第131話ハルと温泉と王女様
「王女様も反省したみたいだから私達は、この温泉を堪能しましょう」
「そうじゃのう、そろそろハルちゃんも目覚めると思うから、温泉楽しむのじゃ♪」
「ミルル様最近ハルちゃんほんとによく寝ますよね、幼児化が進んでるような気がするんですが」
ミルルは、ルナの質問にうんうんとうなずいている
「スキルもたいして魔法も使ってないのに、私も気になっていました、皆も注意してできるだけハルちゃんに、魔法はもちろん、スキルも負担のかかるような事をさせないようにしてください」
「「「「「わかりました!」」」」」
ララミール王女は、反省をし改めて挨拶に来る旨を告げ、この温泉郷にいろいろ制限をかけてたのを全て解除して回っていた。
デリス達がスヤスヤ眠るハルを見ながら楽しく雑談をしていると
『ぅう… ミルル母様、またハル寝ちゃってたの?』
ミルルに抱かれ目が覚めたハルを見て皆が微笑みデリスがハルに話す
「ハルちゃん気分はどう?よく眠れた?眠り香の影響は大丈夫?」
『あ!そっか作戦… どうなったのです?姫様のお仕置きは?』
「ユリの作戦通りやって見事成功したわ、姫様は反省して今この温泉でもいろいろ制限してたみたいだから、それを今解除して回ってるはずよ」
『よかった反省してくれたんだ』
「姫様の侍女の行動が一番こたえたみたいね」
『ユリお姉ちゃん作戦考えててくれてありがとうなのぉ』
「うん♪ハルちゃんのため、気にしない」
デリスがハルに質問する
「そうじゃ!ハルちゃんこの温泉で何か作ってくれるとか言ってなかったか?」
「そうそうスミレもそれを楽しみにしてるよ」
『アハハ♪ちょっと待ってて』
ハルは窓から外をながめ、あるものを探していた
『ぅーんない…… どこだろ…… あったぁ!みんなちょっと待っててください』
ハルは、何かを見つけると部屋を飛び出して行った
〈バタン!〉
突然の行動に皆あぜんとしていた
するとミルルがすぐ指示を出す
「皆何してるの!デリス!クルル追いかけて!ハルちゃん今の服装は、かなり目立つから急いで!」
「わかったのじゃ!」
〈バタン!〉
その後ハルはクルルとデリスに保護されハルの目的の場所で何かを作って戻って来た
『ただいまなのです』
「ハルちゃん何を作ってきたの?」
『卵を使った蒸し料理だよ、少ないけど人数分あるのです』
ハルは、部屋のテーブルに人数分の小さな器にふたをした物が並べられた
「なんかワクワクするのじゃ♪」
皆は、ふたを取りスプーンで一口
〈パクり〉
「「「「「「!!!!」」」」」」」」
「「「美味しい~」」」
「「「ふわー♪何これ~」」」
「「ふわふわですごく美味しい」」
〈〈ガッガッペロペロ〉〉
「ハルちゃん少な過ぎるのじゃ~こんな美味しいのもっと食べたいのじゃ」
「「「これって茶碗蒸しだぁ♪しかもめちゃくちゃ美味しい」」」
『喜んでくれて嬉しいです♪フルフル卵は、材料が無いからこれでおしまいです、ごめんなさい』
クルルとデリスは、がっくりと落ち込む
「ハルちゃん、材料集めたらまた作ってほしいのじゃ!」
「妾達アイスクリームもほとんど食べれなかったからまた作ってほしいぞ!」
ハルは、ニコニコ笑いユリにこそこそ話をする
『ユリお姉ちゃん、実はこの前と違う味のアイスクリーム作ってるのです、この温泉に入ってから食べるとまた違った美味しさになるから、でもあまり早く出て来るとダメなのね、だから少しでも長く入ってほしいのです、よろしくなの』
『うん!わかった、ユリに任せる!」
皆が談笑してると部屋がノックされる
〈コンコン♪〉
「ララミールです、入ってよろしいでしょうか?」
皆がテーブルを囲み席につく、ハルはミルルの膝の上に乗り返事をする
『入ってなのぉ』
ララミールと侍女達が部屋に入り深々と頭を下げ謝罪をする
「ハル様、この度はほんとうに申し訳ございませんでした。………………ほんとに……」
王女が長々と謝罪の言葉を話す途中で、ハルが王女に近寄り頭を撫でながら話す
『ララミール王女様、もういいのです♪ハルは大丈夫なのです、でも約束してください、ララミール王女様の国の人達に優しくしてあげてほしいのです』
