第138話ハルのいなくなったミラーレ連合国

モーリスト州都に集まった連合国の重鎮達はクルルからの報告を聞いて、信じられず、女神ハルの大規模捜索隊を編成しょうとしていた。


その動きをクルルに諌められる


「ちと待ってほしいのじゃ!この事について我ら家族の知恵者であり参謀のユリから説明がある」


ユリは連合国重鎮数十人が見つめる中会議ボードの前に立ち話を始める


「ハルファミリーのいろいろな作戦や行動の指示をしてるユリです、よろしくお願いします」


会議に集まった重鎮の中の軍事参謀の一人がユリに説明を求めた


「こたびの女神ハル様が行方不明の報告に我々は非常に驚いている、女神ハル様は、我ら連合国民全ていや、今や周辺国までその名が知れ、信者が増え続けておる、その女神ハル様の行方がわからないとは… 私も含め多くの民がショックを受けている、詳しい状況と今後の事を伺いたい」


ユリは、一連の出来事を説明する


「……… と言うわけで私達は、邪悪な組織の策略にはめられ、女神ハル様とエルフ王女数名を奪われた、正直、女神ハル様含めその生死は不明」


「不明とは、どういう事だ!もしかしたら死んでる可能性もあるって事か!」


「死んでる生きてるはわからない!私達の中に高度な索敵のできる者いる、私達ハルファミリーも離れたところでも話ができる魔道具ある、索敵も魔道具も両方反応がない!ハル様の魔力痕跡も何もない」


その報告に会議場は静まりかえる


しばらくしてそれぞれ意見を言ってくる


「何も情報ないのか?」


「女神ハル様は、私達の希望、絶対見つける!」


「ハル様は、きっと生きている!捜さねばならん!魔国の兵士全てで捜索する!」


それを聞いてユリが発言する


「私達の調べた情報では女神ハル様は、生け贄に必要なため奪われた。邪悪な者達の組織によって、だから私達はその組織を完全に潰します!」


議場がざわざわする


「「「なんじゃと!」」」



「我々は、どうすればいい?、その組織の情報収集か、それとも女神ハル様の捜索か?」


「いえ必要ありません!」


「どうしてだ!我々はハル様にすくわれ、今こうして平和に暮らせておる、これもハル様とその加護を受けたファミリーのおかげです、あの私利私欲に染まった勇者達から救われ、今がある!我々にとって大切な女神ハル様だ!あの愛くるしい笑顔を失いたくない!これは、私を含め連合国民全て同じだと思う!」


議場に参加してる者全員がうなずき、モーリスト最高責任者プライム、キスリス最高責任者聖母テレス、ワルプルス最高責任者のカミルス3人は、立ち上がる


「ハルファミリーのメンバーがいてハル様がいなくなったのだ危険な組織なのは十分わかる!しかしこれは我々連合国全体の問題です!仮にもハル様は、連合国女王なのです!それを奪われたのです!我々全国民もハル様捜索と組織潰し参加いたします!」


ユリは、クルル達を見てうなずき




「わかりました、連合国として、その組織の情報収集してほしい、そうすれば女神ハル様が生きてるのか、死んでるのか、わかるはずでも組織には、勇者以外にもまだ強力な者達がいます、それに危険な魔道具も使って来ます、組織の捜索は、諜報暗部の部隊でお願いします」



最後にクルルが議場全体を見つめ


「女神ハル様は、必ず生きている!ハル様を取り戻すためによろしくお願いします」


皆驚いていた。ここに集まっている者は、クルルが黒龍だということは知っている、もともと龍族は、プライドが高くこの世界の種族の最高位に位置し、自分よりもはるかに立場の低い人族に頭を下げることなどしない、その龍族最強の黒龍が丁寧にお願いしますと、どれほど女神ハル様が大事なのか伝わってくる


クルルが深々と頭をたれる姿を見て議場に参加した者全ての意識が高まりそれぞれ詳細な打ち合わせげ行われ、組織の壊滅とハルの捜索が行われる事になった



☆・☆・☆


???ΔΔΔ

「導師様、例の連合国の連中が我々の事をいろいろかぎまわっていますが、どうしましょうか?」


「我がバビルスの神邪黒神様復活すれば、この世界は我々バビルス教が支配する素晴らしい世界が訪れるのだ!生け贄の転送も順調に行っている、最大の難関の女神も転送した、汚れていないエルフも獣人も転送した、あと残り10人は、獣人でなく汚れない人族の教会に仕える巫女を送りなさい!そうすればさらに力をつけた我らが神が復活なさる、連合国の連中は、我ら暗黒使徒と、あの勇者達に任せなさい!」


ΔΔΔ???

「は!仰せのままに!」


「それと生け贄の最後は、キスリスの聖女ミーティスが必要です!彼女の周りは警護が厳しいはずです、我々の精鋭使徒と勇者藤代を向かわせなさい、彼なら誰が相手でも問題ないでしょう」


ΔΔΔ???

