第216話ハルは国境の町レクトスに着きました(改)

『……あそっかハル夜営してたんだ』


ハルは国境越えた後暫く歩いたところで夜営していたところで呼び出されたんだ

・・・・・

・・・

『お姉ちゃんに叱られちゃった・・これ以上身体に負担かけるのダメなんだ。

早くかたずけて母様のところに戻るのです』


ハルは決意を新たにし、移動を始め国境を越えた最初の町レクトスに入った。

タンドリー国の情報が多く集まるのは王都フェールストと商業都市ヤルクイナだ。


レクストからは王都で馬車で1か月、商業都市ヤルクイナはさらに2週間くらいかかるらしい。

ハルはまずこの国境に近い町レクトスで情報を集めることにした


門兵がハルの姿を見て態度を変える


「この町は初めてか?親はどうした?」


何この人完全にさっきの商人さんと対応違うのです。

ハルはもう目立たないふりするの辞めるのです。

早く勇者の情報掴んで、勇者召喚をした国と召喚した勇者を見つけるのです!


もう痛い思いするの嫌なのです!悪い事する人はハルが懲らしめるのです。

だからこの人も悪い事してきたら懲らしめるのです


「ハルは冒険者です、旅をしてるです!」


「は?その容姿で冒険者?ふん!なら身分証を出せ!」


あきらかに馬鹿にした態度をとる門兵にハルはギルドカードを提示する


門兵の男はハルの冒険者カードを見て違和感からか対応を変える


「ん?なんだこのカード・・カードの質感が違うようだが… 確かに冒険者カードを確認した…

この町に入るなら大銀貨1枚必要です。

払えないなら町に入ることは出来ないのでこのままお戻りください」


あれ?口調変わったです?それにしても入るのに大銀貨1枚って高!町に入るのにこんなにお金を取られの?どうなってるのこの町・・ハルはお金を払い街に入った


ここは国境に近く大きなトーシェル湖畔の町レクトス、大きな湖で獲れる豊富な魚を求め沢山の人が町を訪れていた。


『ここなら勇者とかいろいろ情報集めれそう・・

あんまし目立たないようにしないと、もし前みたいな事があったら今度は能力を上手く使って対処するのです。

もう傷つくような事しないのです』


ハルは冒険者ギルドへは行かず露天や道具屋などいろいろな所で店員に話しかけこの国の情報、勇者の情報を集めていた。


「この果物下さい」


「あら小さなお嬢ちゃんかな?偉いねお買い物かな?ウーリンね1個銅貨5枚だよ」


「はい!これでいいですか?」


「はい確かに」


「あのちょっといいですか?ボク勇者様に会いたくて旅してるですどこに行けば会えるか知ってますか?」


「知らないねぇ」


「そうですか・・ありがとなの」


……

……


「はいこれお金です」


「はいよ」


「あのちょっと教えてほしいの……そうですかありがとなのです」


うーん5人ほど聞いたけどこの町では情報得られないのかなぁ・・


あまりやると目立つからこれ以上は辞めたほうがいいかな…


今日は商業ギルドに行って少し素材売って泊まる所紹介してもらうのです


「あったここだ、前に冒険者ギルドで素材売って大騒ぎになったから、今度は商業ギルドで売るのです、少しなら問題ないはずです」


バタン

ザワザワザワ


『え?何か凄く騒がしいのです。大丈夫かなぁ…』


ハルは受付カウンターに行くとお姉さんに話しかける


「あの…ここで魔物の素材買い取りできますか?」


「あら小さいお嬢様かな?うーんできるけど商業ギルドに登録してるかな?してないと手数料かかるけど大丈夫?」


受付のお姉さんはハルの格好を見て警戒しながらもきちんと対応してくれる。

仕方ないよね。汚れたフード被りこんな子供が話しかけてきたら


「はいお願いします」


「じゃこっちに来てくれる素材の買取はこちらです、この計量カウンターに置いてくれるかな」


素材どうしよう・・目立つと嫌だからここに来るまでに狩った魔物牙ネズミ解体してあるけど、牙だけでいいかな?3個くらいあれば宿に泊まれるかな?


