第6話廃棄
ハルは、ステータスを戻し暫くするとメイドが戻ってきた。
「これからのことをお伝えします、私王国第一メイド長のナタリーと申します、まずはこれが、この国の子供用の服と、下着でございます、どうぞ」
「ありがとうなの…」
「まず明日は、この王城内で食事と散策して過ごしていただき、2日後にキロロス伯爵様がお迎えに来るはずです。キロロス伯爵様は、小さいお子様が好きで、これまで沢山の子供たちを育ててこられました。なのでお嬢様も安心なさるといいでしょう」
「要するにロリコン爺ってことでしょと言いたくなったが声には出さず、うん♪楽しみなの」
ハルは王城で何事もなく過ごし、キロロス伯爵様が迎えに来る少し前にお菓子と飲み物をメイドが用意してくれた。
「さぁお嬢様召し上がりください」
ボクは少し意地悪をして飲み物は全然飲まずにお菓子だけ食べていた。
さぁどう反応するのです?
「お嬢様、今から少しお出かけします、馬車の移動はのどが渇きやすくなります、水分補給を今のうちにしておくといいでしょう」
おお・・焦ってるのです♪楽しいのです フフフ
「ハル温かいのが飲みたいの」
「わかりました、すぐご用意します」
アハ♪楽しいのです
「お嬢様紅茶でございます」
「ありがとうなの、でも熱そうだから少し冷ましてから飲むのです」
「な!そ・そうですね、ごめんなさい熱くし過ぎました」
もういいかなぁ、楽しめたし
「じゃ飲むのです、ゴクゴク美味しいの・・コット スゥスゥ」
〈バシン!〉
「よく眠ってるなよし!連れてけ」
ゴトンゴトンゴトン………………
「しかしいくら魔物よけの魔道具つけてるとはいえ、この森は不気味だよなぁ・・」
ヒヒーン!ガッコン!
「荷馬車はここまでだ、後は廃棄場所までこの子をおぶっていくぞ、前後警戒を怠るなよ!」
「はぁはぁ・・やっと着いたか、目が覚めないうちにここから投げ落とすぞ!」
「しかし深いなぁ…谷底が見えねぇ」
〈ヒュオーーーーー!〉
時折谷底から聞こえる音がこの谷の由来
ここがレタース大森林奥に広がる嘆きの谷か、直径約200km以上ともいわれ谷の周囲は高さ数百mもの断崖の崖で上部から下は、えぐれ壺状の空間になっておりこの地表から谷底まで深さが3000mとも4000mともいわれ特殊な地形で谷から聞こえる魔物の声が響き渡るための嘆きの谷と呼ばれている
この特殊な地形のため谷底にいる魔物は地表に上がってくることは出来ない、ただこの谷には、Aランクや災害級の天災級のSランクSSランクの魔物が多数いるらしい・・・それゆえ我々の国では廃棄の谷とも呼ばれ処理に困った犯罪者や王国の都合の悪い人物の廃棄場所としてよく使われている、
もちろん、ここに落ちて帰って来たものはいない今回はこの少女が廃棄対象者
「俺は今まで、廃棄の使者として何度もここにきてるが、今回ほど心苦しい思いははじめてだ、異界から召喚されたなんの罪もないこの少女、ごめんな、」
この子の軽さなら・・こことここを結んでっと
「ゼムさん何してるんです?」
「何少しでも落ちた時の衝撃が和らげばなぁって、これで服が広がれば落ちる速度遅くなるだろ」
「でもゼムさん、仮に無事下に降りれたとしても、魔物に食われておしまいですよ」
「そこはこの子の運でなんとかもういい、捨てるぞ!3・2・1・ホイ!」
ハルは嘆きの谷に落下していく途中で目を覚まし、ムササビみたいに両手両足を広げ滑空していく、
「こうしてくれたのあの兵士さん、ありがとうなの、ハル絶対生き残って見せるから」
ヒューーーー
「ぅわーすごぉーい!」
ハルは滑空しながら嘆きの谷の景色を見つめる…しかし凄く広いなぁ・・
地表が近くなり着陸する場所を探す、あ!あそこがいいかも♪少し開けた草原にボクは無事着地した。
〈ドスン!ゴロゴロ…〉
「痛い…ぅう…少し血が出てるけどこれですんだの奇跡だよね、だってあそこから落とされたんだから」
ハルは、はるか上にある場所をみる
しかしここ凄いなぁ・・原始の森があるとすればこんな感じかなぁジブ〇のアニメによく出てくる森ものの〇姫の世界だ
さてここからハルの冒険の始まりなのです!絶対生き残ってやるのです!
あの兵士さんこんな大切なものまで入れてくれてる結界石、今はこの石に魔力は満タンだからこれでどれくらい持つのかな?まぁいいや先にいろいろ考えないとダメなのね
少し整理するのです
今ハルは8歳の女の子なのです、召喚の間にいたのはわからないのです、前の記憶が薄れてるから転生したのかもわからないのです
じゃ転生したのになぜあの人たちと同じ場所にいたのか?多少のタイムラグはあったみたいだけど、 わからないのです
でも子供で何もスキルないから廃棄されたのは事実で今ここにいるふーんだ!
ハルを廃棄した事後悔させてやるのです!絶対生き抜くのです!
まずは、この低いステータスで生き残る方法を考えないとです
まずどうしたらいいかです!
どうせこんな低いステータスじゃすぐ死んじゃうし、ここでスキルをもう一度見てよく考えるのです
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