「わかりました、すぐに伝えます、では失礼します」



しかし邪魔なのは、黒龍と白龍、それに魔族の王妃デリスこ奴らがバビルス教最大の邪魔者、奴らは今連合国内にはいないとの情報、異世界の勇者藤代と、我々の精鋭部隊を、キスリスの聖女拉致に向かわせた、彼らなら魔道具もあるし戦力的にも問題ないだろう、残りの勇者が2国の教会聖女を捕らえに行ってるがそろそろ報告があってもいいはずなのだが……




☆・☆・☆


俺は、風使いの勇者南この世界の奴らが勝手に俺の平和を奪い召喚しゃがった!


最初は召喚した国の命令に従ってたが、バカみたいに強い龍族が現れて国は崩壊、俺達は、バラバラに逃げ今のバビルスの使徒に救われこうして共に活動している、最初は納得できないこともあったが今は、気分もよく前以上に力も溢れてくる、導師様はバビルスの神が復活すればこの世界の女も金も好きにできると、俺達の国も与えると、異世界の国王かフフフやってやるぜ!


「勇者南様、ゴールコースト国国境砦です」


「よし!使徒様準備はいいか、やるぜ!」


???ΔΔ

「援護する!」




☆・☆・☆

ミラーレ連合国モーリスト州都で指揮するユリの元に報告が上がる


「諜報部隊より連絡、ゴールコースト国に来た勇者3名と組織の者数名は、デリス部隊により撃退殲滅完了し全員の死亡が確認、ポポロッカ国で暴れまわってた勇者3名とその組織の者達数十人は、ミルル様部隊により殲滅完了し生存者はいません!」


「さらにキスリスの聖女を狙って敵組織が侵入、これをルナ様率いる部隊が撃退、ルナ様の部隊もかなりの負傷者が出ましたが、敵は勇者藤代と組織の幹部と思われる5名を撃退し全員の死亡を確認聖女様は無事です」


「ルナ達の状態は、どんなの!」


「はい、まだ詳しくはわかりませんが重傷者数名いるようです」


「わかりました、詳しくわかれば報告お願いします」


ユリは状況を整理し再び指示をする


「プライム様、もう少しでクルル率いる最強部隊が敵本部に突入します、情報入り次第ハル様捜索精鋭部隊の出動をお願いします」


「ユリです!カミルス聞こえますか!もうすぐクルル率いる部隊が敵に接触します、包囲網と転移阻害の準備お願いします、デリス、ミルルが殲滅終わりそちらに転移します、デリス達の転移確認できたら阻害用の魔道具起動させて下さい」


「了解した!我々魔国最強部隊が完全包囲して出てきた敵は一人残らず殲滅する!」


「皆さん!決して油断しないように、全力で敵組織を潰してください!」


「「「「了解!!!!」」」」



☆・☆・☆

ΔΔ???

「導師様大変です、ゴールコーストに向かわせた勇者達と使徒数十名との連絡途絶えました」


「 …………… 」


Δ???

「導師様、ポポロッカの勇者達と使徒数十名も連絡途絶えました!」


「 ……………」


ΔΔΔΔ???

「導師様!精鋭部隊と勇者藤代の部隊の魔力が途絶えました。」


「……… ま・まぁよい!予定が少々狂ったが、女神と高潔なエルフが送られたから邪黒神様復活は、時間の問題、いよいよ我々の望む世界に生まれ変わるのだ!」



ΔΔ???

「導師様、女神の使徒が我々の隠れ家に向かって来ます!」


「なんじゃと!どうやら女神の使徒の中に強力な探知者がいるようですね、まぁよい!ここにいる我々は、バビルス教最強部隊です、それにこの薬を飲めば地上最強龍族をもはるかにしのぐ力が得られる!女神の使徒が何人来ても恐れることはない!」


☆・☆・☆

「クルル母さん、ここです!あの崖の中です、」


クルルは、場所を見て驚く


「ただの崖にしかみえんのじゃが、ここに来てデリスの娘ミロが覚醒するとは」


「私もハルファミリーの一員なんだから!ハルちゃんに同行できなかったのは、体調悪くて行けなかっただけ!ハルちゃんがいなくなって私もショックだったんだから!」


「わかった、わかった!今日は頼りにしておるから」


クルルは、セリス、ミロ、モカに声をかける


「よいか、ユリからの作戦を伝える!我がブレスで崖を攻撃する、敵は恐らく誘い込んで来るはずじゃ、自分達の有利な場所に引き込むために、我々は、敵の作戦にのりつつ守りに徹した戦いをするのじゃ!遅れてデリスやミルルもここに転移して来るそれまで耐える!デリス達が転移して来たら、我らの後方で待機するカミルスの部隊が、魔道具を展開して転移と認識阻害結界を張る!そすれば、奴らの得意とする転移や転送、視覚を惑わす魔法が使えぬはずじゃ!そうすれば全力で敵を撃退する!」


「「「わかりました」」」



「よし行くぞ!」


〈ブォーーーーーーーーーーー〉


〈ドカドカドカドカ………〉


「突撃じゃー!」


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