第147話ハルとウィスラー冒険者ギルド

『ふぁ~よく寝たぁ♪あれ?猫さん?いっぱい♪それで寒くなかったんだ、ありがとなの』


〈にゃ~♪〉

〈にゃぁー♪〉

〈にゃ~♪〉


『アハ♪くすぐったいのぉ』


〈にゃ~♪〉


『またお願いなのぉ、今日は街の中いろいろ見て来るから』


ハルは、冒険者ギルドには行かず街の中をいろいろ見て周ることにしました


☆・☆・☆

王女一行は、ウィスラーに近づくと、領主が出迎えていた。


領主に報告を行いその後宿で一泊し、次の日予定通り冒険者ギルドに向かった


「エアロ様、ここです、冒険者ギルド」


「では、入ってみましょう」


冒険者ギルドでは、前もって連絡が入れていたため騒ぎにならず、すんなりギルド応接室に通された


「エアロ王女様、今日は、どうされたのでしょうか?」


ニーナが手をあげ説明をする


「私が説明します、テイルオール国騎士団所属第一王女護衛ニーナと申します、実は昨日私達は、ウィスラーに来る途中盗賊に襲われたのですが、壊滅寸前でした、その時助けていただいた方が、盗賊のアジトで重要な書類を見つけたと、それでその書類をこのギルドに預けると、連絡がありました、何か預かってないですか?」


ギルド長は首を横に振り答える


「このウィスラーギルド長のボルドーと言います、こちらでは預かってないですが…」


「そうなのか… 昨日誰もそのような者はこのかったと」


「ちょっと待ってください」


ギルド長は、補佐の女性にサブマスターを呼んでくるように言い暫くすると、サブマスターが入って来た


「お呼びでしょうか?」


ギルド長はサブマスターに事情を説明すると、驚き王女にお辞儀をし昨日の事を話しし始めた


「サブマスターのマリーと申します、先ほどお聞きしたのですが、たぶん私がお預かりしてるものだと思いますが… 」


「な!マリーなんで報告しない!そんな大事な事!」


「確かに報告すべき事だったのですが、なにぶん預けに来た者が身元もはっきりしなかったので… 」


「それでこれがその預かった物か」


王女が身を乗り出すように、マリーに尋ねる


「あのマリーさん、その届けてくれた者は、複数でしたか?どんな人でしたか?詳しく教えてください」


「姫様落ち着いてください、先にその届けてくれた物の中身を確認しましょう」


「そうね、ニーナ手紙出してちょうだい」


ギルド長は特殊な魔法でロックされている箱を確認して姫に報告する


「エアロ王女様、この箱には、特殊な魔法が施されていて、簡単にあける事できません、恐らく無理やりあけると中が燃えてしまう仕掛けになってるとおもいますが」


王女は、ニーナに目配せをし手紙を渡す


「たぶん大丈夫です、ニーナお願い」


「はい!」


ニーナが手紙を箱にかざすと


〈プチン〉


「これで大丈夫ですね、エアロ様どうぞ!」


ニーナが箱から書類を出し王女に渡すと、王女は書類を見ると顔色がみるみる変わって行く、王女は書類をニーナに見せると立ち上がり指示をする


「ギルド長お呼びサブマスター以外はこの部屋から退出してください!緊急事案です!」


ギルド長のボルドーが目配せをし控えの者を退出させると部屋に残った者が席に着く


「エアロ王女これでよろしいでしょうか?」


「ありがとうございます、では皆さんこの書類の内容についてお話しします」


エアロ王女は、書類の内容を説明すると、ギルド長ボルドー達は驚いていた



①エアロ王女襲撃捕縛、その後は闇市で奴隷として売りさばけ

②ウィスラー新教会の式典に爆発魔道具を仕掛けろ、別グループが襲撃する時間は、○○○○だ!くれぐれも仕掛ける時間をまちかえるな!


「エアロ王女様、この内容だとこの盗賊団は、ほとんど捕らえられたのでは?教会の爆発はないのではないでしょう、教会の襲撃してくる奴らだけ警戒すれば捕縛は、たやすいかと」


「この書類に消されてたと思われる文字がありました。それも恐らくこの書類を見つけた者が読めるようにしてくれていました」


別に汚い字で

【魔道具の設置は、ダラン、ゲル】



別に可愛文字で書かれてたのがこれです


【魔道具は、なかったのです】



静まり返るギルド長達


「この補足文からも式典での被害は、予想はできません!しかし今からでも大至急警戒に当たらせ、教会はもちろん式典会場も警戒にあたらせます」


「では、ギルドとして、式典に仕掛ける魔道具の探索をしてみます、教会には連絡をお願いいたします」


ニーナが立ち上がり


「では、我々は領主にこの事を連絡し警備の強化と町に入る者のチェックを強化してもらいます」


「それと、ボルドーギルド長通信魔道具を使って王都ギルドに連絡をして至急この事をギルドから諜報部隊長ワポールに連絡してください!詳細は私が話します」


ギルド長は、頭をかきながら


「しかしホントにこんな計画起こるのか?まぁ警戒するに越したことないが」


エアロ王女は、声を張上げ


「もしこの大それた計画が実行されたら教会関係者だけでなく、多くの民が犠牲になります、こんなふざけた計画は絶対阻止しなければなりません!皆さん時間がありません!急ぎ行動をお願いいたします」


ニーナは、王女の護衛を数名残し領主に報告するため部屋を出て行った


エアロ王女は、サブマスターのマリーに昨日の少女の特長を聞き護衛の騎士数名を捜索に当たらせた


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る