第124話ハルはシルクロール温泉に行くのです

今クルル母様達とシルクロール温泉郷に向かっているのです、ハルは昨日はしゃぎ過ぎて、おねむモードで今はミルル母様に抱っこされています


「ミルル様ハルちゃん寝ちゃいましたね」


「可愛い寝顔ウフフ」


デリス達も寝顔を見て嬉しそうに


「「「癒されるわー」」」


馬車の中は、ハルの話しと、これからの事で話が盛り上っていた


馬車は、しばらく走ってユーフォニア国のシルクロール温泉郷の町に着いた。


ロロとレナが宿の手配をするために町を入ったところで別れ、町を散策する者と、買い物する者に別れて時間を決めこの街の噴水広場で落ち合うことにした。


クルルが、皆に指示をして


「1時間後、この場所に集合じゃ」


それぞれに別れてハルは、馬車の中でミルルに抱かれスヤスヤ眠りその横でデリスがハルの髪を撫でている


しばらくすると皆が集まり、ロロが手配した宿屋に向かう


ロロが、宿を探すのが苦労したことをぼやく


「クルル様、ちょっと注意した方がいいかもです、今この町に何処かの王族が来てる見たいで、どこも宿屋がいっぱいで、泊まれる場所探すの苦労しました」


「何と、悪いタイミングじゃ!何も起こらねばいいのじゃが… 」


「これデリスよ!要らぬフラグをたてるでない!」


ミルルが笑いながら


「あらあら、一番注意しなければいけない二人が何を言ってるのか知らフフフ… 」



そんなやり取りをしてると宿に着き、それぞれの部屋に入りくつろいでから、皆で食事をしてから共同温泉に、向かった



「着いたぁー!シルク温泉だぁ♪」


ルナ達がはしゃぐ


シルク温泉に到着したが、周りの様子がおかしい


レンゲが慌てて戻って来る


「クルル様ミルル様大変!この先のシルク温泉にユーフォニア国の王族が来て入場規制をしています」


ミルルは、抱いていたハルをデリスに渡し


「ここは、私が交渉して見ます、クルル、デリスは、この先何が起こってもハルちゃんを守ること、だから勝手に動き回らないこと!」


デリスとクルルが、文句を言いたそうにぶつぶつ


それを見てミルルが


「何か言いたいことある?」


その様子を見て、ユリが一言


「デリスとクルルは、すぐ問題起こすから駄目!」


「な・何を言うのじゃ!ユリー」


ミルルが微笑みながら


「ユリちゃんは、デリス達の事よくわかってるわ♪」


「この先は、王族がいる二人が問題を起こすとハルちゃんが楽しみにしてた温泉が楽しめない、だから大人しくする」


ルナ達はひそひそ話をしてる


「ユリって最強の二人相手に凄いよね、堂々と発言してるし、クルル様達もたじたじだし」


「ほんとユリは、相手が誰でも容赦ないね、正しい事は押し通すところが凄いよね、私には無理」



デリスとクルルは、ユリに文句を言う


「ユリよ、王族がいるのに問題を起こしたりせぬ、我らはそんなにバカではないぞ!ちゃんと大人しくできるのじゃ!」



「そうじゃ!デリスよく言った!」


ミルル達は、そのやりとりを静かに見守る


レンゲがポツリ


「たぶんユリが押しきるんだろうね」


皆が納得するようにうなずく


ユリがデリス達をにらみ一言


「ダメ!今までそれで何度暴走したの?ユリは、ハルからミルル様の補佐をして、デリスとクルルを暴走しないように言われてる、だからユリの言う事聞けないならハルを抱っこさせない!」


