第152話混乱する式典
ウィスラー領主バトンハートは、部下から寄せられる情報に頭をかかえていた
「ただでさえ厄介な王女ご来てるのに、さらに聖女様が狙われてるだ、知るかよ!おまけに新しくできた教会も破壊計画があるだとこんなこと領主になって初めてだぞ!何もしなかったら問題だかれ適当に兵士だけ配置しておくか」
領主バトンハートは、式典会場に警備の人員を余分に配置し、指示だけは、していた
「この式典会場でいろいろ問題が起こるかもしれんから各自の判断で対処するように!」
その領主のことばを聞きウィスラー守備隊隊長は、怒りをにじませていた
「領主様は、なぜ明確に指示を出さない!何が各自の判断で対処しろだ!ふざけるな!自分が責任とりたくないから、何かあったら俺たちの責任にするつもりだ」
守備隊隊長のケイズは、部下を集め指示をする
「いいかお前達今日の式典でよからぬやつらが、この式典をぶち壊すつもりらしい、領主様は、相変わらずの腑抜けぶりで役にたたん!ここからは、俺の判断で部隊を分ける、もうすぐ聖女様一行が到着なさるそしたらA班10名で護衛の任にB班は、会場の警備と何か発生した時の誘導を頼む!C班は、会場周辺の警備だ3人一組であたってくれ」
「「「わかりました!」」」
部下達は指示通り別れて任につく
式典会場は、すでに人であふれ、聖女様の到着を待っている
ウィスラー教会の司祭達も教会の前に設置されたステージの上で聖女の到着を待っていた。
そこには、やる気のない領主も参加していた
式典会場に聖女様が入場して来ると新教会前のステージに設置された式典用祭壇の前に司祭が誘導しその横に立つ領主が式典挨拶を始め次に神官長が挨拶をしようとした時に祭壇に隠されてた魔道具が起動し勢いよく白煙をあげ会場を多い尽くす
〈ボン!〉
〈ボン!〉
シューー
シューー
「キャーーーーー」
「なんだこの煙わー」
「目が痛いーー」
「誰かー助けてぇー」
たちまち会場は大混乱となる
「聖女様ー!動かないでください!今行きますから!」
聖女の護衛を任されてた騎士達は聖女様を確保しょうと動くがステージの上でも大混乱になり領主は、騎士達に自分を先に護衛しろと命令を下す、
「お前達、先に儂を安全な場所に連れて行け!聖女はその後でいい!」
司祭達も同様で聖女を保護しょうと動いていた騎士を捕まえ自分達を守るように動いたため
「騎士の方私達神官をお助け下さい!」
兵士はすがる神官達に落ち着くようにうながす
「お待ち下さい!先に我が国の重要人物聖女様の保護が一番です、離してください!」
そうした自分が助かりたい神官や領主達に邪魔され聖女が孤立その隙に敵の陰の者ご聖女を捕らえ会場をいち早く脱出する
フードの男達は混乱する中で聖女を捜す
「塔の連中しくじったのか?護衛が減ってないぞ!」
「いたぞ!護衛は近くにいない!チャンスだ!行くぞ!」
タッタッタ
〈ドス!〉
「うう…」
☆・☆・☆
「エアロ様会場は大混乱です!」
「聖女様は、ハルちゃんに任せて私達は、破壊工作を止めるのよ!」
「エアロ様見つけました!」
「拘束班!手はず通りにお願い!」
会場を爆発をしょうとしていた男達は塔の上で、エアロ達の手によって確保され阻止できたが、会場に仕掛けられた魔道具の爆煙によって、聖女がさらわれるという失態をおかしてしまうのだった
「教会の破壊はハルちゃんのおかげで防げたけど、まさか聖女様がさらわれるなんて、完全にやられたわ」
☆・☆・☆
商業ギルド監視部隊
「敵は動いたわ!いい絶対聖女様を連れ去られてはダメよ!全力で阻止しなさい!」
ギルドの部隊は、チームを組散っていく
「デルタ行くわよ!」
〈シュン!〉
「ライザ!」
〈シュン!〉
ハルは、次々と目の前から姿を消すギルドの職員に驚いていた
「マスタさん、お姉ちゃん達凄いですの!消えたのぉー!」
「フフフ…ハルちゃんの助言無駄にしないために彼女達ははりきってるのよ!」
「絶対聖女様を連れ去られたらダメなのです」
「彼女達は、今ハルちゃんの護衛についてるライラと同じレベルよ、彼女達の追撃からは、Aランク以上でないと逃れられないから、それに今回気合い入ってるから大丈夫よ」
ハルは、それでも不安がありギルド長に町の地図を見せてもらっていた
「じー……………」
「ハルちゃんどうしたの?」
「ちょっと気になることがあるのです」
「ここなのです!」
ギルド長のベルバラはハルの指した場所を見つめる
「ここに行くのです!」
そう言ってハルは、駆け出して行く
「ライラ追いかけて!あの子の事だから何か感じたのね、誰か応援に向かわせるから」
