オルソラ:「まぁ、鉢合わせなかったならありがたいですね。流石に軍隊と戦うのはごめんです。しかし、これなら本当にスカボローの戦力は減ってるはずなんですね」

レイン:(物語を読んでると、空城を攻めさせる計略って結構あるんだよな……って、疑心暗鬼かこれは、もう)

GM:蛮族の軍隊が砂漠に入り込んだであろうことを確認した君たちは、安全を確認し、橋を渡って南を目指す。万が一にも後続の蛮族に鉢合わせしないよう、注意しながらさらに進んでいき、眼下にスカボローの街を収める場所までたどり着いた。既にあちこちから煙が上がっている。街中から響く大音声も聞こえるかのようだ。東の門はやぶられており、レジスタンスが既に戦闘状態にある事がわかるだろう。

レイン:「はじまってやがる!!」

ミミ:「急ぐっス!」

イキシア:「……生徒たち……」

GM:君たちは街の状態を確認すると、一斉に駆け出した―――。



<駆け抜ける>


GM:スカボローに辿り着いた。街の東側の門は破られており、好きに出入りできるようになっている。

イキシア:「マナリングを買ったあのお店屋さんは無事でしょーか……」

レイン:「ちゃっかりしてそうだから大丈夫だろきっと」

ユズハ:「たしかに、なんだかんだうまく立ち回っていそうな気がするな」

レイン:「それより、団長とかミカヅキの心配するべきだろ」

ミミ:「それこそ大丈夫でしょー。あの二人なら」

イキシア:「みんなは絶対平気なのです。絶対なのです」真顔で言い返します。

レイン:「……わりい、そうだな。よし、行くぞ、脇の道とかからの襲撃に気をつけろ! 街って案外死角多いからな!」

ミミ:「うすうす。慎重かつ迅速にっス」

GM:町中に突入すると、あちこちで人族と蛮族の戦いが起きている。中には見知った顔もいるだろう。村のレジスタンスだけでなく、鉄華団の人員も混じっているようだ。また、ボロをまとった人族が武器や防具を身につけ、おっかなびっくり戦っていたりもする。街の奴隷達も予定どおり蜂起しているようだ。あちこちで蛮族をリンチしたり、蛮族に返り討ちにされたりしている。

ユズハ:「助太刀に入りたいが、キリがなさそうだな」

レイン:「ああ、俺たちは多分戦力としてそれなりに意味がある。遊び球になるわけにはいかねえ」

オルソラ:「一先ず鉄華団のアジトに向かいましょう! 誰かしらいるはずです!」

GM:町中を駆ける君たちの前に蛮族が現れ、問答無用で襲ってくる。

イキシア:「あわわわわわ!」

レイン:「邪魔だ、投降して道を開けろ!!」

GM:まもちはいらない。サーベルフッドが3体です。「うおおおお!!!」

レイン:「ダニィ! 薙ぎ払え」

ダニィ:「きゅ!!」(ころころ)19,19,17。

GM:全滅です。哀れ、君たちに襲いかかったサーベルフッド達は一撃で薙ぎ払われました。

ダニィ:「ぐー!!!!!」(勝利のおたけび)

イキシア:「強くなったですね、ダニィ……!」

ミミ:これ、戦利品振る暇ってあります?

GM:すまんな、今回は基本戦利品を振る暇はない。

レイン:10分かかるもんな。「……俺たちって結構すごい勢いで強くなってるのかもなぁ」

イキシア:「へへへ。半年くらい前は、さっきの蛮族あたりにもひーひー言ってましたもんね」

ユズハ:「半年間、夢中で戦っていたからな」

ミミ:「思えば遠くまできたものっスねぇ」

レイン:「ほんとになぁ」

GM:君たちは再び走り出す。周りを見てみると、蛮族側は高位の蛮族が少ないように思える。どうやら、軍が出払った隙を突くのは成功しているようだ。そんなところ、君たちに向かってふっとばされてくる人族が。レインの真横にどてっと尻もちをつきます。

レイン:「大丈夫か!」

GM/男:「畜生来るぞ!」

イキシア:「のわ!?」そっちを見ます。

GM:吹っ飛ばされた人族を追ってきたのか、蛮族が現れます。

レイン:「ちっ、まかせろ!!」

GM:リザードマンが3体です。君たちの姿を見ても、もう関係なしに突っ込んできます。

イキシア:また薙ぎ払ってから考えますか。ダニィ、テイルスイープ!

GM:(ころころころ)2体残ったな。

ミミ:では盾置いてソード両手で攻撃。(ころころ)お。(ころころころ)5回転して58点っス!

イキシア:ちょおw

ミミ:「邪魔っス!」

GM:哀れリザードマンは爆発四散!

