第136話ハルのいなくなったファミリーの戦い②

☆・☆・☆

ユリは、何も防御せず戦況を見てひたすら思考する


「もうあんな失敗しない!防御に力を使いたくない、全てを思考に集中する!仲間が守ってくれる」


「こちらレイチェ、スナイパー位置特定できた、エルフエリアから北北東に900Mの大木の上10M」


「デリス母さんお願い!」


「わかった、ハルを奪った奴じゃ容赦せん!行くぞルナ!スミレ!」


「デリス母さん私達逃がさないように退路ふさぐから、私達の分もぶちのめして!」


「任せるのじゃ!」


デリス達はスナイパーが隠れてる場所めがけ疾走して行った


「転送者と召喚者の位置特定した、エルフエリアから南南西2.5kmに召喚者、3kmに転送者」


「クルル母さん二人は少し離れてる、注意するのは転送者!影縫いスキル持っているレンゲとロロでお願い、絶対逃がしたらダメ!召喚者はクルル母さん達に任せる」


クルルが皆に気合いを入れる


「奴らは、ヤバい集団の仲間じゃ!全力で行くぞ!」


「「「「はい!」」」」


セリス達は、突然飛んでくる雷の玉を魔物を倒しながら次々かわしていく


「モカ!」


「はい!」


〈ヒュン!〉


〈ヒュン!〉


「ひつこい!オークめ!フン!」


〈ザシユ〉


「セリス」


「はい!」


〈ヒュン〉


〈ヒュン〉


〈ザシユ!ザシユ〉


ミルルは集団でよりそうエルフ達に優しく声をかける


「私達が全力であなた達を守るから、心配しなくていいわ」


ミルルは、防御魔法を展開しながら、次々現れる魔物達を殲滅していく


「私はあまり感情を出さないけど今回ばかりは、さすがにね…ほんとは、私がハルちゃんを奪ったスナイパーを殺したかったけど、デリスに任せ私はサポートに徹するわ、その代わりこの怒り魔物ではらさせてもらうわ!いくら来ても無駄!フン!」


〈スバババババババ………〉


「無駄よ!」


〈スバババババババ………〉

〈スバババババババ………〉

〈スバババババババ………〉


セリス、モカ、ミルル達の動きを見てたエルフ最強の戦士ページスは、あまりのレベルの違いに唖然としていた


何あの二人、わざと囮になってる?あの突然現れる雷玉をかわしている… 信じられない


雷玉が現れた瞬間消えてる… 凄すぎる


それに私達を守ってくれてる人完全に化け物クラス


私達の周りに張ってくれてる防御結界オークの上位クラス来てるのに壊される気がしない


防御結界は私達の中にも張れる者いるけどまるで次元が違う…


それにあの魔法の威力あり得ない一瞬でオークの上位種数十匹が消えた


みんなも思ってるこの人達ならこの状況から救ってくれると



☆・☆・☆


スナイパーのスキルを存分に発揮して調子にのってる宇山のもとにデリス達が到着した


「デリス母さん、いました!」


「妾達が近くにいるのがまだ気づいておらんのか?バカな奴よ!いいか!逃がさぬようにしっかり見張っておるのじゃ!ルナ、スミレ!手出し無用!奴は妾の一番大切な者を奪ったのじゃ!生きてる事を後悔させてやるのじゃ!」


「わかった!デリス母さん私達も同じ気持ちだから、だから私達の分の怒りもお願い!私達も全力で見張る!絶対に逃がさない!」


「うむ!行くのじゃ!」


宇山は周りの異様な変化に気づき警戒をしながら周りを見渡すと突然自分の周りを囲むように黒い柱が落ちてくる


〈ドカドカドカドカ……〉


「なんだこのどす黒い柱?」


宇山は柱に向かって魔法を放つ


「なめるなよ!破壊してやるよ、おらー!」


宇山が放ったファイアーボールは柱に弾かれ宇山に直撃する


〈ドカーン〉


「ゴホゴホ… くそが!」


「無駄じゃ!屑!お主はここで妾にいたぶられ死ぬのじゃ!妾達の大切なハルを奪いおって!許さぬ!」


「あのちび女神か!はん!あんな能力もないちび我らの神の餌にちょうどいいや、ハハハ今頃あそこで闇の魔物どもに喰われてるだろうぜギャハハ」


〈バシュ!バシュ!バシュ!〉


「ぎゃーーーー いきなり何しやがる!」


〈ドカドカドカドカ……〉


「や・やめろーーー!」


〈ザシユザシユザシユザシユ〉


「ぎゃーーーー」


こいつヤバい…障壁役にたたねえなんて、化け物か!


「隠遁!」


宇山は、隠密系スキルを使い自身を変化させ囲まれた場所から脱出する


〈ドカドカドカドカ……〉


「はん!しょせん魔法バカか!」


〈バチ!〉


「逃がすわけないでしょ!空刃斬!」


〈ザシユ!〉


「ぎゃーーーー腕がぁ」


ヤバいこいつらヤバい!魔力使うが逃げなきゃ!


「影縫土竜!」


大地の中をを抵抗なく進むこの魔法なら


「硬化」


「フハハハ…… ん?おかしい… 進めねぇ 何でだ!」



「吸引!」


「うわーー!なんだ!俺ごと吸い上げられる」


〈ドスン〉


「逃がすはずないでしょ!屑!ルナの魔力探知網は、広範囲で球状、土の中も水の中も関係なくルナ中心に展開する!それに私の魔力を連動させた、だから私達からは逃れられない!」


「そう言う事だ!屑!ここで死ね!ダークプレス!」


〈ドン!〉


「ぐわーー!動かない」


「ほお!まだ潰れぬか、これならどうだ、ダークプレス!」


さらに巨大なプレス魔法が宇山にのしかかる


〈ドスンドスン〉


「ぐ・ぐるしい!う・うごけない… つ・つ・ぶ・れ・る」


「ほお!まだ頑張るか」


「ダークプレス」


〈ドスンドスンドスン〉


「し・ん・た・い・き・ょ・う・か」


「私達もやろ!面白そう」


「ロックストーン」


「アイスロック」


〈ドスン!〉


〈ドスン!〉


「つ・ ぶ・ れ・ る 」


「「私達の怒りはこんなもんじゃない!!」」



デリスは何かに気づき何もない木の方をにらみつけ


「覗きとは、悪趣味な奴じゃ!じゃがこのファミリーの大切な者を奪ったお主らの組織は、妾達が徹底的に叩き潰す!それがたとえ神であれじゃ!覚悟せい!」


〈グシャグシャ!〉


「ユリよ、こっちは終わったのじゃ!ハルを奪った奴が使魔を使って覗いておったから、宣戦布告しておいたのじゃ」


「デリス母さんお疲れ様、うん♪ありがとう、あいつら許すつもりないから宣戦布告に感謝、」









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