第64話ハルはアトリエの町が好きなのです

ハルは疲れてずっとアトリエの町の大樹の上で寝てました。


ハルは助けたお姉ちゃんがずっと待ってるなんて知らなくて、大樹の上にいたのです


ハルは目が覚めて大樹から降りてギルドに行くと、ギルドの中は大勢の人がいて少しざわざわしてたのです、ハルは中に入って受付に行こうとすると、女の人が走って来て、ハルに泣きながら抱きついたのです


ハルはびっくりしてたら、女の人が集まって来たのです、


ハルは知ってるのです、この女の人はハルが助けた人達です


みんな泣いてるのです、なんで?って思ってたら


「お帰りなさい♪パルちゃん、みんなパルちゃんの帰り待ってたのよ♪」


誰かが教えたのか、後からも女の人が入って来て、ハルの回りには16人の女の人が、ハルが帰って来て嬉しくて泣いてくれていたのです


ハルも泣いてしまいましたの


「遅くなってごめんなさいなの…」


セリスが前にでて首をふりながら


「パルちゃんが無事帰って来てくれて、嬉しくて、みんなパルちゃんに助けてもらって、ちゃんとお礼が言いたくて、ずっと待ってたの、ありがとう帰って来てくれて」


みんなはハルにお辞儀をして、くれました。


「パルちゃん、報告に来たんでしょ?行ってください、私もついて行ってもいい?」


「はいなのです」


ハルは受付で、大きな声で


「ダンジョンから帰ってきたのぉ」


ユリナは、パルの元気な声を聞き嬉しくなった。


「パルちゃん♪お帰りなさい♪ダンジョンはどうだったのかなぁ♪どこまで行ったのか教えてくれるかなぁ、ギルドのみんなも気になってるとおもうわ」


ハルが報告しょうとしたら、ギルドの入口から冒険者の男の人が走って受付まで来て大声で報告したのです


「スミーレいるか!大変だ!ダンジョンの入口がふさがってる!中にいる連中も強制転移で帰って来てる」


「お姉ちゃんちわりんなのぉー!」


「おお!ハルちゃん、お帰り、元気そうだね」


「お待たせしました。マリオ様…あらパルちゃんお帰りなさい♪待ってたのよ♪ちょっと待ってね、ユリナ、ハルちゃんのことお願いね」


ハルは、ユリナさんのところでダンジョンの報告をしたのでもマリオさんの声大きくて、ユリナさんに聞こえてないのです


「………それでダンジョンに何か起きてるって!」


「むーー!マリオさん声大きくてパルの報告聞こえないのです!」


「すまん!パルちゃんおじちゃんが悪かった」


危ねーまた機嫌損ねるとこだった。


「ごめんねパルちゃん、もう一度言ってくれるかな?」


「だからダンジョンから戻って来たのです!」


「うん、それは聞いたよ♪それでどこまで行ったの?」


「これ!証明みたいなのね、それとこれも持って来たのです♪」


ドン!ドン!