レイン:残ってるやつに全力。

GM:(ころころ)22点くらってそのまま死亡だ。君たちがリザードマンを倒すと、君たちのほうに飛んできた男が声をかけてくる。

GM/鉄華団の男:「あれ? オルソラの嬢ちゃんか! 仲間と合流できたんだな。お前らはどこの担当なんだ?」

レイン:「遅刻したから決まってなくてな。オルガたちはどこにいる?」

GM/鉄華団の男:「おいおいこの作戦に遅刻とかまじかよ! お前らすげーな! 団長ならミカと一緒にギュンギュスカー商会を押さえに行ってる! 物資の確保だ!」

イキシア:「おみせやさん!!!」(ぴこーん)

ミミ:「うーん堅実。なら向こうの方っスね」

ユズハ:「一先ず無事そうだな。何よりだ」

レイン:「主役は遅れてやってくるってことで勘弁してくれ。情報サンキューな」

GM/鉄華団の男:「いいってことよ! 俺も仲間と合流して蛮族共をぶっ殺してくる! 助かったぜ!」

GM:そういって、彼は走り去っていきました。

オルソラ:「団長に合流しますか?」

レイン:「それがいいだろ。キリト達との合流もしたいが、やみくもに動くより効率いいはずだ」

オルソラ:「であればギュンギュスカー商会に向かいましょう。道ならわかります」

GM:オルソラが指し示す方向に君たちは再度駆け出す。しかしここは蛮族の街。軍が出払っていても蛮族の数は多い。再び君たちの前に蛮族が飛び出してくる。

イキシア:こんにちは!!!(さっと経験点メモを構える)


メデューサ、レッサーオーガ、ボルグなどが立ちふさがるが、このレベル帯のPC達の敵ではない。後衛組のMPを温存しつつ、順調に蹴散らしていく。


レイン:(敵の戦力がこれくらいしかいないなら、いいんだけど……)

GM:君たちは蛮族を次々と切り捨て、走りだす。そしてギュンギュスカー商会にたどり着くだろう。

レイン:入れ違わないといいんだけど……どうだ?

GM:ギュンギュスカー商会では鉄華団が店舗と倉庫を占拠しており、人が物資を持ち出してあちこちに運び出しているのが見て取れる。どうやら街のあちこちで戦う人達に届けているようだ。

レイン:(ここ、中立じゃねえの? いいのかこれ?)

GM/鉄華団の男:「ん……? 村の連中か? こっちは大丈夫だが、何かあったか?」

レイン:「団長はいるか? ちょいと話がしたい」

GM/鉄華団の男:「団長なら中で指揮を取ってるよ。まぁ入んな」

GM:中に入ると、オルガが指揮を取っています。

レイン:「オルガ、久しぶりだな」

オルガ:「ん? おお、あんたらか。元気そうじゃねーか。どうした?」

イキシア:「生徒! おひさしぶりです! どーしたもこーしたもないです。一応加勢しにきたですよ。イキシアたち、村の人たちと別行動だったので……。指揮官を探してたです」

レイン:「まぁ、要は作戦の全貌がわからないから知ってそうな奴のところに来たってわけだ。いろいろあって遅刻した」

オルガ:「なんだそりゃ?」

GM:かくかくしかじかで状況を伝えると、オルガも状況を把握します。

オルガ:「おいおい、この日のために随分準備してきたってのに、当日に遅刻するたぁ間抜けもいいとこだぞ」

レイン:「ははは、面目ねえ」

オルガ:「今どうなってるのか説明してやるよ。まず、鉄華団の一部のメンバーと村の一部のメンバーは奴隷農場の開放に向かってる。こっちは農場の蛮族をぶちのめした後に監視所を襲う手はずになってる。残った面子はスカボローの中にいて、鉄華団は街中の蛮族をぶちのめしつつ、街中の重要施設をおさえて街の開放を進めているところだ。レジスタンス側も基本街の蛮族の掃討担当だが、一部の精鋭部隊が魔王城に向かっている。魔王をぶっ殺すためにな」

レイン:「キリト達か、向かってんのは?」

オルガ:「ああ。勇士様は魔王退治に向かったぞ。アンプレゼントやキバオウの旦那もな」

レイン:「アンプレゼントまで最前線に出張ったのか」

イキシア:「……あの人は、勇士が魔王を倒すことにご執心ですから。そりゃ一番近くで見たがるでしょう」

ミミ:「……イアもそっちっスかね?」

オルガ:「イア? すまん、全員の名前までは知らねぇ。だが、腕がたつならそりゃ連れて行ってるんじゃないか? 出し惜しみはなしってこったろ。ここで勝てなきゃ俺たちがジリ貧だ」


ミミ:出し惜しみナシなら、バトルソング飛ばせるイアも当然連れて歩く。

イキシア:当たり前だよなあ。

GM:頼んだらバトソン飛んでくるならそうかもしれんなぁ?

ミミ:ヨシ!

GM:一体どの意思疎通を見て「ヨシ」って言ったんですか!

