第38話 超能力を得る

穴の中では凄まじく吠えて暴れましたが、こうなってはもうどうしようもありませんでした。マンモスは力尽き遂に息絶えました。


それはネアンデルタール人には近年にない大収穫でした。飢えもこれで当分はしのげるでしょうね。


これで私の待遇もの良くなると思っていましたが、ネアンデルタール人達の様子がおかしいのです、身の危険すら感じます。


だからこの場所から逃げようと思います。善は急げですね今夜決行します。


夜になりました着のみ着のままに、逃げました少しの食料と荷物を持って来ました東へ東へと逃げました。


デニソワ系のホモサピエンスの住む所まで、そしてネアンデルタール人の居ない所までと必死で逃げました。


やはり彼らには私はよそ者だったのです。肌の色や黒い髪顔つきまでまるで違いましたから。


それは仕方ないと思います。でも同類のいるところまで逃げないと同じ目に遭いますから。


昼夜わけずに逃げました。相手はホモサピエンスよりも、体力に優れているネアンデルタール人です。余裕など有りません。もう必死で夢中でがむしゃら走り、その場から逃げました。


こんな事になるなんて思いませんでした。この世界では自分が思い我が世界感での思っている事などは、実はひとりよがりの勝手な夢なのですね。


何かとしてやったのにとか、恩着せがましくしても相手が方の価値観が違い、別に有り難く思ってなければ何もないのです。


それは人種差別では無くて同類であるかないかが、その時の基準になっていました。


何とかしてネアンデルタール人の追ってからは逃げました。着いた村はホモサピエンスの村で、髪は黒く瞳も黒かった私とさほど変わりませんでした。


この村の近くまでにネアンデルタール人の勢力は迫って来ていました。そしたら一戦はあるでしょうかねぇ。


この村の人々は人懐っこく、本当に親切でした。背は低く美人は少なかったが愛嬌が有ります。言葉も日本語に良く似ていますので、意味が分かり不自由無く暮らせました。


しかし私は安穏としてられませんでした。ネアンデルタールの人達が、此処にいつ攻めてくるかも知れなかったからです。


この村の住人に言って近くの山で、黒曜石を拾い集めて来て貰いました。そして竹藪で竹を切って来て貰いましたこれで何とかなる。早速その揃った材料で槍や弓を人々に教え早急に作り上げた。


紐は麻の繊維で作りました。矢尻も竹で作りました。鳥の死骸も集めます羽が欲しかったからです。これで何とか武器は揃いました。


周りにムシロ立てて囲い込みました。ネアンデルタール人にも弓や槍の作り方を、教えていましたからその対策をしました。


むしろで相手の目から見えなくして、中にざんごうを掘って中に潜みました。上からの矢尻は穴の上に木のフタをしました。フタには勿論草被せてわからないようにカモフラージュをしています。


これで完璧では無いまでも、その一撃はかわせます。それから反撃です相手の油断を付くのです。相手は体力的には、ホモサピエンよりも大きいし筋力も強いのです。


いよいよ明日が戦争です、天気の良い日を狙って要るのかな。火を使おうと思っているようですね。なる程ムシロも火には燃えて用を成さないから効果は有りますねぇ。相手も賢い者がいます気を付けねばならない。


