第126話ハルは、絶景露天風呂に行くのです

☆・☆・☆

シルクロール温泉郷が閉鎖されどうしょうか悩んでたクルル達だが、セリス達が助けた冒険者の情報で絶景露天風呂があると聞き、ハルファミリーは、ファイル達の勧めもあり、絶景露天風呂を目指すことにした


「皆様、これより魔物が出現する森に入ります、警戒をしてください」


何事もなく進み絶景露天風呂まであと少しとせまった時、ドスドス地響きがしてくる、それが次第に大きくなり、案内で先頭を歩いていたファイル達が焦りだす


「クルルさんセリス様、森から魔物が近づいてます!」



クルルとデリスは、ハルを抱いているミルルの前に立ち警戒する


「ほぉこれは、ワイルドコングにワイルドベア、エンペラースパイダーもおるのぉ」


デリスが別の方向から走って来る魔物を指さす


「あらブラックファングウルフじゃない?この子達ハルちゃんを追いかけて来たのかしら?ん?何かくわえてるわね」


それを聞いてファイル達は、震えだす


「嘘でしょ?どれもみなAクラス以上SSクラスの魔物じゃない!どこから来たのよぉー」


「クルミ私達ここで死ぬのね、いくらセリス様達が強くてもSSクラスやSクラスの魔物しかも結構来てるよ、絶対無理だよ」


「そうね、彼氏つくりたかったなぁ…」


震える彼女達を見てクルルは笑っいる


「ウフフ… そうなるわよね」


魔物達は、クルル達の前まで来ると咥えていたオークやオーガをそれぞれ置いて、きれいに整列をしている


クルルもデリスもそれを見て笑い


「こやつらハルが心配で山づたいに着いて来たのか?しかもそれぞれの種族の上位種がこうも揃って来るとは、そんなに心配じゃったのか?」


デリスの前に大きなフクロウが舞い降りて来る


「デリス様、この魔物達が姫が心配だと言ってここまで着いて来てしまいました。コング達は、森の中で待機しておりますゆえ安心しておくつろぎくだされ、何かあれば姫の元に駆けつけますゆえ」


「シルルよ!あいわかった、しかしどうしたのじゃ急に」


シルルは、時々首を傾けながら話す


「あの事件以来我々ミラーレ大森林及び姫の影響を受けた他の大森林の魔物達が姫様との繋がりがより濃くなり、側に仕える事ができなくても、近くの森なら何かあっても駆けつけることができると、我々にとって、姫様を失う事は我が子を失うより辛い我が命に代えても守りたいお方なのです!」



「それでミラーレから来たのか?いやそれ以外の森からも来てるのか?うむ~姫を守りたい気持ちはわかったが町には来るでないぞ!このクラスの魔物が来れば大騒ぎになり、姫に迷惑をかけるぞ!移動中や森でならコング達に任せる!」


「わかりました。このオークやオーガは姫様を襲おうとしてた不届きな魔物!コング達に殲滅させました。どうぞ皆様でお役立てください、我もこのまま影より姫様をお守りさせていただきます」


クルルは、ミルルを見るとミルルは、うなずきハルを抱いたまま魔物達のところに行きハルを降ろした、すると何かを感じたのか、ハルが目を覚まして周りを見る


「ほぇ?ここは、ミラーレの森なの?ミルル母様?」


「あら目を覚ましたのね、ここは隣国のユーフォニア国シルクロール温泉郷の近くの森よ、今ね地元の冒険者の子達がハルちゃんのために絶景露天風呂に行くところだったのよ、それでねシルルやコング達は、ハルちゃんが心配で着いて来たのよ♪ほらこうして、ハルちゃんに悪いことするオークやオーガ退治してくれたみたいなの、ちゃんとお礼言ってあげなさい」


するとハルは、近くにいたワイルドベアに飛びつき身体をスリスリとしている


ワイルドベアもハルを落とさないように優しく抱き止めている


クルル達は、その光景を微笑みながら見守っている


ファイル達は、SSクラスの魔物に抱きつくハルを見て驚き、目の前で起こっている信じられない光景に唖然として見ていた


「嘘でしょ?信じられない… あの小さな女の子って何者?だいたい魔物でもあのクラスは、ティムできないでしょ?しかもコングにベアにウルフに特にあのスパイダーとフクロウは、絶対ヤバいよSS以上でしょ?


