第192話ハルの初クエストで叱られました(改)

 次の日ハルは、ギルドに出勤するデリヤお姉ちゃんと一緒に行きました。


 ガチャ


「おはようなのぉー」


 受付にいた、スミレ、オリビア、キャリーは、元気よく入って来たハルに挨拶を返す


「「「おはようハルちゃん」」」


「今日からクエスト頑張るのです!」


 デリヤは着替えるために奥に入って行った。


「ハルちゃん頑張ってね」


「はいなのです」


 メルシーが手を振りながらハルを呼ぶ


「ハルちゃんこっちよ」


「メルシーお姉ちゃんおはようなの、ハル今日から頑張るのです」


「はい!わかりました。じゃハルちゃんのランクに合わせたクエスト用意したから、説明するね」


「はいなのです!」


 ハルは、メルシーからミスト草原のヒイロマウス討伐クエストの説明を受けていた。


「これが地図でこれがヒイロマウスの詳細ね、ランクはFだけど素材回収が難しいのよ、たぶんブラックホーンラビットを狩れたハルちゃんでないと無理なクエストなのよろしくね、素材はこのしっぽだから討伐の時注意してね、その他は食べたりするの無理だから穴に埋めて来てくれたらいいわ他の動物が処理してくれるから、最低5匹でクエストクリアになるから頑張ってね」


「わかったのです、行って来るのです!」


「ハルちゃんちゃんと地図見るのよ!それと夢中になって追いかけたらダメだからね!」


「わかったのぉ」


 バタン


「ほんとに大丈夫かな…」


 隣で聞いていたオリビアは笑いながら話しかける


「フフフ元気でいいじゃない、あそこの草原なら深追いしても森までかなりあるから大丈夫でしょ?」


「うん、そうなんだけど、何も問題起こさないといいんだけど…」


 二人はハルの出て行った扉を見ながら話し合っていた。


 ハルは町の出口で門兵から話しかけられる


「お嬢ちゃんどこに行くんだい?」


「ハルは今からクエストなのです!ヒイロマウス沢山捕まえるのです」


「そっか頑張れよ!」



「はいなのです!」


 ハルは町を出てミスト草原に向かった、途中ピンクのウサギを見つけハルは夢中で追いかける


「あ!ピンクのウサギだ!可愛いのです!つかまえるのです!待てぇーー!」


 タッタッタタッタッタ


「絶対捕まえてやるのです!」


 タッタッタタッタッタ


「うー見えなくなったのです…」


 あ!クエスト…忘れてた、ミスト草原いかないと…地図は… あれ?落とした? ポッケに入ってない…


 草原に行ったらいるんだから、このまま進むのです!


 テクテクテク………


 やっと着いた、ここかな?ちょっとところどころ岩もあるけど、この草原だよねどこにいるんだろ?


 うーんどこなの?

 うーん


「見つけた!あれかな?」


 ハルはダガーを手に持って、ちょっと大きいマウスに向かって走って行った。


 ヒュンヒュンヒュン

 え?

 ドドドド!

大きな太い針だ!これってあいつの毛かな?


コンコン


うわーめちゃくちゃかたい硬そう・・・こんなの身体完全に貫通するのです


 ちゃんと避けなきゃだ!


ヒュンヒュンヒュン


うわまた毛針攻撃だ


ドドドド


バックの中何か入ってないかな?

ゴソゴソあ!あったぁ♪スリングショット

弾もいろいろあった♪これならできるかも


スリングショット鋼弾いっけぇー

ヒュンヒュン


ドスドス


ギャゥ!ギャゥ!


えーー!全然効いてないし何か怒ってるです


じゃこれは麻痺弾いっけぇー


ヒュンヒュン

ドスドス


ギャゥギャゥー!


えーー!

よけい怒ってるです、うーん麻痺弾も効かないのね


うわーなんか攻撃来たのぉー


ブオーン

風刃?


やぁー



危なかったのです!


 あの魔物風魔法も放って来る、めちゃくちゃ強いし危険なのです!えーー!また増えて来た全部で3体・・・あれ完全にハリネズミの巨大バージョンなのね、ここ場所違うのね、どうしよう・・逃げれそうにないし何とか倒さないとダメなのね、動きはそんなに早くないから魔法は当たるね、でも防御力凄そう・・


ハルは魔物の攻撃を避けながら考えました。


ヒュンヒュン

ドドドドド

ヒュンヒュン

ドドドドド


そうだ!これなら倒せるかも


水魔法LV.1の水玉を作って魔力を注いで凝縮していくとジェルみたいになるのです、これをちょっと速度早くしてハリネズミに放つ、いっけー!


