第215話ハルは女神ハーメストから注意されました(改)

☆・☆

~神界~


エアリアルはハルがいたプラムスの様子を時々見ていた。

ハルがいなくなってから10年が経過していたプラムスの世界はハルが言った事をきっちり守り、ハルが戻って来るのを信じ、ハルが家族として接していた者達が邪神が復活しないように皆が監視と各大陸を巡回調査する徹底で皆頑張っていた。


神界とプラムスとの時間軸のずれで神界はゆったりとした時間が流れ、プラムスの世界で10年は神界では1年の時間が経過しハルはまだ眠り続けていた。


エアリアルはハルが回復したら、ハーメストから相談されていた事にハルを行かせて、そのご褒美に一時的にプラムスに戻してあげるつもりでいた。


暫くしてハルが目覚めハーメストの世界の事を話しハルをハーメストの元に送ったのだが、ハルはエアリアルを心配させるような事ばかりしていた。


『ハルリアルが回復してリハビリのためと、経験を積ませるためにと思い、ハーメストの世界に行ってもらったけど、あの子なんで私に心配させることばかりするのかしら…


ハーメストから状況を聞かされ頭を抱えたわ。

神族の身体は力を封印した状態は非常に弱いのにもうあの子は… これ以上の身体への負担は身体を維持するのが困難になるから、その事をすぐにハーメストに教えないと』


『お呼びでしょうかエアリアルお母様』



『ハーメスト、あなたも知ってるように神族の身体のことをちょっとハルリアルに注意してあげてほしいのよ。

でないとまたあの子を休眠させることになるわ。それと、言うこと聞けないならもう神界から出さないって言っておいて』


『わかりました。ハルリアルに言い聞かせます』


……………………


ハーメストはエアリアルに言われ、自分の世界の調査を託した妹ハルリアルを見ていた。


『あの子はまた傷ついてるわ。いくら目立つのが嫌でもほどがあるでしょ!


何をやってるのよもう・・ 


害をなすような人間は遠慮することないのに…


いくら神族の力を封印してるからと言っても、人族最強の魔法や身体強化使えるんだから何傷ついてるのよ。


あの子わかってないでしょ!

力を封印した身体はもろいって事。このままでは強制的にこっちに戻す必要出て来るわね。どこかのタイミングで一度教える必要あるわね』


ハーメストはまだ神族として幼いハルを心配で様子を見ていた。ちょうどハルが隣国に入って仮眠したタイミングでハルを呼び寄せる


☆・☆・☆

『ハル… ハルリアル…』


『ん?ほぇ?ハーメスト様?えっ何で?』


『うー違うでしょ!ちゃんと呼びなさい!』


『あ!ハーメストお姉ちゃん』


『はい!よくできました』


ハルは?状態でハーメストを見る


『フフフ・・・あなたが夜営で眠って意識が薄くなってる時に精神体だけ引き寄せたのよ。あなたに言いたいことがあったから』


ハーメストはハルを抱き寄せる


『ハーメストお姉ちゃん、どうしたのです?ハル頑張ってるけど…

ごめんなさいいろいろあって調査あんましできてないです』


ハーメストはハルを見つめ優しく話す


『その事はそんなに焦らなくていいから、私の管理する世界を楽しみながらやってくれればいいからね』


『急がなくていいのです?』



『ええ大丈夫よ。それよりハルリアルあなたは目立つ事を気にして、能力を抑え過ぎです!

私があなたを呼び寄せたのはその事もあって呼んだのよ!』


『ほぇ?ダメなのですか?』


『はぁーいいハルリアルよく聞いて!あなたの今の行動は身体へのダメージが酷くてそれが蓄積してるのよ!


今回呼び寄せたのはそれを注意するためなの。エアリアルお母様からも言われて注意しにきたのよ。


それとねこのまま何度も同じような酷いダメージを受け続けると、あなたの肉体が崩壊するわよ。


そうなれば強制的に神界に戻す事になるわ。そうなればまたあなたは、神界で身体と精神を戻すために休眠する事になるわ。


神族の身体は特殊なのよ。神族の力を封印した身体は普通の人間と同じなの。

でもダメージの受けた身体を完全に戻すのは大変なのよ。


だから神族としてまだまだ幼いハルリアルには、何度もこうした負担は大きすぎるのよ。

だからもし強制的に戻すような事があれば、エアリアルお母様は、ハルリアルを完全に成長するまで神界から出さないって言ってたわよ。』


『えー!そんなぁー』


『大人しくし過ぎよハルリアル!そうなったら、あなたの大好きなあの世界に行く事出来なくなるわよ。

だからあなたは今の身体をこれ以上負担与えないように能力を使いなさい!』


『でも…』


『ハルリアル!優しいのはいいことよ。でもね人間にはどうしょうもない者もいるの。


その者達のためにあなたが力を抑えて犠牲になることは間違ってるからね!


ハーメストの使徒として正しく力を使い勇者召還を封印しなさい!


いいこと封印は召還魔方陣と書物よ。

少々無茶な事やっても私が何とかするから、早く戻って来なさい!』


『ハーメストお姉ちゃんわかりました。もう悪い人には遠慮しないです』


『いい子ね、早く戻って来なさい待ってるからね』


『はい!』


☆・☆・☆

ハルが戻りハーメストはエアリアルの元に向かう


『エアリアルお母様、ハルリアルに注意しておきました』


『ありがとうね、あの子は地球での経験がちょっと影響してるようだわ。

でも今回あの子に任せた世界の禁忌勇者召喚を封印できれば様子を見てすぐに呼び戻して頂戴』


『わかりました。後は神託を与え再び禁忌を破り勇者召喚を行った国は神罰を与えると警告します。

ハルリアルが神界に戻ると数人影響出るかもしれませんが、問題ないでしょう』


エアリアルは遠くはなれた神界からハルのいる世界を見つめ呟いていた。


『ハルリアルそれ以上身体傷つけたらあなたをもう神界から出さないからね』

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