レイン:ミミさんがいればピンチにはいつも歌ってくれてたからなぁ。

ユズハ:「いつも歌ってくれる」ってそりゃ思ってるよな……。


レイン:「俺たちも魔王城に向かいたい。お勧めの道を教えてもらえるか」

オルガ:「お前らだけでか? いくらなんでもあぶねーぞ」

レイン:「なに、キリト達が先行してるならなんとかなるだろ。いや、人つけてくれんなら頼みてえけどよ。そんな余裕ねえだろ」

オルガ:「……まぁ、そうだな。こっちも余裕はねぇ。ミカが頑張ってくれてるが、居残ってる上位蛮族も居てよ。そっから蜂起を潰されるとまずいから駆け回ってる」

GM:という話をしてるところで、全身血まみれのミカがやってきます。ただし全部返り血。

イキシア:「ちょっ」

レイン:「びびったぁ……」

ミミ:「うへー」

ユズハ:「自分の怪我ではないんだな?」(思わず構えた)

ミカヅキ:「うん。大丈夫」

オルガ:「おう、ミカ。……ちっと休んだっていいんだぜ?」

ミカヅキ:「まだ行けるよ。今やらないとまずいしね。それにオルソラ達、こっち来てたんだ? てっきり魔王城に行ったと思ってた」

オルガ:「ああ、なんでも間の抜けたことに、寄り道してて遅刻したらしいぜ」

イキシア:かくしかで再度事情を説明するですよ。

ミカヅキ:「そうなんだ。じゃあまだ元気だね。ちょっと手伝ってもらえる?」

イキシア:「な、なんですか。イキシアは生徒たちに加勢にいきたいですが……まあ、ミカも生徒みたいなもんですし、ちょっとくらいならいいですよ」

ミミ:「うー、早くイアのとこに行きたいっスけど……」

ユズハ:「何かまずいことでもおきたのか?」

ミカヅキ:「君たちにとってもプラスになることだよ。最短距離で行きたいんでしょ? ダルクレム神殿、突っ切っていかなきゃ回り道だよ」

イキシア:噂の~~~~!!!「出た、イキシアたちがついぞ情報を抜けなかったダルクレム神殿! やばい蛮族がいるとかいう話じゃなかったですっけ、そこ……」

オルガ:「ああ。『体力を消耗しすぎる』って、突入隊も迂回していったな」

レイン:「俺たちでそこに、風穴あければいいんだな」

ミカヅキ:「話がはやいね。あそこ、ダークトロールと部下が抵抗してる。何度か攻め込んだみたいだけど、返り討ちにあってる。あんまりあそこで犠牲を出すのもまずいよ、オルガ」

イキシア:「うーん。確かに、ここでイキシア達が迂回したとしても、後々ダクトロが後ろから回り込んできて、魔王城組を背面攻撃……とかもいやな話です。戦術的に見ても」

ユズハ:「そこが最短ルートなら、うまく素早く蹴散らせることさえできれば、我々にとっても最善だ」

レイン:「最悪、撤退を考えるにも退路の強敵はつぶしておくに限る」

ミミ:「むぅ、しゃーないっスね……」

レイン:「よし、行こうぜ。正面突破して、時間もかけずに仲間を助けてやる。オルガ、ミカヅキ、そこは引き受ける。強敵つぶした後の残りの始末と神殿の確保は、鉄華団で頼むぜ」

オルガ:「決まりだ。ダルクレム神殿はレイン達に任せよう。あと、魔王城に突入するなら、ガメた物資を持ってきな。全員持っていったぞ」

GM:というわけで、物資が確保されているエリアに通されます。

レイン:「ここ、中立のお店じゃなかったのか、大丈夫か?」

オルガ:「中立だったさ。だが戦争中に『中立なんで見逃してください』なんて通ると思うか?」

ミミ:「うーんこの。まぁ非常事態ということで……」

レイン:「戦後統治考えてねえ発言だなぁおい……」

ユズハ:「……ここに、『戦後』なんて発想はそもそもないのだろうよ」

イキシア:「…………」


GM:というわけで、火星ヤクザこと鉄華団が持ってきてくれる「物資もってけセット」が渡されます。「魔晶石(10点)x10 トリートポーション x10 魔香水 x10 月光の魔符(+3) x10 陽光の魔符(+3) x10」

イキシア:わーお。

レイン:なんかすげえの来たな。なにと戦わされんだおれら。

GM:イキシアには絆の月光の魔符(+3) x10 絆の陽光の魔符(+3) x10もくれる。欲しい人はマテリアルカードSSも可。SもAもいいぞ。ただし10枚までです。

ユズハ:うは。

イキシア:ひょえ。ぜ、全ランクそれぞれ10枚???

GM:もっていっていいぞ!

ユズハ:GM大丈夫……?

GM:むしろ、なくて大丈夫??? ちなみにCP終わりまで補給はこれで最後じゃ。

イキシア:お金使う場面は?

GM:お金を使うタイミングはない。

ユズハ:なるほど。セッション3回分のアイテムを前渡しか。

イキシア:となると、今後2回の成長分も考えて買わなくちゃいけないんですよね。

ユズハ:なら、使いそうなものは全部最大量貰っていきましょう。

イキシア:まずは緑カード全ランク10枚(真顔)

ミミ:正しい。

レイン:全員あわせで10枚っすよね。

GM:全員、消耗品は1つにつき10個まで持っていっていい。

レイン:ん……?

イキシア:全員……? さっきの魔晶石やらトリートポーションの詰め合わせも? パーティ単位じゃなくて?

