第191話ハルはファッションショーに参加する?(改)

ハルは服屋さんで少しお話をしてギルド宿舎に戻りました。


ハルちゃん私達この買った食材を厨房に持って行くから先に入っててくれる


「はいなのです!」


宿舎に入ると管理してるお姉さんが、ハルに優しく声をかけてくれました。



「あらほんとに可愛いお嬢さんね、お帰りなさいハルちゃん♪私はこの宿舎の管理人マーサよよろしくね」


「ハルなのです、よろしくお願いします」


ペコリ


「あら♪きちんと挨拶ができるのね、偉いわ♪どこで保護された子供なのかしら?」


ほぇ?保護された子供?あれハルって冒険者ってわかってないのかな?


「あのマーサさん、ギルドのエリアスさんから聞いてないですか?」


「連絡は、あったわよ、今日から子供が一人増えるって」


うーん一応会ってるけど、たぶん何か勘違いしてるような気がする


するとパルマさん達が帰って来た。


「パルマお姉ちゃんお帰りなさい」


「ただいまぁー♪そっか今日からハルちゃんがいるんだね、はぁー癒される」


管理人のマーサさんがパルマさんに挨拶をしてハルの事を聞いている


「パルマお疲れ様♪ところでハルちゃんは誰の部屋で寝るんだいベッド用意する必要あるだろ?」


パルマお姉ちゃんが話してると、スミレお姉ちゃん達も入って来ました。


「ただいまぁー♪マーサさん頼まれてた食材厨房に持って行って置いてますから」


「ありがとうね、スミレ、キャリーお帰りなさい」


「ただいまぁ♪え?ハルちゃん?どうしたの?」


パルマお姉ちゃんがハルがまだ玄関にいることを説明してくれました。


「あれ?個室ってもう空いてなかったっけ?」


「いやあるけど、こんな小さな子供保護したんなら暫く誰かと一緒じゃないと寂しがるだろ」


「ああ、そういう事ね」


やっぱし完全に勘違いしてるのです


ガックシ


キャリーお姉ちゃんがマーサさんに言ってくれました。


「たぶん大丈夫だと思うけど本人が一緒がいいなら私と一緒でもいいけど、ちなみにハルちゃん10歳だからね」


「えーー!こんなに小さいのにかい!あたしゃてっきりまだ3歳くらいかと思ったよ」


3歳って…はぁーハルってこの世界だとそれくらいに見えるの?


「あのハルは10歳なのです!一人でも寝れるのです!」


「あははごめんよ、すぐに部屋を用意するからね」


タッタッタ

バタン


パルマとスミレが笑い出す


「あはは…やっぱり勘違いされてたんだね」


むー



「それよりハルちゃん、ほんとによかったの?モデル引き受けて、目立つの嫌いなんでしょ?」


キャリーが心配そうに聞いてくる


「キャリーお姉ちゃんとスミレお姉ちゃん達に新作の服作ってくれるって、それにハルの服も貰えるし、いいのです!あの店でモデルなら目立たないし、ハルは考えてるのです!偉いのです」


スミレとキャリーは首を振りながら大きなため息をはいていた。


「はぁー駄目だ、この子わかってないわ」


「はぁーそうね、エリアス様帰って来たら相談しましょう」


「ええ」


ほぇ?お姉ちゃん達どうしたんだろ?服欲しくないのかな?