「わかりました!」
ライラは、ハルが出て行った後を慌てて追いかける
ベルバラは、通信具で連絡を取る
「みんな探しながらでいいから聞いて、今ハルちゃんが町の地図を見て3号水路の出口に向かってるから近くにいる人は、急ぎ向かって!いい聖女様は、もちろんだけどハルちゃんもしっかり守ってあげて」
「「「わかりました!」」」
「ジェシカです!3号水路は、私達が近いです、すぐに向かいます」
ライラは、ハルの手を引っ張り走っていた
「ハルちゃんの言ってた場所は、ここよ!」
「はぁはぁ… お姉ちゃん隠れるです、たぶんここに来るのです」
「ライラ、ハルちゃんの示した場所に到着、待機します」
ハル達が隠れて暫くすると、聖女をさらった奴らが、5人聖女を抱えて水路から現れる
「しかし上手く行きましたね、あいつら今頃必死になって聖女を探してますぜ!」
「よしここから影隠を使って町から出るぞ!」
ライラは、ハルにここから動かないように指示をして聖女をさらった奴らを捕らえるために動く
「待って!聖女様は、渡さない!」
「てめえどこから出てきゃがった!」
「見られたからには、死んでもらう!」
男達は、魔道具を投げつけ黒い煙が
辺りを包む
〈ボフン!〉
「ハハハ、これで俺達を捕らえることができないだろ!」
「おい相手は、一人だ麻痺弾使え!」
聖女を抱えた漆黒のローブを纏った者達は、見事な連携でライラに襲いかかる
〈ドカン!〉
〈ヒュン!ヒュン!ヒュン!ヒュン!〉
ライラは、麻痺成分の含んだ煙を吸い込み動きご鈍くなる
「くっ… これ麻痺の煙…」
「あれほどの煙を吸ってまだ動けるなんて!てめえ!耐性持ちか!まぁいいてめえも捕らえて利用させてもらう」
ハルは、何もできない自分にイライラしていた
「このままだとライラお姉ちゃんがやられちゃうの何とかしないと、この煙り邪魔なのです!何も見えないの」
「おい!まだ誰かいるぞ!ずいぶん小さい子どもか?なら捕まえて奴隷として売れるぞ」
「俺があのガキを捕まえて来ます」
漆黒のローブの男の一人がハルを捕まえに近づく
「させるわけないでしょ!」
〈ザシュ!〉
「ギャーー!」
「てめえらどこからきゃがった!」
「あなた達の相手は私達よ!ハルちゃんを、触らせるわけないでしょ!」
〈ザシュ!〉
「ギャーーーーー」
ジェシカ達がハルの元に集まる
「ハルちゃんごめん遅くなったわ」
「ライラこれ飲みなさい!」
「ありがとう♪」
「あなた達聖女様は、返してもらうわよ!」
ジェシカ達は、その言葉を合図に漆黒ローブ達に襲いかかる
ローブの男達は、ジェシカ達の高速の攻撃に耐えきれず、次々と倒れていく
「あなたがリーダーね聖女様は返してもらうわよ!」
「やかましい!動くな!このナイフには毒が塗ってある動けば聖女は、死ぞ!」
「くっ!」
ジェシカは、少し考えて小声で何かを伝えると
「さあできるのかな?私達はここから動かないから、あなたにとっても大事な人質でしょ?死んでしまえば終わりでしょ?」
「フハハ俺が殺せないと思ってるだろ!聖女は、死体でもかまわんと、言われてるんだよ!じゃ遠慮なく殺らせてもらうぜ!」
〈チクッ!〉
「いて!なんだ?」
実はジェシカは、この状況を何とかできないか全員に通信具で相談をしていた。するとライラがハルちゃんが何とかできるって言ってると以外な答えがかえって来たから、至急お願いすることにした
「ライラハルちゃんにすぐ行動してと言って」
「わかった」
「ハルちゃんあの状況から何とかできるの?」
「うん♪任せるのです!ハルは凄いのです!」
ライラがハルを見てるとハルちゃんは、肩からぶら下げてる可愛いバックから見たことない武器を出して腕にセットして何かを挟み込んだ物をとんでもない方向に打ち出した
「スリングショット!麻痺針いっけぇーー!」
〈ヒュン〉
「ハルちゃん方向違うよ、何してるの?」
「大丈夫なのです!見ててください」
ハルちゃんが放った麻痺針は、目標と正反対の方向に飛び大きく曲がり誘導されるように相手の死角からものの見事に命中した
ライラはハルの実力を見て呟いていた
「嘘!凄い… 何この子とんでもない子だ」
〈チクッ〉
「いて!なんだ?な!手が動かせねぇ!あれ?口も・ひゃ・・へれ・・・」
〈カラン〉
「確保!」
こうして男達は、全員捕らえられ聖女も無事取り戻し教会破壊と聖女の誘拐は、ギルドと王女達に阻止され作戦は、失敗に終わったのだった
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