第217話ハルはギルドカードを剥奪されました(改)

次の日ハルは情報収集のため仕方なく冒険者ギルドに向かった。


ハルはギルドの扉の前に立ち大きく深呼吸をしギルドに入った。


ガチャ


ガヤガヤ・・・


小さいハルが入ると冒険者の注目が集まる


何か沢山の人が見て来るのです。

商業ギルドのお姉さんが言ってた通りなのです、ハルは受付に行かず依頼掲示板に行き、依頼内容をチェックしていた


☆畑の被害でハズキ村からビッグボア討伐依頼…冒険者ランクD以上

☆デントラの森でゴブリン討伐…冒険者ランクE以上

☆カラトラ草原で角ミニウサギ討伐…冒険者ランクE以上

☆デントラの森洞窟調査…冒険者ランクD以上

常設コーナー

☆薬草採取…ポイズ草・ヒルシル草・ダント草・ケアル草


『うーん依頼見てもあまり特別なのないのね…』


ハルが依頼状況を見てると数人の男達が近寄りハルに身体を当ててくる


ドン!


「ガキ邪魔だ!どけ!」


ドカ!


「痛い…」


何なのこの人ハル邪魔にならないようにはじっこで見てただけなのに… ハルが睨んでると男の冒険者達はさらに絡んで来る


「お前何見てるんだ!ここはてめえのようなガキが来る場所じゃねぇ!邪魔だ帰れ!」


そういってハルを突き飛ばそうと腕をふってくる。

ハルはそれを見て男の腕を掴み、後方に投げ飛ばす


『もう好きにさせないのです!バーカ』


ガシッ!

ヒュン

男は小さなハルに投げ飛ばされ壁に打ち付けられ困惑しながら喚く


「ぐう・・ て・てめえ何しゃがる!」


「ふん!馬鹿な冒険者がハルの邪魔して先に暴力振るわれたから反撃しただけなのです!」


周りの冒険者達も集まって来て騒ぎだす。

男達もハルの予想外の反撃に、驚き慌てて残りの男達がハルを取り囲む


「おい!ガキ!俺達はDランクパーティーレッドラインだ!覚悟はできてるんだろうな?」


ハルは男達を馬鹿にするように話す


「何の覚悟ですか?ハルは忙しいの!臭いラインの相手何かしてられないのです。」


ハルに飛ばされた男も加わりハルに詰め寄る


「あー!ガキ臭いラインじゃねぇ!レッドラインだ!よく覚えとけ!」


「えーレッドは臭いですか?レッドは臭い… プップッおじさん達身体とか洗ってないからそう呼ばれてるですか?」


「(怒)違うわバカヤロー!もういいこいつに冒険者の怖さ教えてやれ!」


男達はハルの発言にきれ襲い掛かる


「おらー!」


「死ねや!らー」


ハルは避けながら男たちに告げる


「そんな遅いパンチあたるわけないのです!じゃハルもランクの違いを教えてあげるのです!」


ハルは瞬時に男達の視界から消えると、男達を次々蹴飛ばし気絶させて行く


シュン

ドコ!




シュン

ドコ!


シュン

ドコ!



あっという間の出来事に集まった冒険者達は唖然とする


そこに受付の女性達が走って来る


「あなた達は何やってるのですか!ギルド内での暴力行為は禁止されてるんですよ!わかってるのですか!」


ハルはそんな事を無視してギルドから出て行こうとすると、受付女性に腕を捕まれる


「待ちなさい!あなたでしょ!こんなことしたのは!なぜ出て行こうとするのです!このような暴力行為をして許されると思ってるのですか?」


あれ?このお姉さんたぶん見てたはずなのになんであの男達の味方をするの?他の人達はどうなのかな?


『魔力識別感知!』


男の冒険者は黒くお姉さんは濃いグレー他の人達もグレーか…


うーんこれってこのギルドがダメって事なの?

どうしょうかなぁハルの冒険者カード見せて言うこと聞くのかな?


ダメなら全員気絶させちゃう?


うーんいいや無視してこの町から出て行くのです。


解放してくれなかったらバーン!ってやって逃げるです。


うんそうしょ


ハルは腕を掴んでる受付の女の人に冒険者カードを見せる


「ハルも冒険者なのです。腕離してください!ハルが依頼の掲示板見てて先にあの人達にドン!ってわざと当たられたんです!

お姉さんも見てましたよね!

それにさっきもハルに暴力を振るおうとしたから反撃したんです!問題ありますか?」


いや何言ってるの?見てたじゃん!