ハルはバッグから金の宝箱と、証明できるって言ってた魔道具を出しました。


「えーーーー!は・パルちゃん…ちょっと待ってね」


〈バタン!〉


ユリナは、すぐにギルド長を呼びに行った。


「どうした!ユリナ、ダンジョン入口がふさがって騒いでるマリオのことか?」


「違います!パルちゃんが帰って来たのです」


「おぉ!そうか、慌てるの無理もねぇな! 」


「違うんです!とにかく来て下さい!」


「どうしたのかな?まだ?パルお姉ちゃん達も用事ありそうだからもう行きたいのに…… むーー!」


「パルちゃんお帰りダンジョンから無事戻って来て良かったよ」



「マスタさんただいまなのです♪パル報告終わったから帰っていいです?」


「パルちゃんちょっと待ってね、おじちゃん頭悪いから、全部のトラブル解決しないといけないから」


「マリオ!たぶんお前の見たことはパルちゃんの持って来たのでだいたい想像がついた。お前も、ここにいるみんなもパルちゃんの持って来た物見て見ろ!」


パルちゃんの目の前には金の宝箱とダンジョンクリア証明の魔道具と映像魔石があった


「パルちゃんに聞くけど、ダンジョンはどこまで行ったの?かなぁ」


「100階層最深のボス倒したのです!これボスの魔石なのです!」


パルちゃんがバッグから魔石を出そうとしてる


「うんしょ♪うんしょ♪これなのぉー!」


〈ドーン!ドーン!〉


巨大な紫と、巨大な黄色の魔石が私達の視界をふさいだ


「「「「「………………………」」」」」


私達は見たこともない大きさの魔石に誰も言葉を出さなかった。


「何この魔石………」


「「「凄い…」」」


「嘘だろなんだこのでかさ!」


「俺は冒険者になってギルド長になるまで、今までこんなでけぇ魔石見たことねぇ」


皆パルちゃんに聞こえないように声を抑えてくれている今のうちに


「パルちゃんおめでとう♪」


「凄い大きさの魔石凄いわぁ」


「金の宝箱にこの魔石パルちゃん凄いなぁ」


「パルちゃんこの証明用の魔道具も起動するよ」


「はいなのです!パルそれ何か知らないのです」


これって記録魔石と映像変換魔道具


ギルドの壁にパルちゃんがボス部屋に入って、仲間の魔物が弾かれて扉が閉まり2匹の巨大なドラゴンが写し出された。


私達はそれを見ただけで、驚愕した。


「これが100階層のボス!ドラゴン2体嘘だろ!これを倒したのかこの子は…」


その映像にはドラゴンを睨み付けたまま何時間も動かないパルちゃんの姿がずっと写し出されていた。


「普通最深部のボス部屋に、一人で閉じ込められ、その相手が2匹の巨大ドラゴン、こんなの絶望しかねぇぞ!なのにこの子はドラゴンと戦うために、必死に考えてる、ほんとに凄い子だよ!」



ドラゴンとの戦闘が始まりその戦いぶりはハルちゃんの持つ武器で攻撃してひたすら避けるこの繰り返し、延々何時間もそれが続く、その後もドラゴンの動き鈍くなってからも、同じ武器で延々と攻撃の繰り返し何日間?凄い魔法を放つわけでなく強力な武器で倒すわけでなく、ひたすら地味な攻撃の積み重ねで倒した、この子は、特別な力が無くても倒せることを証明してくれた。


この映像を見た全員がパルちゃんの戦いに感動を覚え、益々この子のことが好きになっていた。


「「「パルちゃんすごぉーい」」」


ギルマスがパルに話しかける


「パルちゃんダンジョンをどうしたのか報告してくれるかな?」


「パルはアトリエダンジョンノームをクリアしましたのです!ダンジョンコアをハルが隷属しました。」


ギルド内は大歓声が上がる


ハルはみんなの前でペコリお辞儀をして謝った。


「パルがクリアしてコアのノームに話しを聞いて、ノームを叱ったの、ドロップのこととか、いろいろ意地悪してたから、今パルの言う通りに変えてくれてるはずだから、今までと違うはずだからみんな、次ダンジョン入れるようになったら、楽しみにしてください!」


「「「「「ぅおーーーーー!」」」」」


「パルちゃん、ほんとうにありがとう!そしてお疲れ様」


スミーレは、パルに近づくと手を握り


「パルちゃんはこのアトリエに幸せをもたらしてくれる天使ね、ありがとう」


そう言って、スミーレはパルを抱きしめ涙を流していた。


「みんな聞いてくれ!このダンジョンの報告は国にする!無視はできねぇいずればれる!報告すれば攻略者のことも当然する必要がある!これは俺の判断だがパルちゃんのことは伏せる!正体不明のローブを纏った女と報告する!みんなもよろしく頼む!」


みんながハルを隠してくれるんだ…


こんなにいい人達の町もあるんだ…


ハルはアトリエの町が好きになりました。

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