私は子供が好きです。なので子供達を相手に柔道や、合気道を教えている。ある時教え子の五つぐらい子供から。


「兄ちゃんも本当は、超能力者だね!」

「えっなぜなの、その訳は?」

「うん僕と同じくね合気技でその能力を、使っているからだよ?」

「へえでは君も、超能力があるのかい!」

「ではその超能力を、私に見せて呉れないかい?」

「うんいいよっ、でもほんの少しだけだよ!」


と言って見せてもらった。するとしばらく子供は小石を睨んでいたが、その小石が見る見る動いていくのだ。

「あのどうですか、これで良いかな見てて分かりましたか?」

「おお動いたよ不思議だね、全く手で触ってないよねぇ!」


生涯にひとりに会えるかどうかという逸材に、会えた事になる。

しかもその力は、その子供の能力は年を重ねると消えてしまう可能性もあるのです。


能力ある者のそばにいると移る可能性あるなら、たとえ子供でも先生と敬わないとならない。


と言って見せてもらった。するとしばらくはその小石を睨んでいたが、すると突然小石が見る見る動いていくのだ。

「あのどうですか、これで良いかな分かりましたか?」

「おお動いた不思議だね、手では全く触ってないよねぇ!」


生涯にひとりに会えるかどうかという逸材に、会えた事になる。

しかもその力はその子供の能力は永遠ではない、年を重ねると消えてしまう可能性だってあるのです。


能力ある者のそばにいると移る可能性あるなら、たとえ子供でも先生と敬わないとならない。私はその子供の言いなりになり、抱っこしたり馬になったりして機嫌を取りました。


母親が子供を呼んでいました。

「母さんが呼んでいるので、では待たねぇ」

「兄ちゃん遊んでくれてありがとうさん」

「もういいのかい、うんジァ待たね!」

「兄ちゃん最後に、僕と握手しょうか」

と言って子供と、握手をしました。その時に全身に電撃が走りました。それっきりでその子供とは遭ってない。



その日はショックで、何も考えられない手につかなかった。敵の奴らが来るというのに、ぼうっとしていた。いったいあれは何っなのだ。子供にしてやられるなんてオ-頭が重たい。


いったい何っなのだあれは。子供にしてやられるなんてオ-頭が重たいなぁ。高いところから落ちたように身体の節々が痛かった。

二三日寝込んでいましたが、ようやく痛みも取れてかなり回復して来ました。


子供に悪意はなかったと思われます、加減が判らなかったと思います。それで全力で対応したのだもう逢えないかも知れなかったので。そのかいも有り何か子供の不思議な力が、移動したような感覚が有りました。


試しに子供がやっていたように、小石を睨み付け動けと念じました。するとどうでしょう小石は少し動いたのです、初めはとても信じられずに我と我が目を疑いました。


逸れから暇があれば小石と、にらめっこしています。その成果有り少し大きな石も動かせるように成りました。でもそれをあまりやるとさすがに疲れますねえ。


何でも私は夢中になってやってしまう。切羽詰まっている時でさえこの調子である。我にかえって今までの事を振り返ってみた。


ネアンデルタール人に追われて、明日にも戦争が始められようとしています。


今はその事に重きを於いて専念しなければ、この戦いに負ける事になる。ネアンデルタール人は強いのです、体格でもすでにに負けています。


小石の一つや二つ、動かせるようになったとて何の役に立つのか疑問に思っています。


各地に散らばっている、ホモサピエンスの者達から情報が集まって来る。敵の動きが再び活発化している。


そうするとええ気になって、教えた武器が 今更に悔やまれる。自分が悪いのです、今世話になっている者達に災いが来ようとしていた。


とうとう懸念が現実となっている。ネアンデルタール人が、遂にホモサピエンスの村を襲って来たのだ。


私はそれに対処する為に先頭に立ち彼らに向かった、更に敵一人に対して私達は、二人で立ち向かっいました。


相手の弓は豪弓で遠くからこちらに飛んできます。対して私達は木の盾で防ぎますが勢いが強いので持つてる手がしびれます。


すると三方から一斉にこちらに矢が放たれました。万事休すですそれで子供から習った、超能力の念力を試しました。


すると矢があらぬ方向に曲がって飛びました。助かったのですそれはもう奇跡としか言えませんでした。


敵も石器の武器だが取り付けている木が、丸太のように太くさらに樫の木で強い。ひとふりで三人がなぎ倒される、槍というより棍棒である。


我々の槍は軽くする為に、竹で作っている細く軽いので棍棒の一撃には弱いのです。しかし相手の槍よりも少し長いのです。


前に突き出しやりぶすまを作り対抗しました。それに竹の中に差し込んでいるので、木で作った物よりは外れにくいのです。


弓も相手の物は強力でした。それに控え此方は竹の弓で、見るからに弱々しい物でした。それに女子供達が使っています。あまり飛びません相手はそれを見てセセラ笑っています。


けれど一矢放つと、あに図らんや敵はバタバタ倒れました。その矢には蝮の毒が塗っていたのです。なので始め押され気味でしたが、次第に盛り返してきました。


僕雷電健太も頑張りました。樫の木で作った木刀で、敵をなぎ倒しました。皆槍を使っていたので木刀は、動きやすく使いかってが良かったのです。


遂に敵を追い返して、敵を駆逐しました。その矢先に毒を塗る事は、教えていませんでした。


この戦いでの勝利は面目躍如でした。けれどこの戦いは私を守るために戦いで無く、それまでもネアンデルタール人の圧迫があったらしいのです。


迷惑かけていないかと、少しは心配していたのだけどね。


あまり歴史に介入すべきではないと、思っています。なのでこの辺でお開きにして、この世界から早く退散したいと思います。


もうかなり突っ込んでいますので、これからがとても不安なので御座います。





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