「そ・それが事実なら問題ないですが、誰が証明するのですか?万が一あなたが彼らより高ランク冒険者なら信用もしますがフン!」


周りの冒険者達もハルを蔑む目でみる


ハルは大きなため息をつく


『はぁー ダメなのです、ここの冒険者ギルドの人達…ハルが小さく怪しいフード被ってるからかなぁ』


男達からも荒々しい声があがる


「おい!ガキ何黙ってやがる!」

「こんな生意気なガキギルドカード剥奪だ!」


「そうだそうだ!」


受付の女性はハルについてくるように命令する


「とにかくこっちに来てください!しかるべき処罰を検討します!」


「嫌なのです!拒否します。なんで行かないとダメなのです!ハルは行かないのです!」


「いいのですか?冒険者カード剥奪しますよ!」


ハルは腕を掴んでた受付の女の人も周りの冒険者も睨み付けハルは被っていたフードを外し姿をさらし周りを睨みつける


その姿を見たギルド職員も冒険者たちも驚きを見せる


「銀髪の女の子・・あ・あなたもしかして・・」


ハルは受付の人が何か言ってるのを無視ししゃべりだす


「あなた達は全員掲示板での事見てたはずなのね。

ハルはちゃんとわかってるですよ!それなのにハルが悪いって言うのですね。

ならハルの冒険者カード剥奪すればいいのです!それがどんな問題になってもハルは知らないです!取り消しも謝罪も受けないのです!」


ハルは蹴り飛ばした男達が何かを投げようとしたのを見つけ瞬時に動き男達の腕を掴み取り上げる


シュン

ガシ

ぐぅ


シュン

ガシ

ぐぅ


シュン

ガシ

ぐぅ


「あなた達何したですか!まだハルに何かするのですか!」


受付の女性も周りの冒険者達も誰一人ハルの動きを追えなかった。

受付の女もハルの異常なまでの動きを見て焦る


「あ・あなた何をしてるの!彼らはDランク冒険者よ!し・謝罪しなさい!」


「フン!弱い冒険者なのです!」


ハルは受付カウンターまで歩いて行き別の女性の前に冒険者カードを置く


バン!


「これがハルの冒険者カードです!調べればいい!」


ハルは受付の女の人にギルドカードを渡しフードを被りなおしギルドを出て行こうとする


「え?ちょっと待って下さい!ハル様!」


ハルは止めようとする別の受付のお姉さんを見て話す


「フーンお姉さんは綺麗な白なんだ・・ごめんなさいなのハル行くね」


ハルの前にハルの腕を掴んでいた女の人と冒険者が立ちふさがる。

ハルは退くように言って塞いでる男たちを瞬時に動いて気絶させる。


「邪魔!退いて!ハルはここにはもう用がないのです!」


ヒュン

ドコ


ハルは前に立っている女性に告げる


「お姉さんも邪魔なの!退いて!邪魔するなら本気だすのです!あなた達にハルを止められないのです!」


ハルは女性の横をすり抜け冒険者ギルドを出て行く



ハルが出て行った冒険者ギルドではハルの冒険者カードを受付のラティーヌが急ぎ魔道具の判別機にかけた。


するとカードが激しい光に包まれ綺麗な白に輝きはっきりとナンバーズの番号が示される。

【ゴールドクラス No.3 ランクA】と表示される討伐された数々の高ランクの魔物に国賊クラスの盗賊討伐記録、大規模山賊の討伐記録などが記録されていた。


「ご・ゴールドクラス ナンバーズ・・・う・うそでしょ」


ラティーヌはガタガタと震えだしラティーヌは叫びながらすぐにギルドマスターを呼びに行く


「た・大変です!ナンバーズ冒険者があー」


バタン


それを見てハルを疑っていた受付のベルも呆然とし、とんでもないことをしてしまったとはじめて気づく。


周りの冒険者達もラティーヌが冒険者カードを見て叫んだ言葉を聞き騒ぎ出す


「あのガキがナンバーズ冒険者・・」


「ありえね・・・」


「何かの間違いだ!」


「いやあの動き見えたか!俺は見えなかったぞ!」


「そうだよな、あんなこと出来るのナンバーズだけだよな・・」



ギルマスのマクレストもギルド内にいる冒険者を集め事情を聞きすぐに全ての職員と冒険者にハルの後を追うように指示をするが見つからず頭を抱えていた。


再び集まった冒険者にギルマスは語る


「冒険者諸君!これは我々の問題だけではすまない!古の魔道具クラス鑑定器は冒険者の討伐実績、特殊魔力感知によって判定される。


いくら討伐実績が多くても素行が悪いと特殊魔力感知で判定されDランク以上に上がる事はない!


特にシルバークラス以上になると魔力感知判定はさらに厳しくなる!

だからゴールドクラスのNo.冒険者は国際的にも重要視され、世界組織の冒険者ギルドで勇者パーティーと同等の扱いをしなければならない。


当然ゴールドクラスのナンバーズの貢献は国際的にも非常に大きい。

だから彼らの身分は高位貴族と同等その発言は冒険者ギルドマスターよりも上とされているのだ!


それを明らかにこちらに非があったにも関わらずに否定してカードを剥奪するとは…

我々が責任とって済む問題でないぞ!


何としても見つけ謝罪して許してもらうしかない!


最優先案件だ!


ここにいる冒険者全員であの冒険者を範囲を広げ探し出して連れて来るんだ!いいか絶対怒らせるなよ!」


冒険者ギルド内はハルの捜索に騒然となっていたが、ハルを見つけることはなかった


☆・☆・☆


その頃ハルは町から数十キロ離れた街道をのんびり歩いていた


「ここまでくれば追いかけて来ないね。あの町はダメなのです。あ!一人だけいたのねあのお姉さんに頑張ってもらえばよくなるかな・・ あの町で勇者の情報ほとんどなかったです。ハルの格好がだめなのかなぁ・・」


そんなことを考えながらハルは次の町を目指し歩いていた











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