それを聞いてデリスとクルルが威圧を放って怒る


「「なんじゃと!」」


ユリは、それを受けても全く動じていない


「そんな事言って威圧してもダメ!ユリの言うことは、ハルの言う事と同じ!だからダメ!」


「ぐぬぬ… 」


「うむ~」


「ハルをそのまま抱っこする?それともユリにハルを渡す?どっち!」


二人はうなだれ


「悪かったのじゃ、ユリの言う通りにするから、このままハルをそばに置かせてほしいのじゃ」


「わかればいい!」


ミルルは笑い、ルナ達は、ユリを尊敬の眼差しで見てる


「ユリ凄いよ!あの強者の黒龍と最強魔族を呼び捨てにして従わせるって… 」


「うん♪うん♪ユリは凄い」



ミルルが皆に


「じゃ私とユリで温泉に入らせてもらえるか交渉してくるから、皆はそこの休憩処で待っていて下さいね」


「「「「「わかりました!のじゃ!」」」」」



「じゃユリ行きましょう」


「はい♪ミルル様」


二人は入場規制している所に向かって歩いて行った



残ったデリス達は、クルルがハルを抱っこしてデリスを先頭に休憩処に入り、二つのテーブルに別れて、それぞれ席に着き、飲み物を頼み、皆でワイワイと話をしていた。


休憩処は、温泉を楽しみに来て入場規制の解除を待つ人で賑わっていた。


誰もが、温泉を楽しみにしていたため、かなり苛立っているグループもあり小さなトラブルも発生していた。


デリス達は、そんな事には気にもとめずミルル達が戻るのを待っていた、そこに女性のグループが助けを求めてルナにすがり付く



「すみません!私の仲間があの男達にいちゃもんをつけられて、連れていかれそうなんです、助けていただけないでしょうか?お願いします!」


見た目15歳くらいの可愛い女の子が二人必死に頭を下げお願いをしてくる


「お願いします!お願いします!」


それを聞いてデリスが行こうとするが、レンゲに止められる


「デリス様は、ダメです!問題が大きくなりますから大人しくしてて下さい!」


「レンゲよ!お主まで… ぐぬぬ わかってのじゃ」


レンゲは、指示を出す


「セリスちゃんロロちゃんレイチェちゃん対処お願いします」


セリス達は、うなずき3人は、助けを求めて来た女の子を連れて仲間の所に向かって行った


デリスが羨ましそうにセリス達を見つめ


「妾に任せれば即終わらせるのに…」


それを聞いてレンゲが


「デリス様ミルル様とユリに報告した方がいいですか?」


「わ・妾は、な・何も言って無いのじゃ!ひとりごとじゃ」


「ならいいです」


クルルとデリスがレンゲを見てボソボソ小声で話す


「レンゲもユリと同じで容赦ないのぉ」


「ほんと怖いのじゃ」


「しかしハルちゃんは、今回よく寝ておるのぉ」



「何か起こってる?うーん見る限り異常はなさそうじゃが、目を離さない方がいいじゃろ」



「そろそろ始まるのぉ、さてどう対処するのか見させてもらおうかの」


体格のいい冒険者4人組が助けを求めて来た、女の子の仲間の腕をつかみ引っ張って、休憩処を出て行くところでセリス達が追い付く


「そこの冒険者の人達、私達の仲間をどうするつもりかしら?」


男達は、セリス達を見てニヤリと笑い


「へぇー、君たちも俺達と遊びたいのかな?ならこっちにおいで」


セリスとロロとレイチェは冷ややかな目で男達を睨み付ける!


「はぁ?屑が!敵は、私達が退治します!」


「俺達は、王族の気まぐれに振り回されて頭に来てるんだ!その気晴らしをこいつにさせてもらう!お前達もついでに連れて行って、朝まで相手をしてもらう」



「壊れるまでな、ヒャハハハ!」


セリスは、ロロとレイチェに


「殺さないように、かたずけるわよ!」


「「はい!」」


男達は、連れている女の子を盾にしてセリス達に迫る


「ほれ!この女が傷ついてもいいのかな?フハハハ」



セリス達は、目で合図を送りお互いうなずき行動に移す


「「「隠蔽!身体強化!加速!」」」


男達は、セリス達を見失い慌てる


「「「「「な!!」」」」」


「その子の手を離してもらいます!」


〈ザシュ!〉


「ぎゃー!」


「あなたも!女の敵!」


〈ザシュ!〉


「ゴミ!」


〈ザシュ!ザシュ!〉


「ぎゃー!やめろー!」


こうして、男達はセリス達になすすべもなく捕らえられる


セリスは、冷酷な口調で男達に


「衛兵にあなた達ゴミを引き渡す!ゴミは、奴隷として皆の役にたちなさい!」



セリス達は、男達を衛兵に引き渡し、女の子達を連れてクルル達の元に戻って行った。


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