建物の元ネタ

物語に出てきた建物の元ネタをご紹介します。


【霧越楼閣】

『黙示録戦争後の~』の中では、主人公の砂漠の空に浮かぶ蜃気楼の邸宅。

別名『砂上の楼閣』。

ダークネステントと呼ばれる空域に存在する。砂漠の上空になぜか猛吹雪が吹雪いており邸宅の影が見えるという伝説がある。

セラエノ図書館と言われるジンの自宅の部屋や、

農園「コタンコロ農場」

アシアン・キッチン

アイのコントロールルームがある。


元ネタは綾辻行人先生の霧越亭殺人事件です。


霧越邸殺人事件(1990年9月 新潮社 / 1995年2月 新潮文庫 / 2002年6月 祥伝社ノン・ノベル)

完全改訂版(2014年3月 角川文庫【上・下】)

また火曜サスペンス劇場にて、

湖畔の館殺人事件(1993年3月23日、主演:高樹沙耶、原作:霧越邸殺人事件)


週刊文春ミステリーベスト10

1990年 - 『霧越邸殺人事件』1位


このミステリーがすごい!

1991年 - 『霧越邸殺人事件』7位


綾辻 行人(あやつじ ゆきと)は、新本格ミステリー作家として知られ、主な代表作に「館シリーズ」、『Another』がある。


※あらすじ

或る晩秋、信州の山深き地で猛吹雪に遭遇した8人の前に突如出現した洋館「霧越邸」。助かった…安堵の声も束の間、外界との連絡が途絶えた邸で、彼らの身にデコラティブな死が次々と訪れる。密室と化したアール・ヌーヴォー調の豪奢な洋館。謎めたい住人たち。ひとり、またひとり―不可思議極まりない状況で起こる連続殺人の犯人は。驚愕の結末が絶賛を浴びた超話題作。


未読の方はぜひ読んでほしい傑作です。



【ミトラの砦】

『黙示録~』の中では、『赤の盗賊団』のアジトとして登場。


元ネタとしては、『死者の場所』と言われるメキシコのミトラ遺跡 (ミシュテカ文化)です。

ミトラの廃墟は、リオ=グランデ=デ=ミトラ川をまたぐ岩場の斜面と丘陵の北側に位置している。

ミトラの「市街地」および「祭祀センター」は、「円柱の建物群」と呼ばれるものをはじめとして5つの長方形の中庭を囲む細長い建物群で構成されている。

ミトラは、メキシコのオアハカ州、オアハカ市の南東40km、タラコルラ(Tlacolula)河谷にある後古典期のサポテカ文化の遺跡。名称の由来は、ナワトル語の「ミクトラン」(死者の地)から来ている。



【湖畔亭 】

『黙示録~』では、円柱都市イラムの宿屋。女将はラク・シンプ。


元ネタとしては、『黒蜥蜴』(くろとかげ)は、江戸川乱歩の長編探偵小説。および、作中に登場する女性盗賊の名前です。

黒蜥蜴の事件は、日本の探偵小説界に大きな足跡を残した江戸川乱歩の作品。



※あらすじ

湖畔亭で起った殺人事件。被害者は行方不明の美人芸者か。果たして犯人は?旅館の大浴場に設置した覗き装置。そこで見たのは恐るべき犯行。短刀でまさに襲われようとしている。しかし駆けつけたときにはあるはずの死体もなく痕跡はなかった。怪しい人物たちが事件を複雑にする。

片山里の湖畔に旅装を解いてはみたものの、刺戟のなさから女湯の覗き見を始めた男。凝った仕掛けのレンズを通して無聊を慰めてみるが、或る夜を境に屈託の虜となる。女の背中を窺う短刀の一閃――我が目に映ったものは犯行現場か、妄執のなせる業か?!




【黒猫館 】

『黙示録~』では、円柱都市イラム』でジンたちが借りた家。黒猫獣人が多数隠れ住んでいる館。管理人はアユ・タウロス。黒猫獣人のボスはカーロ。


元ネタとしては、黒猫館の殺人。綾辻行人による長編推理小説のシリーズの館シリーズ(やかたシリーズ)の1つです。

『黒猫館の殺人』(くろねこかんのさつじん)は綾辻行人による日本の推理小説。

館シリーズ第六作である。


※あらすじ

1990年6月、稀譚社の編集者である江南孝明のもとに一通の郵便物が届く。差出人は鮎田冬馬。内容は「鹿谷先生とお会いし、お話をお聞きしたい」というものだった。鮎田から電話がかかり、話を聞くと2月に滞在していたホテルが大火災に会い、その影響で記憶喪失になっているという。現在は自身が書いたと思われる手記に書かれた名前しか知らない。鮎田は去年の9月まで「黒猫館」という家の管理人をしていたらしい。そしてその黒猫館を設計したのが中村青司だと聞き、江南は胸騒ぎを感じた。彼が設計した建物は数々の悲惨な事件が起こり、自身も数多くの友人を失ったり、事件に巻き込まれたりしたからである。


江南は友人で推理作家の鹿谷門実に連絡を取り、手掛かりとなる手記を読むことに。そこには「黒猫館」で彼が遭遇した殺人事件が綴られていた。謎を追うべく、彼らは札幌、阿寒へ向かう。


【グリーンハウス】

『黙示録~』では、グリーンハウス・シティにある緑豊かな邸宅。『ヴァン国』代表のヴァン・ダインが住んでいる。


元ネタとしてはわかりやすく『グリーン家殺人事件』は、S・S・ヴァン・ダイン作の長編推理小説。1928年発表。

一ダースにのぼる著者の作品中でも、一、二を争うといわれる超A級の名作。 素人探偵ファイロ・ヴァンスが活躍する12長編のうちの3作目にあたる作品であり、ヴァン・ダインの作品の中でも次作『僧正殺人事件』と並んで特に高い評価を受けている。


※あらすじ

ニューヨークのどまんなかにとり残された前世紀の古邸グリーン家。絶えずいがみ合い反目し合っている5人の子供達が住む。ある夜、そのグリーン家で2人の娘が何者かによって銃撃される。この事件をかわきりに、一家のみな殺しを企てる姿なき殺人者が跳梁する。神のごときファイロ・ヴァンス探偵にも、さすがに焦慮の色が加わった。

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