第88話ハルはワルプルスの国を完全に回復しました

ハルは魔物達と少し過ごした後、大樹にもう一度だけ雫をもらってクルルに乗り魔王城に戻った。


「ただいま戻りましたぁ♪」


ハルが挨拶をするとミロは泣きながらハルに飛びついてきた。


「ハルちゃん、ありがとう… これでワルプルスは救われた、ほんとうにありがとう… グスン…」


ハルの前に魔王カミルスが膝まづき


「ハル殿、魔国ワルプルスの王カミルスと申します、この度は!ワルプルスを救って頂きありがとうございました」


「アハハ、ハルが助けたかっただけなのです、それに魔国には、ハルが、まだやらないといけないことあるの……」


魔王カミルスも、ミロも何だろって考えている


ハルはバッグからポーション作成用の道具と3種類の薬草、精製した水を出して、作成を始めた、薬品が完成する手前で大樹の雫を混ぜハルの魔力を込めて行く


「できたぁー♪」


そこには、エリクサーと同じ色した、輝く液体があった。


「ハルちゃん、これは何?さっきお父様に使ったエリクサーと似てるけど、凄く輝いてるけど…」


「ハル殿、この神々しく感じる液体は何かな?」


「うーんエリクサーのさらに上位の薬だからスーパーエリクサー?神薬?かなぁ……」


「ハルちゃん、もうこの国は大丈夫なんでしょ?お父様よりひどい状態の人なんてもういないよ」


ハルはじっとミロを見つめてる


「…………………」


「嘘!まさか………」


「ミロさんのマジックバッグ時間も止まってる、出してください!一番大切な人」


ミロも魔王カミルスもハルの言葉に驚いている


「ハルちゃん、確かに時間止まってるけど、もうお母様は死んでるのよ、手足はちぎれ、内蔵も破裂して外に出てるのよ、顔もひどい状態だし… 無理よ!」


ハルはミロを見つめ真剣な表情でミロに言う


「出してくださいなのです!」


ミロはハルの真剣な表情を見て、マジックバッグから母の遺体を出して並べる


ハルはすぐに神薬を顔身体四散した手足にかける


すると王妃デリスの身体がまぶしい光に包まれる


どれくらいだろう…1分2分その間ハルは神薬の効果げ霧散しないように、デリスをハルの魔力密度をあげてハルの魔力の玉で包み込む


1時間くらい光に包まれ、やがてひかりは少しずつ消えそこには綺麗な身体の王妃デリスが静かに眠っていた。


ハルはフラフラと近づき王妃を確認すると、ミロと魔王カミルスに


『うん♪大丈夫!』


ミロと魔王は、眠る王妃に近づき手を握り、泣いていた。ハルは静かに部屋を出て行った。


ハルは、クルル達に幻魔の森の大樹のところに連れてってもらい、大樹のそばでクルルとミルルに寄り添つて


『いろいろあったけど、よかったのです、ハルは疲れちゃった』


そんなハルをクルルとミルルは優しく抱きしめる


「ハルちゃん、よく頑張りました、お母さん達がいるから、安心して眠りなさい」


大樹のそばでクルルがハルを抱きしめ、ミルルがハルを優しく撫でるとハルは静かに眠りについた。


☆・☆・☆


その頃バルパス皇国では話し合いも終わり、兵器を集めて戦争の準備をしていた。


「陛下、どこに攻め込むつもりですか?あの魔族の国はほっといても滅びますが」


『あの魔族の娘がモーリスト国と関係があるのわかったから、モーリストに抗議文を送ってる、そろそろ返信も来るじゃろ!その返信次第で、決める!』


「現在魔道兵器のガス爆弾は1000発残ってます、勇者も全員回復し、攻城兵器も500重歩兵も50000騎馬も50000準備できてますので、モーリストを滅ぼすには十分かと思います」


宰相は、現在の軍事状況を、国防大臣から聞き陛下に説明した。


『国防大臣よ!今の部隊がモーリストに移動するまでどれくらいかかる?』


「キスリス神聖国経由なら20日間、山脈越えで直接攻撃ですと、最低1ヶ月は必要ですね、どちらも途中魔物がいる森林通りますから、多少のロスと損害は出るとおもいますが」


宰相は神聖国経由は何かと問題があると陛下に進言する


『仕方ない、山脈越えの準備をしでき次第進軍せよ!』


国防大臣は陛下の指示を受け準備を整えて、モーリスト国に向けバルパス軍勇者を含めた総勢20万が進軍を開始した。



☆・☆・☆


モーリスト国王はバルパスからの抗議文を見ても驚きもせず、モーリスト国王は重職の貴族を召集して、会議をしバルパスの対応を話し合った。


と言うのも国王は数週間前にハルから手紙をもらっていた。


【おじちゃん国王様、お元気ですか?ハルは今バルパス皇国のギリリズの町にいます、ハルはレス湖が汚染されてて、レス湖に住む水族の人達のために、その原因を調べてたら、このバルパスの国が怪しいことがわかったのです!調べてる時何か言われたら、おじちゃん国王様の名前だすからよろしくなのです♪悪い人わハルが罰を与えるのです!】


この手紙を読んだ時はさすがに頭を抱えたが、その後隠密諜報部にバルパスを調べさせて、多くの非道な事が行われてる事がわかった。


この事を踏まえて話し合い結果、ミラーレの姫の擁護、姫と共に戦う事を決定した。


バルパス皇国を逆に抗議をし、聞き入れないなら武力で解決すると返信した。


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