第155話ハルは悪い人達に狙われました

ウィスラー 教会聖女拉致事件から1ヶ月、ハルと商業ギルド長ベルバラは、今ティオール国の王都グランプラスに来ていた、あの後駆けつけた王都からの第二騎士団が捕らえた漆黒のローブ集団を、連行していき王都から新たに聖女様護衛として王都第一騎士団の精鋭10名が、聖女様を王都に護衛しながら戻って行った、聖女様がウイスラーを離れた数日後に聖女様抜きで式典が再開され無事教会のお披露目もおわりウイスラーの町に平穏が戻ったのだった



第一騎士団に同行していた王都姫騎士隊の隊長のララシールは商業ギルドに赴き国王からの親書をハルに渡していた。


「私王都姫騎士隊の隊長のララシールと申します、国王陛下からの親書です、この度ハル殿にはぜひお王城までお越しいただきたく我々が護衛としてまいりました、もちろん登城には、商業ギルドの方々もとのことです、全員が来られるとこの町の商業ギルドの機能が停止しますので代表の方でお願いします」


ベルバラは理由を聞いてみると


一連の教会爆破と聖女誘拐を阻止した恩賞を渡したいとのことでハルの親書には王女を救出したことも含まれるとのことだった


それを見たハルは


「えーーー!ハル褒美ほしくてやったのじゃないのにぃ・・・・・いらないのに・・・」


「これって拒否とかできないですか?」


「ハルちゃんそれは無理よ!不敬罪になるからね罰せられるよ」


あれから1か月か・・・明日には王都到着する


「はぁ・・・嫌だなぁ」


ハルとベルバラが移動する馬車の中で話していると急に馬車が停止して護衛騎士達が騒がしくなる

ベルバラは、ハルの護衛で同行してるライラに警戒を促す


「魔物と複数の襲撃者が来てるわね、ライラ、ハルちゃんをしっかり守りなさい!」


「了解!ハルちゃんには、近寄らせない!」


護衛騎士が馬車の扉を開けて降りるように促す


「魔物の襲撃です!外に出て警戒をお願いします」


「レッドグリズリとキラータイガー複数来ます!」


〈ゴァーーーーーー〉

〈ガォーーーーーー〉


魔物と護衛騎士との激しい戦闘が始まる


ベルバラは、騎士達の動きを見て安堵する


「この騎士はよく鍛えられてるわ、この程度なら全く問題無さそうね」


突然ライラとベルバラが叫ぶ


「「ハルちゃん!横に飛んで!」」


ハルは、反応できず少し離れたところで警戒していたライラがハルに飛びつき地面を転がる


〈ドカーーーーーン〉


「ライラ次来る!ハルちゃんを抱えて私の後ろに」


〈ドカーーーーーン〉

〈ドカーーーーーン〉

〈ドカーーーーーン〉


「ライラお姉ちゃん怪我してる、ハルを降ろして、自分で走れるから」


「ダメ!この攻撃完全にハルちゃんを狙ってる」


騎士達も魔物の処理でハル達の守りに隙ができ、その隙を馬車から出たハル達が狙われることになる


☆・☆・☆

クオーク帝国黒闇部隊β


「聖女は、仕留め損なったが、暗黒ババの先読みのスキルは凄い、王都の手前の森で見張ってれば、聖女の後にティオール国の重要人物が通ると… その事を信じて我々黒闇部隊の魔物召喚3人と魔導師5人アサシン4人の精鋭を揃えたのは大正解だな」


「アルム本当に来たぞ!手はず通りに行動する、こんな王国の精鋭の護衛部隊連れてたら重要人物が乗ってるの教えてるようなもんだぜ!王国の奴らバカだろ」


「よしまずBランクの魔物を召喚して護衛部隊を馬車から引き離せ!」


「わかりました」


〈ゴァーーーーーー〉

〈ガォーーーーーー〉


「よし!うまい具合に引き離せた、いいぞ!魔導師馬車から出て来た奴らに向かって爆発系の魔法を連発しろ!恐らく3人の誰が重要かわかるはずだ!」


「わかった!任せて!」


〈ドカン!ドカン!ドカン!ドカン!ドカン!〉


「なるほどあのガキか!魔導師は、ガキを守ってる奴らを集中して攻撃、引き離れたらAクラスの魔物をガキと護衛の間に突っ込ませろ!アサシンはガキの逃げる方向に先回りして仕留めろ!」


☆・☆・☆

ライラは、ベルバラに向かって叫ぶ


「マスター!敵の攻撃が激しくてハルちゃんから離されてしまいます」


「完全に準備をした待ち伏せね、ララシール、このままでは、全滅するぞ!早く召喚者を探して仕留めろ!ハルちゃんと、引き離すように攻撃を受けている!まずいぞ!」


ライラとベルバラは、かなりの傷を負いながらも魔導師3人を倒し、ハルの元に向かおうとしていた


「はぁはぁ… 何とか倒した 、ライラ!そっちはどう?「大丈夫まだやれます!」早くハルちゃんのところにいかないと … え?嘘でしょ?この魔物を召喚できるの?」


ライラとベルバラは、目の前に漆黒の大きな狼が現れ茫然としていた。


「ブラックファングウルフAAランク魔物しかも3体… ダメだ私達2人では」


ベルバラは、ハルに向かって叫ぶ


〈がルルルルルル〉


「ハルちゃん!全力で逃げなさい!私達のことは、いいから早く行きなさい!」


ハルは、この状況を何とかしょうと木の上に登ろうとしたが目の前に漆黒の服とマスクをした人間が3人立ちふさがる


「ダメよ、お嬢ちゃんそこを動いたら」


〈ヒュン!ヒュン!ザク!ザク!〉



「痛い!痛いのーお姉さん痛い事しないでぇ、ハル何も悪い事してないのに… 」


ドサッ


ハルはその場に倒れる、ハルの身体からは、魔力が溢れ出るそれはハルの気持ちを伝えるように悲しみを大量に含んでいた


ハルの身体には、何度もアサシンからのナイフが突き刺さっていた。


ハルの状態を見たライラは涙を流し


「ハルちゃん!助けてあげれなくてごめんね……」




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