第34話 何とかして 異世界の過去に行きたい
雷電健太もあれから色々と考え過ぎて、本当に何も手に着かずでした。しかしまた異世界へ行って冒険したくなりうずうずとして来ました。
矢張り異世界はこの若者にとっては、物凄く興味深い魅力的な世界なので御座いました。
今度は現実世界の過去でない異世界での、過去に行こうと思い立ちました。そうすれば現実世界には、さしたる影響はないと思ったからです。
それにあのネアンデルタール人や、ホモサピエンスが同時に生活していた時代でも有りましたのです。とても興味が有りますよね
それでは能書きは、これくらいにしていよいよ異世界の過去へ行ってみようと思います。それでは宇宙船の点検を入念にして、取りあえず行くことにしました。
この現実世界のタイマーを、かなりゆっくりとしています。止める事は出来ないのですが、ゆっくりとならそれは可能でした。私は学校が有るのでそれも心配でしたもので。
まず行く年代のタイマーをセットして、何時ものワープボタンを押しました。それにあの宝石に例の光線銃を放つと、ものすごく大きな音がしました。
「ウイーイン、ビイッビュンビュン!」
周りが青くぼやけて一面が揺らぎました。成功しました外はもう二十億年前の世界です、それに地形がこれまでとはかなり変わっていました。
勿論空中に待機しています。そうしないと大地では、なにが起こっているか皆目見当つかないからでも有ります。
巨大な木が成長しているかも知れませんよね。だから着陸地点のその位置の安全を考えないといけないのです。
周囲の 安全を重分に、確認した上に降りました。険しい山の頂きにある洞窟を見つけ、まずはそこに宇宙船を隠しています。次に目立たぬように服装を整えました。
その時代にあった槍や弓も作りました。石器時代なので黒曜石を叩いて、ヤジリも作りました。
黒曜石は割ると鋭い断面が出来ます。逸れをナイフにしたり、槍の先に付けると優れた武器に成りました。
現代人は金を払えば何だって手に入りますが、それは自分が作った物では無いのです。もし現代人がこの時代に放り込まれたりしたら、右往左往するだけでたくましく生きていけるのか心配ですね。
何にしてもこの時代、全て自分で作らねばなりません。進んでない時代と、バカに出来ませんよ。
遅れた世界にもそれなりに、知識が必要なので御座います。人が生きてゆくのに、この世はサバイバルな時代ですよね。
運動靴も破棄つぶしだので、皮の袋を足に蒔いて靴の変わりにしました。不細工ですが皮のズボンも作りました。
勿論上着も皮ですね、これで 本当に私は原始人に見えるでしょうかねぇ。ぼちぼち山を降りて住民のいるふもとまで行く事にいたしました。一人は何にしても非常に寂しいのです。
そこに住んでいる人類は、ネアンデルタール人かもしくはデニソワ人か、ホモサピエンス人かは私には分かりませんが。とにかくこの時代にはそれらの人類がいたと聞いていました。
ネアンデルタール人とホモサピエンスの違いはいったいなんだのだろうか、私は科学者で無いのではっきりと分かりません。
脳みそはネアンデルタール人の方が、ホモサピエンスより幾分大きかったようですね。
考えられる事は、それは声を出してしゃべれる事ではないかと思います。ホモサピエンスは声帯が発達していて、言葉が喋れたのではないかと思います。
声帯は脳とは大きくは関係無いのです。いくら身振り手振りで意志の疎通を図っても、人の言葉には負けますよねぇ。それにその言葉を使った文字の発明ですかね。
ネアンデルタール人 の男は、骨格も頑丈でホモサピエンス男よりも男らしかったらしい 。私は実際見てないし、科学者でもないので何とも言えませんけどねぇ。
小川では岸部で泳ぐ魚を槍で突いたら、これまた上手く取る事が出来ました。自分の作った石の道具で上手く狩りが出来たのがとても嬉しいです。これでネアンデルタール人への手土産も出来た。
この時代の狩りは人間にとっては、ゲームのようなもので有ります。やはり食わねばならない事もありますが、でもやってみるとかなり面白いものですね。
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