第92話ハル連合軍VSバルパス皇国・タイセル国・ライシールド国連合軍④
☆・☆・☆
魔国ワルプルス
王妃デリスは自分が回復したことに驚いていた。
「私は発病し魔力を押させきれず死んだはず… なのに・・・」
「お母さまー!よかったぁ・・グスン・・ほんとに生き返るなんて・・・うわーん」
『ほんとに信じられん!我々ワルプルスの民全員を救っただけではなく、デリスまでも・・・感謝してもしきれないあの子は神の子なのではないか・・』
ミロがデリスに、今まで起きた状況を話す
「ミロ苦労を掛けたのですね、でも信じられない方ですね、死にかけてた何十万ものワルプルスの民を、回復していただいただけでなく、死んでしまった私までも回復していただくなんて、あの方の力は神界の方々が使う力・・・その方がこの地にいるなんて、ねぇカミルス私たちはせっかくあの方に救われたのですから、いつまでもこんな僻地に引きこもっていてはダメよ、神界よりこの地に来られた女神様のために、働かなくてはいけないと思うの」
『そうだな我々ワルプルスは女神ハル様に救われた、この事を全国民に告げ我々も、女神様のために行動を起こそう!』
魔王カミルスは、自分の使い魔たちを転移で近隣諸国に送り偵察をした。
魔王カミルスは、全国民にこのワルプルスの今までの状況、女神ハルに救われたこと全て説明し、これからのワルプルスの取るべき行動も告げた
国民も自分たちが、奇跡の雨の回復で命が救われたことを実感していた。
『我々を滅ぶ寸前まで追い込んだ原因は、バルパルス皇国だ!かの国は我々を救ってくれた女神ハル様が、我が国と同じように救った国々に軍を送り、女神ハル様の引き渡し要求と、ハル様を惨殺するとまで公言している!』
それを聞き多くのワルプルスの民は怒りを覚えハル様を救え!バルパルスを滅ぼせ!の怒りの声が沸き上がっていた。
王妃デリスが、魔王カミルスに告げる
「のんびりしてられないわね、ミロがハル様からいただいた回復用のハイポーションがこれだけあるのですから、これを我々の精鋭部隊に飲ませ行動を起こしましょう」
魔王8将軍が一人獣魔将軍ライオネルが、報告する
「魔王カミル様、先ほど幻魔の森で黒龍様と白龍様が恐らく女神ハル様であろうお方と一緒にいたようなのですが、どこかに飛び去りました、幻魔の森の魔物たちが騒いでおります、魔物たちが私の従魔に、自分たちを姫の元に転移させろと!でないと魔国に侵攻すると・・」
『なんと・・そこまで女神様の影響が凄いのか!あの森にはSSランクの魔物が複数いるSランクに至っては多数・・・ そんな魔物がこの国に押し寄せたら、それこそ崩壊してしまうな・・・
仕方ないライオネル!魔物用の転移陣を得意なものを連れて行け!転移ポイントは後で連絡する!転移したら、お前がその魔物たちの攻撃先を指示しろ!我々も女神様のために動いているから言う通りにしろと!』
「わかりました、では数名を連れて転移陣を構築します」
「お父様今ハルちゃんと念話で話ができました、みんなに内容伝えます」
カミルスもデリスもミロの話しに耳を傾ける
「ハルちゃんは能力を使い過ぎて、また身体が小さくなって寝ていたらしいのその間に、白龍様がハルちゃんがいた国々を見て来て、ハルちゃんが助けた国がバルパルス、ライシールド、タイセルの国々に侵攻されてるのを聞いて、黒龍様に乗って助けに行かれたの
ハルちゃんは、私たちはまだ回復してないから何もしなくていいって言ってくれて、これは自分のことだから何とかするって・・・
それでここからが大事な事なの!その後黒龍様が… ハルちゃんがこれ以上力を使うと私たちの前から消滅するって!だから黒龍様、白龍様、それにハルちゃんが今まで暮らしてた、2箇所の大森林の魔物たちと協力して、ハルちゃんの力は使わせないから大丈夫と・・・」
ミロは涙ぐみながら下を向きボソボソと呟き涙を流してる
「ハルちゃんがいなくなるなんて嫌…グスン 」
王妃デリスは立ち上がると
「魔王カミルス!精鋭部隊の回復具合はどんな感じかしら?」
魔王カミルスは、王妃の質問のいとがわからず答える
『精鋭部隊含め戦える者は女神ハル様のおかげで、完全に回復している、どうしたんだ?』
王妃は主要幹部が集まる中、発言する
「皆も知っての通り、私には未来視と言うスキルと、もうひとつ特別なスキルがあります、その特別なスキルで思い人の未来視がこの世界にとって、私達魔族にとって重要な出来事が映りました。」
『それって、もしかして女神ハル様の事か?』
王妃はうなずき、周りの幹部達も王妃に注目をしている
「私を含めこのワルプルスは、一人の女神ハル様に救われました。私もこの国も人族の国家バルパスの策略で滅びる寸前でした。そのバルパスが女神ハル様が救って来た国々に進攻それも3国です!