ヒュン

ドブン


やったぁ♪完全に中に入った、後は魔物が死ぬの待つだけなのね


もがいても無駄だよ


残りも同じようにやぁー


ヒュン

ドブン

ヒュン

ドブン

ヒュン

ドブン


時間かかったけど、全部で5体出て来たので倒したのです


 こうしてハルはクエストの事を忘れて夢中で狩をしていた


「もう出て来なくなってね、やったぁクエスト達成だぁー!ああー!これ違う魔物なの忘れてた。急いでヒイロマウス探さないと…来た方向に一旦戻るのです」


 タッタッタタッタッタ

タッタッタタッタッタ

タッタッタタッタッタ


「!あ!地図があったのです!」


確かめるのです、えーとここがあれで・・・・・フンフンこれがあそこだから


「わかったのです!あっちなのです!急ぐのです!」


 タッタッタタッタッタ・・・・・


 着いたぁ~


「ミスト草原!マウスマウス… いたぁー!逃げないうちにスリングショットでやぁー!」


 ヒュンヒュン

 ドスドス


 これ簡単じゃん♪


 まず1匹なのね、フンフン♪


 …………

 …………

 いたけどすぐに隠れてしまうの!


 むーー


 ちょっと時間いっぱい過ぎたのヤバいのね!町の門閉められちゃうのね


 どこ?…いた!

 あ!また隠れた!


 さっき何で倒せたの?

 ………

 そっか何か食べてたんだ


 なら匂いの強いこの木の実をばらまいたら


 ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン


 ハルは隠れてスリングショットを構えて出て来るのまちました。


 来た!まだなのね、食べはじめたのです!


 今なの!やぁ!


 ヒュン!

 ドス

 バタン


 よし!あっちにもえい!


 ヒュン!

 ドス

 バタン


 また出て来た!やぁ!


 ヒュン!

 ドス

 バタン


 こうしてハルは、20匹のヒイロマウスを討伐して素材をバックに入れて、急いで町に戻りました。


 町の入口では閉門時間が過ぎても戻らないハルをギルドの職員の人が心配して兵士にお願いして、閉門を待ってもらっていた。


「あの子絶対夢中になって追いかけたのよ!あれほど言ったのにもう!」


 オリビアは、メルシーをなだめるように話す


「でもこっちはそんなに狂暴な魔物いないし大丈夫よ、森やロック草原にいかない限り」


「まさかね、でもあの子たぶんとんでもなく強いと思うから、油断さえしなきゃ大丈夫だと思うの」


「そうね」


 二人が話してると門に向かって走って来る少女が見えて来た。


「「ハルちゃん!」」


「よかったわね、無事で」


「ええ、担当者としてちょっとお説教しなきゃ」


「ほどほどにね」


メルシーは頷き街道を見つめる


「………ちゃん」


 タッタッタ


「あれだ!やっと戻って来た」


ハルは嬉しそうに報告をする


「お姉ちゃんもどったのぉー」


 門兵が反省のしてないハルに注意をする


「こら!嬢ちゃん!閉門時間は過ぎてるんだぞ!ほんとなら嬢ちゃん門の外で野宿することになってたんだぞ!このお姉ちゃん達が門を閉めるの少し待ってくれって言うから待ったんだ!お姉ちゃんに謝りなさい!」


 ハルは兵士のおじさんに叱られました。


うぅ・・・


「メルシーお姉ちゃんオリビアお姉ちゃんごめんなさい・・」


 オリビアとメルシーはハルに近づき優しく頭を撫でる


「ハルちゃん、ギルドのみんな心配してるから戻りましょう」


「…お姉ちゃん 叱らないですか?」


 オリビアがハルの手を握りギルドに戻りながら話しかける


「ハルちゃんの事みんな強いと思ってるわ、でもハルちゃんの担当のメルシーとスミレはねハルちゃんがギルドを出て行ってから、ずっとハルちゃんの事心配してるのよ、だからハルちゃんもその事を少しでも考えてくれたらいいかな、あなたは一人じゃないのよ」


「グスン… ごめんなしゃい… 」


 メルシーもハルの手を握り優しく話しかける


「あまり心配させないでねハルちゃん…」


「うん… 」


 ハルはお姉ちゃん達に手を引かれてギルドに連れていかれました。


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