第34話なんか凄いことになってるのです

テレスタ城壁の監視部隊は、今日ものんびりとした風景を見ながら、昨日の夜の酒場の女性の事などの話題で談笑していた。


「ムースさん昨日は、モテモテでしたねあのあとあの女性とどうなったのですか?」


「そりゃ、軽く腹にいれてから、宿で朝まで楽しんださ、お前も結構?おい!どうした?」


談笑していた監視兵士が震えながら森を指さす。


「む・ムースさん!も・森を見てくださーーい!」


ムースは森を見ると、とんでもない光景が飛び込んで来た。


「ミラーレ大森林がどうした…………あ・あれは魔物大群!!警報を鳴らせーー!」


町の数ヶ所に設置された警報装置から町中に鐘が響きわたる


【カン!カン!カン!カン!…………………】



魔道具拡声器でムースが警告情報を出す!



【ミラーレ大森林に魔物の大群が現れた!住民は至急避難せよ!

繰り返す!ミラーレ大森林に魔物の大群が現れた!住民は至急避難せよ!】


警報が流れ町中大騒ぎになる!


「コート男爵!ミラーレから魔物の大群が現れました、至急避難を!」


「おい!あのチビ助!あの娘を急いで連れてこい!馬車で引きずってやるわ!」


コート男爵は住民の避難の確認もせず、さっさと自分達のみ逃げだした。


この時コートの馬車には、先ほど鞭打たれたハルが傷だらけで馬車に繋がれていた。


コート男爵様、本当に馬車を走らせてよろしいんですか?


「いいからやれ!チビ助!このわしに傷を負わせたのだ!罰として、当然の事だ!」


コート男爵の馬車にハルは引きずられて行く


ヒヒーン!


「なぜ!止まった!」


「女達が馬車の前に立ちふさがったので…」


コート男爵は、女達を睨み付ける

生意気な女どもめ!くそが!


「お前ら!この町の領主と知っての行動か!退かぬと不敬罪で処罰するぞ!」


一人の女性が男爵に話しかける


「男爵様の取られてる行動は、あまりにも酷すぎます!何卒寛大なご処置をお願いします」


男爵は、言葉に耳をかさず答える


「うるさい!このチビ助はこのわしに、魔法を使い傷つけたのだ!これは当然の処罰だ!」


それでも女性は、反論する


「この子が理由もなく魔法を使うなんて考えられません!」


「やかましい!魔物が来てるんだ!早く退かぬか!」


するとハルが意識を取り戻し女性に話す。


「おね … ん も ぅ いい の あり がと な の」


馬車は、私達の横をすり抜け女の子を引きずって走り去った


引きずられて行く女の子の目には、涙が溢れていた。


私達は何もできないのが悔しくて、その子を涙を流しながら見送った。



☆・☆・☆


ハルが町に入った時、ハルの体に小さい蜘蛛がついていたみたいなのです。


ハルは知らなかったのです。蜘蛛はハルが捕まって、鞭で打たれて血を流して、気を失った時にいなくなったみたいなのです。


チビ蜘蛛は、森の暗殺者と呼ばれるアサシンスパイダーだったのです。

本来の大きさは、3mを超え魔物ランクSAなのです。

蜘蛛は、森に入ると姿を元に戻してミラーレ大森林の賢者と言われてるミラーレフクロウの元に向かったのです。


ミラーレフクロウさんも名前つけてと、うるさくホーホー言うから、シルルって名前つけてあげたのです


シルルは、パルルとリルルと一緒に、ハルのお家のツリーハウスにいたのです。


シルルもパルルもランクSAとSSでリルルはSSSだったのです。

ハルのお家の周りの魔物はみんなSランク以上だったのです。

そんなつぉい魔物が、ハルに何もしてこないの不思議だったのです。


シルルは、いつもハルの寝袋の中に入ってるのです、あそこがお気に入りみたいです。


ハルのお家で3匹がのんびりしてるところに、アサシンスパイダーが飛び込んで騒いだのです。


そしたらシルルが、特殊な音で魔物を呼び寄せて、シルル、パルル、リルルが魔物達とお話ししたみたいなのです。


その後が、あの大騒ぎになったみたいなのです。

☆・☆・☆・☆☆☆☆☆☆

コート男爵に馬車で引きずられたハルは、暫く気絶してて、背中が酷く痛くなって気がついたのです。

ハルは馬車に引きずられてたの

凄く痛くて、悔しくて、もうどうでもよくなりました。


馬車が止まりました。あの道具屋さんのお姉ちゃんが、馬車を止めてくれたです。

優しい人なのです。嬉しかったのです。お姉ちゃん処罰されるかもなのです。

もういいのです。ハルはお姉ちゃんにお礼をいいました。


「おね … ん も ぅ いい の あり がと…な の」


馬車は、ハルを引きずったまま走りだして、ハルは痛くてまた気を失いました。


☆・☆・☆・☆・☆☆☆

テレスタの町監視兵士が通信具に向かって叫ぶ!


「マエラ様!マエラ様!大変です!テレスタのミラーレ大森林に魔物の大群が現れました。見たことのない魔物もいます!」


マエラは、報告を聞いて慌てる


「何いーー!どういうことだ!町の住民は、領主はどうしてる!」


兵士は、さらに報告を続ける


「住民は、城壁監視の兵士が警報で知らせたため、いち早く対応できて避難を始めています。

コート男爵あいつは屑です!男爵は状況を知りいち早く逃げだしたようです!」


マエラは、報告を聞き怒りを露にする


「何だと!ほんとに屑だな!住民が避難を始めたのが救いだな、それで捕らわれてた子はどうした!今なら助け出せるだろ急げ!」


報告をしたカレンが、下を向き泣きながら話す


「私、今日ほど悔しい思いしたことありません!グスン…」


「カレン!お前何で泣いてる!」


「コート男爵は、鉄の鞭で少女を何度も打ちのめして、少女からの魔法の反撃に激怒し、コート男爵は自分の馬車に鎖で繋いだ少女を引きずって走り去ったそうです…グスン」


報告を聞いたマエラは、激怒する


「何いーー!コート!小さな少女になんて酷いことを!絶対許さない!」


ダメだ冷静にならないと…

落ち着け


「それで住民の避難はコート男爵の代理で対処してる者はいるのか?」


「はい!冒険者ギルドの責任者でキャサリン様が対応されてます。」



「カレン、お前は至急男爵の後を追え!」


「はい!なんとしても少女を救い出して見せます!」


私も出発前に至急この事報告する。

このままではほんとうに、一人のバカ男爵のせいで国が滅ぶぞ


私は再びシリウス王子の元を訪れ報告した。

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