人族の国家がどうなっても私達は関係がない!しかし私達を救ってくれた女神ハル様はこの状況を無視することはなく、行動を起こされます
だから黒龍様も白龍様も行動を起こされたのです!女神ハル様の力を使わせないために!私達はこのままでいいのですか!私たちを救ってくれた女神ハル様がいなくなってもいいのですか!」
『いなくなる?どう言う事なんだもう少しわかりやすく説明してくれ』
「女神ハル様はこれ以上力を使うと、私達の前からいなくなります、恐らく私たちを救うために力を使い過ぎたのではないかと・・・女神の力は世界のバランスを崩すそんなところではないでしょうか・・・
だから女神ハル様はさらに力が抑えられ普通に中級以上の魔法で神界に戻されてしまうのではないでしょうか・・・だから絶対力を使わせてはダメなのです!ここまで言えばわかりますよね」
魔王カミルスはテリスの言葉を聞き幹部たちに語る
『皆聞いたとおりだ!我々は女神ハル様のためにこの救われた命を使うのだ!』
「お父様ハルちゃんを説得しました!キスリス神聖国を助けに行ってほしいと」
『さすが早いなミロ♪感謝する!転移魔法を使えるものはキスリス神聖国のクリミア平原に転移し転移陣を構築!獣魔将軍ライオネル他、従魔部隊召喚部隊はクリミア平原のライシード国軍を殲滅せよ!』
「お父様はどうされるのですか?」
『獣魔将軍、魔道将軍以外の6将軍は我と共にモーリスト、キスリスの国境のクリミア平原に行くここに我が国を危機に陥れた元凶バルパルスの軍がいる!こやつら我が国を滅ぼそうとしただけでなく我々の女神ハル様の虐殺とまで公言した屑だ!絶対生かしておくものか!こやつら変な魔道具で攻撃してくる完全に回復してない者、防御系のスキルがない者はここで待機していてくれ!以上準備ができ次第転移せよ!』
「カミルス私は、ミロを連れてハル様の所に行きますわ、まだお礼も言えてませんし私たちの大切なお方を愚弄する人間どもは骨も残さず消滅させてくれますわ」
『お・お・・・余り無茶はするなよ、ゆ・勇者もいるみたいだから・・』
「ミロの情報では、その屑勇者が私たちの大切な方を殺そうとしてるらしいじゃないの!許さない!絶対許さないわ!女神ハル様の目に触れる前に絶対に消滅させてみせるわ!」
デリスが怒りとともに威圧が放たれていた
「お・お母さま怒りを鎮めてください、他の者達が震えています」
「あら、私としたことが、ごめんなさい皆さん、ミロ女神様の所に転移お願いね」
「はい!お母さま行きます」
〈シュン!〉
幻魔将軍がカミルスに話しかける
「相変わらずデリス様は凄いお方ですね、我々8将軍もデリス様の怒りの威圧に動けませんでした。あのような怒りはミロ様を浚った人族の国を一人で滅ぼしたあの時以来ではないでしょうか、いえあの怒りはあの時以上、やり過ぎなければいいのですが・・・」
『そうだなぁ・・・あいつは我でも止めることが出来ない最強の魔族・・・ミロ頼んだぞ・・・』
「魔王様皆の準備も整いました、我々も行きますか」
〈シュン・シュン・シュン・・・・・・・・・・・・〉
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