GM:ええ、「各人」です。ここでは色んなアイテムを売ってましたね? 村では購入制限がかかるアイテムも、ここでは買えましたね? 今ここは鉄華団がおさえています。『全員がそれぞれ、金を払わずにアイテムを略奪』してください。ただし、以下のルールは守るように。


・ギュンギュスカー商会で消耗品は1種類につき最大10個までで好きに持っていっていい

・魔晶石・消魔の守護石は10点まで

・装備品は魔法化されたものなら好きにしていい。値段上限もない。ただし妖精・防弾・アビス・マナタイト製品はない

・消耗品・装飾品は2万ガメルまでのスマルティエ・ラル=ヴェイネを除く品がある。また、腕輪と指輪は消耗品とみなす


GM:以上だ。魔法の武器でも何でも持っていけ。

イキシア:つまり魔晶石1点~10点分を全員が10個ずつ、とか言っても怒られないと?

GM:怒られないゾ。

ユズハ:これ、2時間くらいかかるやつでは。

ミミ:分かる。今日はここまでということで……

GM:おいこらw

イキシア:うん。さすがに今回が買い物ラストだとは思ってなかったので、成長計画までは考えてないですよ。マジで2時間くらいかかってもおかしくない。

GM:言いたいことはわかるんだ。だが今は戦争中で緊急事態なのだ。「吟味する時間はないから思いついたものを持っていく」のだ。制限時間は30分とする……!

ユズハ:「リアル時間でこれから30分以内に、ほしいものをまとめて宣言しろ」ってことだな。

GM:はい。

イキシア:くそう、貯金してたぶんのガメル全部ぱあだぞw

GM:「買い物するチャンスがある」とは言ったが、「ガメルが必要」だとは言ってない。

ミミ:めちゃめちゃで草。

GM:さぁろくに買い物できなかった鬱憤を晴らすのだ。『殺す』ってGMの顔に書いてあるのが見えると思うから死なないように準備して♡



30分間、時折質問を交えつつも無言の買い物タイムが始まる。



GM:さて時間だ。買いたいものを聞かせてもらおうか。


ユズハ:タワーシールド、頑丈なランタン、迅速の火縄壺、油10個、救命・救難・魔香・魔海草10本ずつ、ヒーリングポーション+1×10、アウェイクンポーション×10、アンチドーテポーション3×10、キュアストーンポーション3×10、スカーレットポーション×10、デクスタリティポーション×10、アンチマジックポーション×10、気付け薬×10、クロロ酵素×10、魔晶石1点~9点×10、マテリアルカードB~SSまで全色全部×10、守りの聖水、聖王の冠、通話のピアス、マイナーカースレベリオン、携帯神殿、立ち寝のレギンス、一角獣の角(残り回数3回)10個、能力増強指輪・腕輪×10(知力)、ケアフルオートルーター、大悪魔の血晶盤、望遠鏡、白炎玉10個、月光・陽光魔符+1+2 10枚、マナチャージクリスタル全サイズ一つずつ、消魔各サイズ10個


レイン:セーフティメット、信念のリング、マイナーカースレベリオン、通話のピアス、決死の鉢巻き、ブラックベルト、軽業のブーツ、一角獣の角3*10、ドントレシアの堅忍鎧、アステリアの守り、能力強化腕輪全種類*10、能力強化指輪全種類*10、マテリアルカード全種*10、不敵の仮面、水晶の首飾り、マナチャージクリスタル1~5、スカーレットポーション*10、エフェクティブカートリッジ、奇跡の首飾り、魔導バイク収納スフィア、草4種類*10、キュアストーンポーションⅢ*10、アンチドーテポーションⅢ*10、フローティングボード、ディスプレイサーガジェット、ホーリーパロット、差配の王冠、光のアミュレット、消魔の守護石(1~10点)までを10個ずつ、熊の爪、ポーションと薬草は全種10個、魔晶石1~9点10個ずつ、月光・陽光+1+2を10枚ずつ

オルソラ:マナリング、携帯神殿、マナコートプラス、女神のヴェール


ミミ:ヘビーメイス+1、ロングソード+1、ミモレの上級布鎧+1、スカベンジャーの帽子、蝙蝠の耳飾り、通話のピアス、ウェポンホルダー改、カードシューター、気になる案山子Ⅲ×10、敏捷の腕輪×10、器用の腕輪×10、マテリアルカード各色各ランク×10、その他ポーションとか草とか全部だよ全部


イキシア:部位再生の秘薬*10、マナタイトホーン、ガードナーシェル、ブラックベルト、信念のリングwithディスプレイサーガジェット、叡智の指輪*10、叡智の腕輪*10、マナスタッフ、ウェポンホルダー改、インテリアニマルサック、勇者の証(心)、幸運の羽、通話のピアス、石人の耳飾り、マテリアルカード全色全ランク10枚ずつ、赤の眼鏡、蝙蝠の耳飾り、奇跡の首飾り、消魔の守護石(1~10点)までを10個ずつ、解毒スプーン、カードシューター、ミニマムアーマー、気付け薬*10、熱狂の酒*10、マナスタッフ、通話のピアス、魔晶石(1~10)10個、一角獣の角(使用回数3)*10、マナコートプラス、スカーレットポーション*10、アウェイクンポーション+10、というかポーションと薬草は全種10個ずつだよぜんぶだぜんぶ魔符系も全部だよ


GM:「全部だ全部」ワロタ。勢いがすごい。ていうか、時間区切れば書き落としも出ると思ったのに、「全部」って書かれると思わなかったぜ……。

ミミ:全部だ全部―。

ユズハ:ははは。こっちもそう書いておけばよかったな。必要なものを書ききった自信がない。

レイン:まぁ、仕方ないかと。

ダニィ:ダニィに積んである荷物がパンパン。

GM:はい、じゃあキャラシー更新してー。装備品とか特に更新してー。今日もボス戦あるのよー。

イキシア:ひえーw

GM:今日のボスはもう雑魚に成り下がったと思うがな。

イキシア:ラルヴェイネ系がない分、案外魔法職はそこまで強くなってないですわよ。

GM:敵の攻撃に耐えられるようになったでしょう? あと継戦能力。

イキシア:ラルヴェイネ買うためにお金貯めてたのー!!