コトン

コトン

コトン


「これでいいですか?」


シャレーはハルが置いた素材を見て驚く、これってキラーマウスの牙・・


「ハルちゃん?でいいのかな?凄いねこれランクCの魔物キラーマウスの牙よ。

まさかとは思うけどハルちゃんが狩ったの?」


なんかこれってちゃんと答えたら騒ぎになるの?騒ぎになってもいいけど、なるべく目立たないこれ基本なのです。

ならあれでいくです


「ここに来るとき森の中抜けて来たのでそこで死んでる魔物いたので解体して持ってきたのです」


「そう・・それでその魔物の中に魔石とかなかった?」


『あったけどこのバッグから出すとまた騒ぎになるです』


「あったけど大きくてバッグに入らなかったので牙以外全部捨てて来ました」


シャレーは残念そうに答える


「はぁーもったいない・・・仕方ないか。いいわキラーマウスの牙買い取るわ凄く綺麗に剥ぎ取ってるから大銀貨6枚でどうですか?手数料はいただいてますから」


『やったぁ上手く誤魔化せたのです』


「はい!」



シャレーはハルを見て優しくアドバイスをする


「でもハルちゃん商業ギルドに来たのは賢い選択よ。

冒険者ギルドにこの素材持っていけば嫌がらせされたり、見つけた場所ひつこく聞かれたと思うから、それに冒険者の質悪くなってるから、ハルちゃんのような小さな子供は間違いなく絡まれるわよ」



『この人凄く優しいです。』


「そうなんですか、気をつけるです」


「フフフ・・これから来るときは私シャレーを訪ねて下さいねハルちゃん」


素材を引き取り大銀貨をハルの前に置く


コトンコトンコトン


「はい!ありがとうございます。あのボクはこの国に初めて来たのです。

それでやったらダメな事とかいろいろ教えてくれる場所とかないですか?

後この町でボクが泊まれる宿も教えてほしいです」



「それならこのギルドの2階にこのタンドリー国の事が記された書物あるわよ。

そこに禁止事項や注意事項など書かれてるから、是非読んだ方がいいわね。


後宿はギルドの前の道を少し先に行くと、大きなクスの木の横に緑風館っていう宿があるわ、私のの名前出せば少し割引してくれるわよ。」


ハルはお礼を言ってギルドを後にする


「そうなんですかぁ、そこに行きます!ありがとうございますシャレーさん」


「フフフ・・またねハルちゃん」


ハルはギルドの2階で町の情報、タンドリー国の情報などを収集してから紹介された宿屋に向かった。

今日は宿に泊ってこの町でもう少し情報収集してから移動しよう


カランカラン


「あら可愛いお嬢さんだね」


「商業ギルドのシャレーさんに紹介されてきましたハルです。部屋空いてますか?」


「はい空いてますよ。1泊食事つきで大銀貨3枚になります。いかがなさいますか?」


『えーー!高いけどまぁいいかなぁ』



「じゃ3泊でお願いします」


ハルは大銀貨9枚を渡す


「はい確かにお部屋は2階の206号室です。どうぞごゆっくり、食事は準備でき次第お部屋の方に連絡させていただきます」


「はいなのです」


ハルは鍵を受け取り部屋に入った


「わぁハルって宿とかに泊るの初めてかも」


ワクワクこれがベッドで部屋はいい感じでいいです。

風呂はないけど仕方ないよね。ハルはこっち来てから誰かと一緒に寝てる事多かったから、何か寂しい…

ご飯食べたらさっさと寝るのです


・・・・・・

次の日ハルは旅の食材の野菜と果物を補充するため市場に向かった。


なんか品揃え悪いのかな?商品あんまし並んでないし値段もトマト?かなこれが大銅貨5枚ってえっと銅貨1枚が確か10デルだから500デル。地球の高級トマトでもこんなにするかな?1個買って見よ


「お姉さんこれ下さい」


「トマトねそれは大銅貨5枚だよ」


ハルはお金を払いトマトを購入して少し離れたところで食べた。


ガブ


「うぇーこれまずいのです。水分も全然だし酸っぱすぎるのです」


ハルはこのあといろいろ見ましたけど、野菜や果物はどれも品質は悪かったのです。


ただ魚は沢山獲れるのか値段も安くて多くの行商人が買っていました。


商人の人達は、魚を木箱に氷を半分くらい入れて運ぶため、この町では氷魔法使える人も沢山集まって来てるのです。


だから情報も集め安いかもです。ハルはがんばっていろいろ集めたです。

でもみんなハルの怪しい格好で警戒して情報集まらなかったのです。


ガックシなのです


それにしてもこの町最低なのです!


野菜や果物は値段が高いのに品質も最低です。

でも1箇所だけ凄く品質がいい野菜と果物の売ってる店あったのです。


でもそこは貴族専用で一般市民は購入できませんでした。

町の人はみんな痩せていて子供はほとんどいません。

情報によると生活できないので口減らしで奴隷として売られたみたいです。


貴族や領主は贅沢な暮しをしてるです。

何とかしてあげたいけど・・・ ハルが手を出すとあんましよくないから見過ごすです。


はぁ…今日はこの辺でいいかな、疲れちゃったのです宿に戻って寝ちゃうです








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