第100話ハルはミラーレ連合国の女王になったのです

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ミラーレ連合国が設立して1か月後、国民に就任お披露目が行われた、ハルも渋っていたが、全国民の強い要望だと聞かされ納得し出席することになった


このお披露目のために連合国は魔道映像機を全市町村に設置していた。


プライムが全国民に宣言をする


「皆の者ミラーレ連合国女王ハル様を紹介する」


全国民が注目する中ハルは黒龍のクルル、白龍のミルルを左右に従えて現れ挨拶をする


『みんなぁハルのお披露目のために集まってくれてありがとうです、ミラーレ国の女王になったハルです、よろしくなのです』


映像を見てる国民から大歓声があがる




『ハルは、こんなだから挨拶なんてちゃんとできないから、ハルの気持ちを伝えるのね、ハルは、みんなが元気でいてくれるのが一番うれしいです!みんな大戦の後大変だったのによく頑張ったのです、ハルは何もできなかったの・・・ごめんなさい、でもハルは、みんなが元気で楽しく暮らせるように、プライムお爺ちゃん、カミルス父様、テリス母様にハルの考えた事言ってるからみんなは、協力してください』


映像を見ていた国民から再び大歓声があがる


「「「ハル様のおかげで私たちは救われたのです、ありがとうございました」」」


「「「ハル様ぁーありがとうございました」」」


「「「ハル様ぁー私たちはずっとあなたについて行きます」」」


「「「女神ハル様ぁー」」」


『ハルからみんなにお願いがあります、この国はまだまだみんなの協力が必要なのね、みんなが幸せに楽しく暮らすために、プライムお爺ちゃんたちの言うことを聞いて協力してくださいなのです、あとこれだけは守ってほしいのです』


ハルの真剣な口調に全ての者が注目する


『人族、魔族、獣人、水族、森族、全ての種族は仲良くしてほしいのです、誰が優秀だからとか関係ないのです!すべての種族はそれぞれが特長があるように生まれて来てます、人族は知恵、魔族は魔力、獣人は力、水族は水、森族は食、どれも大切な事なのです!だから絶対差別はダメなのです!それはハルが許さないのです!


あとね、助け合う事も必要なのです、みんなは生活してていろいろ不満や辛い事出てくると思うのね、それをため込まない事、ため込むと爆発するのね、だからそういうことがないように相談や意見言えるところを作って、絶対に相手に不満とか嫌なことをしないで、お願いなのです、みんなが平和に仲良く、暮らせるようにみんなで協力してください』



ハルの宣言の後、とりまとめが行われミラーレ連合国の重要法案に種族差別の厳罰が盛り込まれ、相談所窓口も設置された。






ミラーレ連合国は、国教を女神ハルを崇拝するハル教として、その基本的な教えに従って運営され、ミラーレ連合国は以前とくらべものにならないくらいに、国は豊かになって行った。



ミラーレ連合国は、法律の整備、国防、警備の編成、環境の整備、民の教育が重点に協議がなされ、国は大きく発展していった。


モーリスト国はモーリスト州にワルプルス魔国はワルプルス州に、キスリス神聖国はキスリス州に変わり、貴族や権力者の傲慢な徴収や行動は警備局が厳しく取り締まり、奴隷制度も犯罪奴隷以外は禁止とされ、子供や幼児の保護、生活の援助など孤児が溢れないような保護がなされた。


それぞれの州は巨大な魔法転移陣を各州の州都に設置し移動も楽になっていた


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3年後


ミラーレ連合国定例会議



政治統括大臣としてプライムが発言


「ハル姫は、この世界を少しずつ発展させるため、女神の知識でいろいろな魔道具を作りここまで、農業、工業、商業、環境整備と大きく変わって行き、結果、政治経済が安定し、学校教育も安定して、民の末端の者達も飢える事なく、成人してる民の98%が何らしかの仕事についている、以前では考えられない事だ、本当に素晴らしい」


国防、警備大臣カミルスも


「ハル姫の犯罪抑止策で、各町や市に警備局BOXを設置して人を常駐、定期的に巡回をすることで、犯罪が激減、さらに貴族や権力者を取り締まる権限がある特別警備官の設置で、私欲にはしる者がほとんどいなくなりました。」



福利、教育、衛生大臣のテレスが発言する



「犯罪が減ってる理由は、教会でのハル様の教えを、伝えてるのもあると思います、それに学校での教育でもしっかりと教えてます、それに経済的、衛生的にも以前と大きく変わったのもあると思います」



ミリアが手をあげて発言をする



「ハル姫様から伝言があります、衛生と医療の整備をもっとしてほしいとのことです、特に衛生に関しては病気の発生源になるから急ぐようにと、あと国防に関して、現在維持してる国境のシールドを強化して警備を増やした方がいいとのことです、経済に関しては、流通をもう少し早く多くの市町村にとのことです、」


ハル姫様は、まだ薬剤スキルを持った者が少ないから治療が遅れると、病気の者が増えるからと、だから病気の発生源になりやすい環境の整備を優先してほしいみたいです


「どうしてハル様は、そのことにこだわるのだろうか・・・」


ミリアはプライム達に答える



「これは以前ハル様がおっしゃっていたのですが、この世界の人の寿命が短すぎる、特に小さい子供の死亡率が高すぎると・・・子供は国の将来に大きな影響を与えるから、大切にしないとダメだと言ってました」


皆がその言葉に納得して、環境、子供の保護などさらに重点が置かれることになった




プライムは発言をする


「流通に関しては、現在検討している転移移送BOXを各市町村に複数設置する予定じゃから、完成を急がせる」



カミルスは部下から国境の状況を確認し


「国防に関しては了解した、すぐに取り組む!」



テリスも整備状況の資料を確認して発言する



「衛生と医療についてなんですが、現在の各州都は上下水道の整備は全て完了していますが州都から離れれば離れるほど、まだ整備がされて無いのが現状です 、医療も薬剤医師の数が少なく、急ぎ教育をしてるところです、ただ医療に関していくつか問題が発生してます」


総合医療省人材部コマリです、報告します


「医療に関しては、ハル姫様の各ポーション作成方法が文書で残され厳重に保管していますが、薬剤スキルのレベルが低いのと、魔力量の問題でまだハイポーションの作成ができる者が存在しません」


総合医療省監視部隊のチェリです、いろいろ問題が出てるので皆様にご報告します


「現在薬剤スキルを持ち通常のポーション作成できる者は、各州に約30名ほどしかまだおらず、その内1日の製作本数と回復率の高い薬剤スキルを持った者は10名もいません」


プライム達はそれでどんな問題があるのか、わかったような気がした。






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