第211話報告と対応(改)

メリールはその場をメロディに任せケアリーを連れメゾフォルテの冒険者ギルドに向かった。


今回の一連の出来事で、討伐依頼の出てる盗賊団の報告をするためと自領に戻るのに護衛の依頼をするためだ。

メリール達は一人の兵士に案内され冒険者ギルドに入る


「ここがメゾフォルテ冒険者ギルドですメリール様」


「ありがとう、用件を済ませたら領主官邸に伺うからメロディに伝えて下さい」


「わかりました、護衛として残らなくて大丈夫ですか?」


「私がいるから大丈夫だ、官邸までの道もわかってる」


「わかりましたケアリー殿では私はこれで失礼します」


兵士が冒険者ギルドを出て行くと、メリールとケアリーは受付に向かう


メリールは受付で護衛依頼の旨を告げ依頼用紙に書き込み受付に渡す。


受付担当者は公爵家令嬢の護衛と知り慌てて奥に消える


「あら?どうしたのかしら?」


ケアリーはメリールに盗賊団の事を尋ねる


「メリール様盗賊団の報告はどうします?」


「たぶん常設の掲示板に貼り出されてるでしょうから、それを持って報告して詳細は領主にって言えばいいかな」


ケアリーは頷く


「わかりました、あちらに掲示板があります。ついでに情報収集などどうでしょうか?」


メリールはケアリーの提案に頷き同行する

「そうね、受付も責任者を呼びに行ったみたいだから少し見てみましょうか?」


メリールとケアリーは掲示板の前に移動する


掲示板

募集コーナー

【求む後衛魔法職・弓術スキル持ちできれば女性に限る

Dランクパーティー白い百合マーシェル】


【求む前衛職 ………

Dランクパーティー青い稲妻ハルモントまで】


【求む……… 】


「メリール様パーティー募集が多いですね… ん?」


【情報提供求む

容姿銀髪ロング身長100cm女児冒険者名ハル

どんな情報でも可王国重要人物

情報はギルド長まで】


「メリール様これを見て下さい!」


銀髪ロング…身長100cm 冒険者名ハル


「これ女神様だ!容姿特徴少し違うけどあの時変装してた?」


メリール達が掲示板の前で騒いでると、ギルド長を伴った先ほどの受付の女性が歩いて来る


受付嬢はメリール達の前で一礼しギルド長を紹介する


「メリール様、先ほどは失礼しました。重要依頼だったので、ギルド長に報告指示を仰いでました。」


一緒に来た男性がメリールに挨拶をする


「私メゾフォルテ冒険者ギルド長のカトバンスと申します。

この度はメリール様が領都までの護衛と聞きお話を伺いに参りました」


「そういう事ね。わざわざありがとう、ところでギルド長この掲示板の情報提供依頼者はどなた?

場合によっては私が削除命令出しますよ!」


メリールの発言に驚くギルド長達


「メリール様それはどういう事でしょうか?

この情報提供の依頼をされた方も高位貴族の方でして、取り下げには応じる事ができません。

むしろメリール様がこの方の事で何か知ってるのであれば、情報を提供していただかないと行けません」


メリールは意外な反論に驚く


「え?私が提供を求められる?それを要求できる身分って事?」


ギルド長は静かに頷く


「私は公爵家この国の最上位貴族、それより上って事は、王族…わかったわその方と連絡取れるかしら?

私の情報提供します是非お話をしたいのですが…」


ギルド長はメリール達をギルドの応接室に連れていく


「メリール様こちらにお座り下さい」


メリールはソファーに座りケアリーは後ろに立ちギルド長と話を始める


「メリール様今回の護衛依頼とこの情報のハル殿の件は関係があるのでしょうか?」


メリールの後ろに立つケアリーが手をあげる


「この件は私Bランク冒険者のケアリーが報告する、盗賊団レッドファング!」


ギルド長はレッドファングと聞き表情を変える


「国賊として広域指名手配され高額賞金がかけられてる盗賊団レッドファング… それが何か関係あるのでしょうか?」


ケアリーが盗賊団の報告をする


「国賊レッドファング盗賊団は壊滅消滅した、私達メリール様と、ティリム伯爵令嬢メロディ様一行が、盗賊団に捕らえられていたところをハルと名乗るの小さな少女に助けられた。少女はそのまま盗賊団を全員壊滅させた。」


ギルド長は驚き少女について聞いてくる


「まさか討伐隊が組まれても討伐出来なかった盗賊団をその少女一人で壊滅させたと…

とても信じられませんが、皆様捕らわれてたのですよね。


ほんとにあの大規模組織の盗賊団が全員壊滅ですか・・あり得ないですね。

部だけ討伐の間違いではないでしょうか?」


ギルド長がニヤニヤ疑いの視線でメリール達を見てくる

ケアリーは怒りを顕にして答える


「詳しい詳細はメロディ様が領主様に報告しているはずだ!疑うなら確かめたらいいだろ!

掲示板に貼り出せれていた冒険者名と身長は一致していたぞ!それ以外は違ったが、私は同一人物と見ている。」


ギルマスのカトバンスは疑い嘲笑いながら尋ねる


「他に高ランク冒険者がいたとか?あの狡猾な盗賊団がたった一人の冒険者に壊滅させられる何てあり得ないのですが…ニヤニヤ」


完全に疑い発言するギルド長に、メリールが立ち上がりギルド長を睨み付けケアリーに一言言って出て行こうとする


「ケアリーもういいわ行くわよ!依頼も取り下げなさい!」


「は!」


ギルド長はメリールの行動に驚き立ち上がり訪ねる


「メリール様突然どうされたのでしょうか?」


「ギルド長その言葉をそのままここの領主の令嬢メロディ様に言えばいい!

私より彼女たちは盗賊団のアジトで助けてもらったから状況は私達より詳しいぞ!


メロディ様があなたの発言にどう行動するか見ものだなフフフ・・」


ギルド長は慌てて謝罪するもメリールの怒りは治まらない


「我々もメロディ様も盗賊に捕らえられ絶望しかなかった。

その中でハル様は上手く魔法を駆使して盗賊団を次々討伐し、私たちを救ってくださったのだ!


私もメロディもその行動に感動したんだ。あの子は傷ついた私たちをケアしてくれここまで運んでくださったんだ!

女神様のようなあの方を疑うとは・・どう責任とるのか楽しみだフフフ・・」


そう言ってメリール達は出て行った。それを同席していたオリーブが慌てふためく


「ど・どうするんですかー!ギルド長!公爵令嬢ですよ!それに数少ない国家冒険者のBランクさんの報告ですよ!」


ギルマスはあくまでも強気の姿勢は崩さない


「し・心配いらねえよ!もしそれが本当ならギルドカードに記録が残ってるはずだ!所詮令嬢だ勘違いしてるんだよ」


『国賊規模の盗賊団をたった一人のしかも小さいガキが壊滅ふん!あり得ねえよ令嬢様』


カトバンスは心の中で暴言を吐きメリール達が出て行った扉を見つめ続けていた

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