GM:ふふっ。



GM:さぁ続きでございます。各自ほしいものを片っ端から見繕い、パンパンに膨れ上がった荷物を背負って駆け出したのであった。見事なハックアンドスラッシュ……街中でやったら指名手配間違いなし……。

ユズハ:蛮族みたいなことをしている。

GM:蛮族だってここまでやらないレベルの略奪ですけどね。いいぞ。君たちは魔王城に向かってまっすぐに突き進む。魔王城はスカボローの街を南から出て、橋を渡った先の島にあるのだが、そこへの直線ルート上にダルクレム神殿が存在し、ミカがいうにはダークトロールを中心にした一党が激しく抵抗しているらしい。現地に近づくと、レジスタンスと鉄華団のメンバーがダルクレム神殿を遠巻きに包囲しているのが見えてきた。あたりにはレジスタンスや町民、鉄華団の死体。どうやら既にかなりの被害を出していて、包囲しておくのが精一杯のようだ。

GM/鉄華団:「くそっ、銃でも弓でももってこい! あのトロール共を倒すんだ!」

GM:という声が聞こえたと思えば

GM/レジスタンス:「うわあああああ!?」

GM:と、神殿の中からレジスタンスが吹き飛ばされて地面に叩きつけられ、それっきり動かなくなる、そんな有様です。

レイン:ヒュペリスカを掲げる。「下がれ、そいつらの相手は俺たちがする!!」

ミミ:「くぅ、さっさと通してもらうっスよ……!」怖いのを隠しつつ、続く。

GM/レジスタンス:「レインか!? お前らどこに行ってたんだ!?」

GM/鉄華団:「あいつらか! おい、道を開けろ!」

GM:そんな声が聞こえて、囲みを通れるようになります。

レイン:「悪いけどこの魔域抜けるまでは付き合ってくれな、相棒」ってミミに肩ポンして耳打ちしよう。

ミミ:「うー! 早くイアのとこいくっスー!」

レイン:「遅刻したが遅れてきた分土産もある! ここは任せて少し休め皆! 伝説の魔剣のお通りだ!!」

GM:対魔神用ですけどね、ヒュペリスカ! しかし、そんなこと皆がわかるわけがない。レインの手にある魔剣を見て皆がざわつきます。そして、その騒ぎを聞きつけたのは人族ばかりではありません。

ダークトロール:「ほぉ、人族の英雄殿の登場か。待ちくたびれたぞ。こやつら数は多いが、歯ごたえがなくていかん」

GM:神殿の中からダークトロールが声をかけてきます。

レイン:「嬲っといていうことじゃねえぞ、蛮族さんよ。一応聞くが、投降する気はねえか? 無駄な殺しに興味はねえ」

ダークトロール:「カッカッカッ! 吠えよるわ! 猛者との戦いこそ我らが至上の喜び。貴様の首をもぎ取ってダルクレム様への捧げものとしてみせようぞ!」

蛮族ども:「「「うおおおおおお!!」」」


レイン:(負けたら一気に士気持ってかれちまうな、これ……)


