第98話ハル連合軍VSバルパス連合軍〈終結〉
静まり返る平原
そこに各地の戦闘箇所で生き残ってた敵部隊の責任者と、キスリス神聖国聖母と聖女数名と、モーリスト国の代表者達も魔族の部隊によって転移して集められた。
生き残りの敵の責任者は拘束され魔族に監視されている
魔物達と、ドラゴンと魔族のデリスとミロはハルの元に集まりタイセル・バルパス国軍の生き残り部隊に対峙する
ハルが前に出て来て、話しかける
『あなた達は敗北しました。まだ続けますか?』
「・・・・・・・・・」
『じゃあなた達の国と、バルパス国の大きな罪を言うね、あなた達はこの世界の秩序を大きく乱す事をしました。決して許せることではないです!今すぐ帰国して、勇者召喚の施設と魔法陣、勇者が開発した兵器と施設及び書類のあらゆる関する物を破壊消去を命じます』
それを聞きタイセル国バルパス皇国軍幹部達は激怒する
「ふざけるな!そんな条件のめるか!」
王妃デリスが怒り威圧を放つ
「黙れ敗戦の将が静かにせよ!女神ハル様の命令だ!」
『ありがとうデリス様』
「ハル様できれば私も黒龍様と同じようにお母さまと呼んでいただければ嬉しいのですが・・・」
『はいなのです♪デリス母様』
王妃はハルの言葉に両手を頬にあて嬉しそうにしている
ハルは敵将を見つめ語る
『ねぇねぇ、わかってる?あなた達が開発した兵器、あれを作るのにこの世界の環境が10%破壊されたんだよ!』
「それがどうした!戦争するのに犠牲は当たり前だ!」
『ふーん、ほんとに馬鹿なんだね、そのまま続ければあなた達がもし、世界を統一できたとしてもその頃には、世界の環境が60%以上破壊され修復できない状態になってるよ』
黒龍も白龍も魔王も聖母もプライム王も、魔族の人達に集めてもらった各地の戦闘箇所の責任者の人達も、ハルの言葉に耳を傾ける
『60%この意味わかる?10%の環境が破壊された少し前の状態で、その付近の水の生物のほとんどが死滅、その影響で森も死に当然その影響で動物も・・・そうなれば魔力の元になる魔素も空気も・・・私たちはどうやって生きてるかわかる?』
「「「・・・・・・・・・・・・・・・」」」
『環境が壊れて行けば、この世界も壊れていくのです・・・このバカ勇者は自分たちのことしか考えてない馬鹿なのです!世界が変わっても自分たちは犠牲者だから関係ないと思ってます、だから異世界の力を使い過ぎると、この世界は滅んじゃうよってことなのです、それでもまだ異世界の勇者召喚を続けますか?』
「私はバルパス皇国ハレドラス将軍だ、我々の国は魔族の脅威にさらされている、だから強力な魔力を誇る魔族に対抗するため、だだから開発も勇者召喚もやめん!」
『魔王の脅威ってさそれ口実だよね、だってここ数百年魔国は何もしてないよ、静かに暮らしてるよ、嘘つき!』
「な・・・・・・・・」
「我はタイセル国戦略大臣キセルトラスと申す、我が国も魔族とそれに協力する国家の脅威に対抗するために勇者召喚を行っているゆえにこれからも続ける!」
『脅威ってどこ!バルパス皇国だけでしょ?その国と協力してるよね、嘘ばっかついてるし』
「く・・・・・・・・」
『ようするに自分たちの国が、戦争するのに他の弱い国がどうなろうと関係ないと言う事なのですね、わかりました!じゃあなた達の国とライシールド国で好きにすればいいのです、ハルの言ってる意味が分かるはずです!あなた達との国境に魔道具で魔法シールドを張ります』
バルパス皇国兵士もタイセル国兵士もハルを睨んでいる、その代表のハレドラス将軍が語る
「我々を本国に返すという事なのか!」
『これ以上の犠牲は必要ないのです!あなた達は弱いのです!相手にならないのです!だから転移で返します!でもあなた達は負けたから当然賠償はしてもらいます、詳しくはキスリス神聖国とモーリスト国で決めてもらうのです』
「ふん我々を帰したことを後悔するがいい」
その後いくつか話し合いが行われ敗戦の兵士は全て本国に返され
こうして大戦は終結した。
賠償についても話し合われ、領土の割譲賠償金、特に領土割譲で大幅に大陸の分布が変わり大陸中央に流れる2つの大河の西側がバルパス皇国、タイセル国ライシールド国の3国が占め東側がモーリスト国、キスリス神聖国とその他諸国の分布に変わった。当然国境には魔道具が設置され魔法シールドが張られ、東側と西側で大きく環境が変わることになって行った。
戦争によって破壊された大地も、森の精霊たちによって修復され、元の平原に戻っていた。
その後モーリスト国、キスリス神聖国、ワルプルス魔国の同盟が締結、3国は自由に交流がなされ大きく発展していった。
ハルはと言うと、戦争終結後ミラーレの森の大樹の家に帰り魔物たちとのんびりと過ごしていた。ただ前と違うのが同居人が黒龍、白龍、魔国王妃、と増えていき今では、ハルを先生と呼ぶ6人の生徒たちも増えにぎやかになっていた。
「ハル先生、今日は私たちと一緒にお風呂入ろ」
『嫌なのです、ハルは一人でのんびり入るのです』
その言葉を聞きハルは逃げ出す
「あ!逃げた捕まえろぉーーー」
「嫌なのですぅーー」
黒龍クルルと白龍ミルルと王妃デリスは、その光景を見て微笑んでいた
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