「はい!わかりました!ハル様のように誰もが気軽に話せるよう頑張ります」
『はい!よくできました。』
頭を優しく撫でられ王女の目からは、涙がこぼれ床を濡らしていた
王女達も落ち着くとミルルが王女に温泉の案内を頼み皆が着いて行く
「ララミール姫私達ここの名物温泉に入りたいのだけど案内をお願いしていいかしら」
「はい!喜んで案内させていただきます!」
ララミール達の案内で洞窟蒸し風呂に案内されたハル達は、ワクワクしながら洞窟蒸し風呂に入って行った。
洞窟蒸し風呂は、いくつかあり団体用の貸し切り風呂もあり、今回ハル達の貸し切りにしてもらった
「さぁあなた達も一緒に入りましょ♪」
ララミール姫は、一緒に入れるとは思わず、喜んで蒸し風呂用の湯着に着替え入って来た
皆が揃った時ユリが全員の前に砂時計を出す
〈コトン〉
「「「「「「「?????」」」」」」
「ハルちゃんが、新しい味のアイスクリームを作った、もちろん全員分あるけど新作は少ない、カップも大~小まである」
「なんじゃとー!ハルちゃんのアイスクリームが食べれるのか!」
「「「ハルちゃんのアイスクリーム!」」」
当然ララミール姫達は
「「「「アイスクリーム???」」」」
ルナは、それを見て説明する
「姫様は、たぶん初めての体験になると思います!冷たくて美味しいお菓子って思ったらいいかな」
「「「「冷たいお菓子!」」」」
ユリは、喜ぶ皆を見てもう1つ砂時計を出す
「ただし1個目のこの砂が全部落ちるまでに外に出たらアイスクリームは無い!これ最低条件、この大きい砂時計は15分最低これくらい入らないとこの温泉の効果が無いから、これがアイス無しの理由、問題はここから、この砂時計は3分これで順位決めるこの砂が全部落ちたと思ったら手をあげる一番近い人が一位好きなアイスを選ぶことできる」
それを聞き皆の気合いが入る
デリスとクルルはいっそう気合いが入る
「「今度こそ絶対1位をとる・のじゃ!」」
「ただし魔法はダメ!使ったらハルちゃんの罰がある、説明終わり!始めるね」
〈コトン〉
デリスもクルルもすでに砂時計が減っているから安心してると新しい砂時計をユリがセットした
「な!今からスタートなのか…ぐむむ」
クルルもデリスも目が点になっている
〈チリチリチリ…〉
「じゃ2個目セットするから皆目をつぶってください」
〈コトン〉
〈チリチリ……………………〉
静かに手が上がって行くそれをハルがチェックしていく
『はい!終了なのです!皆休憩ルームで待っててください』
結果デリスとクルルは、ずるをして最下位、
『優勝は、ララミール王女様です!おめでとう♪好きなの選んでください』
ハルが作ったいろいろな味のアイスクリームが並ぶなか王女が選んだのは、小さなカップのアイスクリームだった
「これで♪」
それを見たクルル達は
「ほぉー」
「なかなか」
「フフフ」
と王女の行動は好評価で、温泉国出身の侍女達も同じように小さなカップを手にとって行く
『クルル母様とデリス母様は、ズルしたから失格なのです』
「「…………………」」
全員がアイスを選び
クルル達もユリのおかげで何とか普通サイズのカップのアイスクリームを手に嬉しそうにしていた
「「「「「「「「「いただきまーす♪」」」」」」」」
「「「「「冷たくて美味しい~!」」」」」
初めてのアイスの味に王女達も驚き
「「「何これ!凄い!冷たくて凄く美味しい!」」」
「「「ハル様!ありがとうございます!こんな冷たくて美味しい食べ物初めてです」」」
『うん♪喜んでくれて嬉しいのです』
「ハル様お願いがあります!できればわ・私とお友達になってください!」
『はい!なのです♪よろしくなのです♪』
「ありがとうございます」
「「姫様おめでとうございます」」
ララミールは、嬉しくて侍女達と抱き合い喜んでいた。
それを見てクルルは
「これでひと安心じゃのお♪よかったのじゃ」
ハル達は、この後ララミール達とこの温泉を十分堪能し楽しく過ごし次の目的地に向かった
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