ハルはお姉ちゃん達とご飯を食べて、一緒にお風呂入って用意された部屋で、いつの間にか寝ちゃってました



ハルが部屋で寝てるのを確認してパルマが食堂に来ると、ギルド職員全員揃っていた。


エリアスがざっくりはなしを聞かされ皆で話し合うために食堂に集まっていた。


「それで何でファッションショップパトラのショーにハルちゃんがモデルとして出る事になったんだ?」


知らなかった職員がそれを聞いて騒ぎ出す


「「えーー!あの店のショーのモデルに選ばれたの?」」


「ハルちゃん凄いよ」


「モデルって凄い」


管理人のマーサが騒ぎをしずめる


「なんともすごい子だね、それよりあんた達静かにしないと!妖精さんが起きてくるよ!」


「あ!」


「スミレ、キャリー説明してくれ!」


スミレとキャリーは立ち上がりみんなに説明をする


「要するにハルちゃんの服を買ってあげるつもりで、店に行ったらオーナーがハルちゃんを見て気にいって、今度のショーにモデルにしたいって事ね」


「はい… すみません、モデルをするしないの判断はハルちゃんに任せたのですが、まさか受けるとは思いませんでした。」


「はぁー何でまた受けたんだ、あの子は目立つ事嫌いなんでしょ?」


「たぶんオーナーが私達の新作の服を作ってあげるからと言ったみたいで、それで受けたみたいです」


「ハルちゃんは、私達に喜んでもらえると思ったみたいです」


それを聞いた職員達のハルの評価は凄い事になっていた。


「あの子目立つの嫌なのに何ていい子なの」


「自分のことより相手の事を考える何て…」


エリアスはため息を吐きながら話す


「はぁー全くあの子はもう… みんなよく聞いて!今度のパトラの店で行われる予定のファッションショーに王族の王妃、王女が参加するとの噂だ、おそらくお忍びで来るのではないかと思う、さらにメルシル公爵家婦人とシルシャ令嬢も来られるみたいだ、公爵婦人一向は、すでに領地を出たとの情報だ」


「えーー!そんな人達の中でハルちゃんがモデルやれば絶対目にとまりますよ!」


「ああ、特に王妃は、可愛い子を引き取って自分の側使えにしてるから、ハルちゃんなら確実に目にとまり、声をかけられるだろう」


「そんな王族に声をかけられたら断れないじゃないですか!」


「もう祈るしかない、王妃の好みが違う事を…」


パルマが疑問に思う事をエリアスに質問する


「そんなに高位貴族がこの町に来るとなるとあの店でのショーは狭すぎるのでは?パトラのオーナーは知ってるのでしょうか?警備とか大丈夫何でしょうか?」


エリアスはその事について説明する


「おそらく何らしかの連絡はいってると思うしパトラの店には、ファッションショー用の会場があるのよ、かなりしっかりした警備と魔道具が設置されているから、これまでも何度も高位貴族がショーを見に来てるのよ、そのハウスの警備も毎回領主様が兵士を派遣しているから、それにもし王族や公爵家が来るなら、情報は領主様にもいってると思うから問題ないわ」


パルマが来る王族の心配をする


「もし王族や公爵家が来るとしたら それに道中山岳部も浅いとはいえ森も通りますよ、大丈夫何でしょうか?」


「優秀な護衛がいるから心配ないわ」


エリアスは皆に注意を促す


「いつもなら王族は参加しても一人で公爵家や貴族は、参加してなかったはずだが、何故か今回は、王族はじめ、高位貴族の婦人や令嬢達がかなり多く来られるみたいだ、」


「という事は、ハルちゃんはモデルから外れる可能性ありますね」


「どういう事だ?」


「高位貴族が多く参加するファッションショーなら子供のハルちゃんが参加しても小さな子供服です、ご婦人方の要望とは異なりますから、プログラムが変わるのではないでしょうか?」


「おお!それは考えられるな、ご婦人達は、あくまでも自分達が身に付ける服を見に来るわけだからな」


「そうですよ、この情報が届いてるならハルちゃんのショーの参加はないですよ」


「まぁショーの参加はほとんどないと思うが、問題はこれだけの高位貴族が来るんだ、私達のギルドでも町の治安維持警備に依頼が来るぞ、これから忙しくなるぞ、皆そのつもりで対応してくれ」


「「「「はい!」」」」


パルマ達は、ファッションショーで何も起こらない事を祈るのだった

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る