第24話 悪魔を退治する
孫悟空も魔法は出来ましたが、それを使う間もなく完敗しました。この世界の悪魔は孫悟空も、歯が立たないほど巨大になったのです。なぜでしようか不思議ですねぇ。
ここの世界では悪魔は人間が少なくなってきたので、生きて往けなくなって弱小同士集中して、集まり合体して大きくなってきたらしい。
よその世界とは違う特異な経緯がある。そしてばらばらだった、この世界の神々に勝ったようです。
「雷電健太さんどうします、悪魔は矢張り強かったですね」
「孫悟空さん私にはまだ、必策が有ります。手伝って呉れますか?」
「うん私に出来る事なら、喜んでやりますよ何ですか?」
土の上に棒で絵を描いた。それは魔法陣の絵でした。
「この絵を其処の広い場所に、きんとん雲に乗って描いて欲しい!」
「うんお安いご用だ。やりましょう」
「なるべく大きく描いて、何を描いているのか判らないようにして欲しい」
「できるだけ大きく描いて、何なのか近くから判らないようにします!」
「では任せますだけど一気に、描いてくださいねそこに値打ちが有ります」
孫悟空に刀のごとく棒を、手渡す。
「少しぐらい絵は下手でも、差し支え有りませんよ!」
早速孫悟空はきんとん雲に乗り、言われた魔法陣を描いていました。
雷電健太は絵は孫悟空に任せて、自らは北極に渡り長い氷柱を探し、乙女に渡し愛の剣を制作しました。持ち手は木材で作っています。もちろん手が凍ら無い為です。剣は冷たい地下に収めていました。
「よしこれで準備は整った。明日は悪魔退治だ! 孫悟空さん明日も助っ人頼みますよ」
「おお任せておけよ。次は下手は打たないからなぁ!」
明日に備えて二人は、充分に休養を取りました。
村人たちは気の茂る小高い丘に叉生け贄を用意して、悪魔を待っていました。すると西の空が暗くなり、見る見るうちに黒雲が広がります。
「ねぇ孫悟空さん悪魔がそろそろ来ますよ、よろしいですか?」
「うんいつ来てもいいように、体制を整えているよ!」
突風が吹きすさぶと同時に、巨大な青黒い身体が覆いかぶさって来た。周りの木々が大きく揺れている。
「ワア巨大な奴だなぁ孫悟空さん悪魔を、あの魔法陣の中央におびき寄せて呉れませんか?」
悪魔は一回り大きくなっています。
「やってみよう、上手くいくかな?」
孫悟空はきんとん雲に飛び乗り、悪魔の前を幾度も往来しました。
「おおおう-愚かがガオ-!」
雄叫びを上げながら、落とそうと必死になって平手打ちや、拳で攻撃して来ます。機敏に逃げまどう孫悟空であった。悪魔の足の間や首の付け根に飛び交って逃げていました。そして次第に魔法陣に誘っています。
描いた絵も踏みつけられて、グチャグチャになっています。けれども目安を知りつつ意識を集中していました。
「よし今だ、孫悟空さんこれを!」
「おおおう受け取った、これで胸を刺すのだな!」
孫悟空に氷の刃を放り投げ、手渡しました。魔法陣の中央で悪魔の胸に氷の剣を突き刺しました。
「おおおうんグワワア-ン」
言葉とも叫びとも判らぬ声を、発して消えてしまいました。
「雷電健太どのやったぞ、とうとう悪魔退治したぞ!」
孫悟空は剣を高らかに上げて、宣言しました。
猿の顔がもう更にしわくちゃです。
「孫悟空さんさすがです、ご苦労さまで御座います」
「では雷電健太どの、私はこれで元いた場所に帰ります。彼女が待っているので!」
きんとん雲にまたがり、見る間にかなたに飛びさりました。
「これでこの世界の悪魔も滅びた、神はこの雷電健太と共にこの世界に来ている。叉すがるが良い」
「雷電健太様どうも、ありがとうございますだ」
村人たちは大いに喜び合いました。
魔法の国も平和になり雷電健太もそろそろ帰る準備をしなければなりませんので、洞窟に隠した宇宙船に戻りました。魔法はこの世界だけ使えるらしいのです。この世界に残って習った魔法を使いたかったのですが、仕方ない事ですね。このままいると浦島太郎になってしまいます。
そしていつものように元の世界に戻りました。面白い世界でした。魔法を使いに叉遊びに来たいですねぇ。
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