イキシア:「レイン、号令を」 みんなまってますですよ? と横目でちらり。

レイン:一度深く呼吸する。「行くぞ皆! 魔王城までの最短ルートを作る!」珍しくかまないでそう叫ぼう。

レジスタンス/鉄華団:「「「おおおおおお!!」」」

ユズハ:「承知した」

ミミ:「よーし、片付けるっス!」

イキシア:「ふふふ、英雄様のお通りですよ!」

レイン:「勝負だ、蛮族!!」マント翻して駆け出そう。

GM:レインの号令を合図に突撃を開始する。さあ、戦闘だ。


【戦闘開始】


ユズハ:(ころころ)全部弱点まで抜きました。

ミミ:つよい。

GM:ミノタウロスが2体、オーガ、ダークトロール、ケパラウラウラです。先制値14。

ミミ:(ころころ)13。腕輪割った。

GM:ああん。PC先行です。神殿内なので、トロールの弱体化はありません。

ユズハ:ひとまず、オルソラにバトルソング入れてもらいましょう。

GM:(ころこr)発動! 全員命中+2、物理魔法ダメージ+2。

イキシア:では、イキシアも行きましょう。ライトニングでミノタウロス二体を対象に。貫通するのでみなさん巻き込まれ判定お願いします。

GM:(ころころ)ケパ以外全員だ。でかいのが巻き込まれた。

イキシア:4回振りまーす。(ころころ)あ、6ゾロ。

GM:ダートロ君がぁ!? (ころころ)だが他は全員抵抗だ。19,11,10,12点抜けてくる。

イキシア:あう、抵抗抜いてれば2回転もあったのに……もったいない。続いてダニィ、前の3体にテイルスイープ。

GM:ダートロは避けたが、ミノは5点9点入った。

レイン:じゃあ動こう。少し消極的にいく。減ってるミノに猫目通常攻撃だ。

GM:(ころころ)むーりー13点削れた。もりもり減っていくつらい。

ミミ:トロールをロングソードで挑発。(ころころ)あ、1回転して22。

GM:うひょ。

ユズハ:皆強いなあ。前衛にセイクリッドシールド3倍がけ。全員物理ダメージ-3だ。終わり。

GM:こちらのターンだ。今回はちゃんと作戦も考えてあるんだぞ……! まずケパさんのファナティ5倍掛け。(ころころ)発動成功。オーガはレインにリプスラ。

レイン:(ころころ)抵抗成功。

GM:たけーな。7点も上回られたか。半減して6点。ダートロはマルチアクションを宣言して、ミミを殴る。(ころころ)命中21!

ミミ:(ころころ)こわい! 回避22っス。

GM:ぐぬぬ……魔法はバトルソングだ。発動判定を……。

ミミ:あれ、マルチアクションの魔法は挑発乗りませんか?

GM:知能が「人間並み」だから、ミミを狙わない場合達成値-2の判定では? 「高い」より「人間並み」のが上だよねたしか。

レイン:いや、人間は知能が高くないみたいっす。知力18を超えると人間並みをこえるらしいっすけど。

ユズハ:人間を真ん中において高いとか低いとかでしたっけ。

GM:なん……だと……。

ミミ:「高い」なら-2で大丈夫ですが、人間は愚か。

イキシア:人間はおろか~。

GM:GMの戦術は崩れ去った。これはミミにフォースするしかないのか。

ミミ:あれ、挑発強いな? 前衛にヒーラーをおくとこんな弊害が出るんだな、勉強になる。

イキシア:本人が想定外みたいな顔してるーーー。

GM:ええい、ミミにフォース撃って手番ラストに5点回復!


GMの戦術が崩れたのはあったが、何よりPC達が強かった。

略奪したアイテムで強化済みなこともあるが、なにより出目が高く、抵抗・回避どちらも悠々とGMのそれを抜けてくる。


GM:ミミに攻撃!(ころころ)また出目が……やる気ねーぞ!

ミミ:ブレードスカート発動!(ころころ)1回転して19! いつもより多めに回しております!

GM:ミミさん??? あああもーダートロが封殺されてて、おわらんかこれ!?

イキシア:ではそこにまたライトニングです。

GM:(ころころ)抵抗はしたが、18,19,8,14。ごりごり削れるな……。

ダニィ:ダニィはふつうにいくよー。弱っているミノに12点ダメージ。

レイン:同じく弱ったミノタウロスに通常攻撃。7点。

ミミ:トロールを挑発します。ロングソード挑発攻撃(ころころ)1回転して23。

GM:あふん。やっとこっちのターンか……。まず5倍がけカンタマして、オーガでミミにパラライズ。(ころころ)出目ェ!! 3!!!

ミミ:(ころころ)流石にね?

GM:わかった、もうミミに魔力撃しゅりゅ。(ころころ)命中ううう22!!!

ミミ:普通に怖いけど。(ころころ)あ、6ゾロ。

GM:は????

ミミ:ブレードスカート発動(ころころ)14点。

イキシア:ひゅー!!!!

ユズハ:ナイス6ゾロ!

GM:5点……なんで?

ミミ:悪いなGM。この先にイアがいると思ってるんだわ。

GM:ミミさんクールすぎる……。

レイン:「ほんと、技量はここの人類1なんじゃないかお前」

ミミ:「イアが待ってるっスから!」


殴れども殴れども、回避を捨てて防御を固めているダニィにしか攻撃は当たらず、ミミのスカートに切り刻まれ、レインは順調に攻撃を当て、イキシアに範囲で焼かれていく。


GM:今までミミが回避するとさ。「ナイスゥ!」みたいな感じだったけど。今日はそもそも微塵も当たる気がせん……。ラグナカンク……君は良いボスだった……。

ミミ:あれはね、ダメ。本当にあいつはなんで生きたかわかんない……。

イキシア:それな。とりあえず攻撃しちゃってよいかなー?

GM:いいともー。


一度ミミに事故が起きて30点の攻撃が飛び、HPが半減したところに、ユズハ・オルソラのプリースト組が連続1ゾロを振ってミミが落ちかけたりしたものの。


ユズハ:ミミとダニイにキュアハート。(ころころ)ぐ。ミミの回復量1ゾロ。

GM:ミミを倒すチャンス、ヨシ!

ユズハ:だが聖王の冠の効果で11点回復。

ミミ:ああー! 強いですー!

イキシア:聖王さまーーーー!

ユズハ:オルソラも回復してください。

GM:オルソラ了解です……。(※オルソラのダイスはGMが振っている)何を見てヨシって言ったんですか。(ころころ)自動的失敗。

オルソラ:ふぁ!?