ガタガタと震えるファイル達


「せ・セリス様あ・あの小さな女の子だ・大丈夫なの?あの魔物ってワイルドベアだよね、その横にいるとんでもない大きな蜘蛛って災害クラスSSSのエ・エンペラースパイダーわ私達夢でも見てるの?〈ガタガタ…〉」


「私も見るの初めてだけど、ほんとに信じられない光景だよね、でも心配いらないよ、だってハルちゃんはあの魔物達を統べる姫様だもの」


この時全て理解したファイル達だった


悪の組織国家を潰し神聖国と魔国を救いまとめた女神がいると…


この子だったんだ…


「女神ハル様…」


セリスは、両手を握り膝まづき祈るようにハルを見つめる3人を見て微笑み


「ファイルちゃん気持ちは、わかるけどあんまりやり過ぎるとハルちゃん怒るよ、ハルちゃんには、普通の子供として接してあげて、それが一番喜ぶから」


3人はうなずき


「「「はい!わかりました」」」


「じゃハルちゃんが落ち着いて戻って来たら案内お願いね」


「はい!」


ハルは、魔物達に抱きついて、はしゃいでいる


『シルルー♪コングー♪ベアたん♪ウルたん♪スパたん♪キャハ♪』


〈ガウガウ♪ウホウホ♪………♪………♪〉


「姫様我々は、このまま森に控え何かあれば駆けつけますので、寂しくなればお呼びいただければ我が迎えに行きますので、いつでもどこにいてもお呼びください♪我々各地の大森林の魔物は、姫様の従魔なのですから」


『うん♪嬉しいのです♪』



「ハルちゃんそろそろ絶景露天風呂に行くよー!こっちにおいで、シルル達も一緒に来てくれるから」


〈ガウガウ♪〉


〈姫様森の中の守りは我々魔物がいます姫様を害する屑ゴブリンなどは、我々が近寄らせません!〉


「ほれシルルもいるから早く来なさい!」


『はいなのです!』


こうしてハル達一行は、魔物達に守られながら無事露天風呂のある場所にたどり着いたのだった。


「皆様この先が絶景露天風呂のあるところです、あの岩の向こう側にありますので、あの岩の周りは、少し脱衣スペースがありますので、そこで脱いで岩を登って下さい、岩の向こうは、滑りやすくなってますので、気をつけて下さい」


クルルは魔物を統率してるシルルに


「シルルよ、ハルちゃんと妾達が入ってる間誰も近寄らせるでないぞ!」


「はい!我々の姫の肌をクルル様達以外に見せるようなことは、させません!ましてや人間の男は絶対に!」


「うむ頼んだぞ!」


魔物達は、露天風呂を囲むように森の中に消えて行った


ハルは、楽しそうに服を脱ぎ裸のまま岩を登り露天風呂を見る


『ハルが一番なのです!』


「ハルちゃん!ダメよ!ファイルちゃんが、滑るけら気をつけてって…〈キャードッポーン♪〉」


ミルルは、慌て岩を登り露天風呂を覗くとハルが叫んでいた


『ふぁー凄いのです!めちゃめちゃ綺麗なのです!』


それを聞いて皆が岩を登り露天風呂に入って行く


「「「「「うわー!凄い景色♪ほんと絶景ー♪」」」」」


デリスは、ハルに近寄りながら


「ほんとこれは凄いのじゃ♪」


『ミルル母様、デリス母様、クルル母様このお風呂肌がツルツルだよ♪お湯もミルク見たいだし香りが優しいのです♪』


「私達も行きまーす♪えい!〈ドッポーン♪〉」


ファイル達も露天風呂に飛び込んで来る


セリスがファイルに近寄り


「この露天風呂は、切り立った崖の上にある大岩をくりぬいたようなお風呂ですね、もう景色が最高だわ♪ファイルちゃんこんなに素敵な露天風呂教えてくれてありがとうございます」


「いえ、気にいってもらえて私も嬉しいです♪このお風呂は、肌がツルツルになり美肌効果がありますので女性にぴったりのお風呂なのです♪」


「うん♪ほんとツルツルだね」


「デリスよ、ハルちゃんの楽しそうにしてるのを見てるだけで癒される感じがしてるのは、我だけかの?」


「クルル様妾もハルちゃんの姿に癒されてますし、なんだか魔力体力も少し上がってるような気がすします」


「そうじゃのぉ♪ステータスが少し上がってる気がする、これもハルちゃんの癒しの効果?皆も高揚しておるハルちゃんは、ほんと女神なのじゃ♪」


「次のところは、王族はおらんじゃろうから温泉と食事が楽しみじゃ」


セリスは、それを聞いて何も起こらないことを祈るのだった


こうして絶景露天風呂を楽しんだクルル達は、次の目的地オンドル温泉のあるアライオルを目指して行った。

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