ユズハ:オルソラァ!!wwww

レイン:変転しよ?

イキシア:それだ。

GM:してもいいが、ラクシア時間で本日中に魔王戦だぞ。どうする?

イキシア:あ、そういうこという?

ミミ:んーなら取っておくべきでしょうね……。

ユズハ:ミミ自力で頑張って……。

ミミ:はい。

GM:ではこちらのターン。ケパちゃん、リプスラ。

ミミ:あー! GMが殺しにきてるー!(ころころ)抵抗失敗―!!魔符破って抵抗。

GM:くっ。続いてオーガでミミにリプスラァ!

ミミ:(ころころ)抵抗して、6点。

GM:次。ダートロ様の怒りをくらえ。魔力撃。

ミミ:うーん、これ食らったら死んじゃうぞ。

GM:(ころころ)よっし!!! 出目ぇ! 11!!

イキシア:うええ。

ユズハ:容赦なし。

ミミ:(ころころ)くらった……。27点を軽減してくらって、残り2点。

イキシア:んっ……(むしろこわい)

レイン:立ってることで危険を感じるやつだな。

GM:ミノ助頼む……! 全力薙ぎ払い!

ユズハ:よけろー!!

ミミ:(ころころ)大丈夫っス! ブレードスカートで12点返します。

GM:2点飛んできた……。

ユズハ:はあー(溜息)とりあえず回復先にやらせて。またダブルピンゾロだったらポーション飲んで。オルソラでミミとダニイにキュアハート。ユズハもレインとミミにダブルキュアハート。

GM:ああ……もうみんなMPがないのに……温存される魔晶石、たんまりあるポーションと薬草、もどっていく体力の音……。

イキシア:ではまたライトニングです。

GM:(ころころ)うん、落ちた! ダートロとケパ退場です。

イキシア:ダートロの顔を見て、「ばーか、舐めんなです」とにやりと笑う。「我々まだまだ余裕ですよ!! みなさいです!!!」

レイン:全力攻撃を残ったオーガに。

GM:(ころころ)避けられない……! 一思いにやってくれ!

レイン:ヒュペリスカの全力は(ころころ)1回転して、36!

ユズハ:おおおおお!

GM:32点……! 死んだ。おめでとう。君たちの勝利だ。

イキシア:ひゅー!!


最後はレインによる全力ヒュペリスカの煌きを見せ、ダルクレム神殿に立てこもっていた蛮族たちを薙ぎ払ったのだった。



GM:レインの渾身の一撃が決まり、神殿の蛮族が倒れ伏す。残された弱小蛮族たちは、見るからにうろたえ始めるだろう。

レイン:大げさに血のりを払う。そして「俺たちの勝ちだ!!」と叫びながら剣を高く掲げる。

GM:レインの姿に、レジスタンス達はみな勢いづき、優勢に戦いを進めます。中核を失った蛮族たちが、千々に乱れ、駆逐されていく。

レイン:「ミミ、無事か、まだ動けるか」ってぼそっと声かけます。

ミミ:「いたた。うー、調子乗ったっス……」

ユズハ:「全く、あまり神官をひやひやさせないでくれ。召されるかと思ったぞ」

レイン:「魔法には気を付けてくれよ。お前別に頑丈なわけじゃないんだ」

ミミ:「ちょっと焦り過ぎたっスね。面目ないっス……」

イキシア:「えへへ。でも、かっこよかったです! 頑張ったです!!」(ミミさんをなでなで)

ミミ:「むー」まんざらではない。

イキシア:「でも、こっからもっとがんばるです」レジスタンス達に向き直りましょう。「みんなー! 流れは我らにありです!! このまま、どどーんと一気に攻め込んでやりましょうです!!」

GM/人族たち:「「「おおおおお!!」」」

GM:勢いづいたレジスタンス達は蛮族に襲いかかるのでありました。ダルクレム神殿が人族側の制圧場所にかわります。


レイン:「英雄ごっこ、もう少し付き合ってもらうけどよ。無茶はしてくれんなよマジで」ミミのあたまポンってたたいてから「少し体制整えたら一気に駆け抜けっぞ」と草を炊く準備を始めます。「オルソラ、手伝ってくれ。お前もPTだとトップクラスのレンジャーだから」

オルソラ:「はいはい」


各人、草やポーションを駆使してできる限りHPとMPを回復させていく。


GM:さて今日のエンディングに向けて進もう。神殿の制圧を終え、傷を癒やした君たち。南門を抜けて橋を渡れば魔王城だ。周りのレジスタンス達は「街の他の場所の制圧に移る」という。何人もの仲間を葬った神殿のダークトロール達を倒した君たちに向けられる視線は、頼もしい仲間を見るそれだ。「魔王を倒してこの街を開放する」。そのためにレジスタンス達は命がけの戦いを続けることになるだろう。


GM/仲間たち:「気をつけろよ!」

GM/仲間たち:「アンプレゼントさんやキリトによろしく!」

GM/仲間たち:「頼んだぞ!」


GM:そんな彼らに見送られて魔王城に向かう。もう、城は目と鼻の先だ。

イキシア:ダニィの背に乗って無言で駆ける。(目的は決してそこではないのだけど……)と魔王城を見上げます。「……でも、生徒たちがいますし。レインも……連れてかなきゃおさまりがわるいですからね」

レイン:「頼むぞキリト……勇士。お前がこの難局を乗り切れるかどうかが要な気がしてるんだ。まだ倒れるなよ」

イキシア:「レイン、先頭走ってください。それとも、こっちで露払いした方がいいですか?」

レイン:「隊列は崩さないで行こう。俺と相棒で先頭だ。敵の本陣だ、何があるかまだ分かんねえよ」

ミミ:「さ、早くいくっスよ!」

レイン:「イア、頼むぞ。もしやばかったら皆を守ってくれ……!」

イキシア:「はぁーい。……じゃあ、イキシアは先生とらんでぶーですね!」

ユズハ:「ランデブー?」(首傾げ)

イキシア:「あえてさらっと言った言葉を引っ張ってこないでくださいです!!!」

ユズハ:「何故私が怒られるんだ」

イキシア:「そういうところだからですー!!」

レイン:「……ぷ」思わず吹き出そう。

ミミ:「もー、相変わらずなんスからー」同じくちょっと笑う。

レイン:「この緊張感のなさが、もしかしたら俺たちの最後の武器かもな」

イキシア:「イキシアたちは、せいぜいブレーメンの音楽隊くらいなもんですよ。レインが英雄になりたい分はがんばって援護しますけどね!」

レイン:「あれだって立派に知恵と機転で勝った英雄じゃんか」

イキシア:「ま、かっこいい成分はレイン一人で補充してくださいってことです!」

レイン:「きっつ」へらっと笑う。「ま、皆が無事に帰れるなら、安心できるなら、俺は道化でも英雄でも神でもなんでもなってやるさ。冒険者たるもの壁は超えるつもりでいかないとな」

オルソラ:「不敬では???」


レイン:(神様が皆を救ってくれんなら俺を叱りに来てもらいたいもんだよ)


GM:ついに魔王に会うのだという緊張感と、いつも通りの軽口。そんな会話を織り交ぜながら、君たちはついに魔王城にたどり着く。城門は押し開かれ、周りには蛮族の死体と、少数だがレジスタンスの死体が転がっている。入り口から見える広間には戦闘の跡があり、突入隊が中に入り込んだ事を示していた。


ミミ:「ささっと終わらせて、イアと一緒に帰るっス!」

イキシア:「ここが目標地点じゃないですから。止まりませんよ……!」

ユズハ:「ああ、目的は、この魔域を攻略し、元の世界に帰ること」

レイン:「ちゃちゃっとここも終わらせて、俺たちはみんなで帰るんだ、そうみんなでな!」グッと剣の柄を握りこむ。


レイン:(そのためにも、もう少し力貸してください。俺の仲間と、あんたの娘を守るために)


GM:決意新たに、君たちは城内に入り込むのであった。



GM:8話終了です。

一同:お疲れ様でしたー!

GM:さて、では次回に向けてちょっとしたアナウンスだ。(といいつつ、エレン・ミカサ・アルミン・キリト・アスナのキャラクターシートを取り出す)

イキシア:生徒たち~?

GM:進行の都合で、ちょっとこの子らの中の人やってもらうかなぁって。

ユズハ:ほうw

レイン:おぉ。

ミミ:エレンが二刀流フェンサー、ミカサがグラップラースカウト、アルミンがウィザード、キリトもフェンサー、アスナが神官戦士……。この構成でどうやって生き残ったんだ……。

GM:やられる前に殺る。この子らはレベル5でラグナカンクと戦ったりしてないので、割と真っ当に冒険してます。

ミミ:真っ当な冒険者PTはもっと後衛がいると思うんですがねぇ……。メイン技能に比べて回復役のレベルが……。自分たち4人しかいないけど、シナリオ的にキリトさんは操作した方がいい?

GM:ほぼ戦闘だけの操作になるので、RPの事はあんま考えなくていいよ。RPGのイベント戦闘でNPCだけ操作することあるやん。あんな感じだと思って。あとこちらもお伝えしておきますが、負けイベの予定です。

イキシア:ひゅー!!!!

ミミ:草。

レイン:まぁ、だよねぇ。

GM:そりゃまぁ、ねぇ。

ユズハ:そらなあ。

イキシア:勝ってしまっても構わんのだろう???

GM:構わんぞ、だからデータを作ったのだ。シナリオ的にはくっそ困るけどな!! 流石にキリトさん達に攻略されたら話がね……? 「Q.なんでそんなリスク負ってイベント戦闘やるんですか?」「A.やりたいから」。

イキシア:わかるーやりたーい(きゃっきゃ)

ミミ:見てろよ。キリトさんの切り返し500回転させて英雄になってやるからな。

ユズハ:レイン達の出番なんてなくしてやるぜー!

ミミ:キリトさんが死ぬとミミさんの怒りのやり場がなくなって丸くなるし、キリトさんが勝つと危ない目にあわずにすんで安心なのでミミさん大勝利。どう転んでもおいしい。

GM:馬鹿野郎お前らが英雄になるんだよ!!

レイン:アルミン「うん、英雄になるよ」

GM:フラグゥ! そんなわけでまた次回!

一同:はーい。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る