第22話 魔法の特訓

見ると白髪の老人が、手招きをしている。それで近くに行くそこは小学校の体育館程もある広い部屋でした。


「雷電健太と言ったかなぁ、魔法習いたいのか。儂が思うに呪文が長過ぎてて、このでは使い物にはならない!」

「短く出来るのですか、有り難いですね私にはとても覚えられません」


仙人は目をじっと見詰めて、頷きながら答える。

「ウム考えて検討してみる、呪文を唱えてる内に相手に遣られるからな!」


「先生宜しく頼みますよ、私は呪文の本も読めないので困ってます」

「取りあえず逸れまで体を鍛えて、瞬発力と耐久力を鍛えようか」

蓄えた髭をしきりに、撫でている。


「私空手なら少し習ってます、実戦に役にたつのか分かりませんが」

「そうか空手か合気では無いのか?」

少しむかついた、ぐっとこらえた。

「では今から掛かってきなさい、遠慮はいらないよ!」


先ず正拳ずきそして足蹴り、連続技で向かいました。逸れを軽く塞がれて逆手捕られ投げ飛ばされました。


「参りましたお見事です、さすがです手も足も出ませんでした」

「そうかぁ、これは合気技である!」

二三回手合わせしたが、結果は同じであった。老人と侮った結果である。


「悪魔はもっと強いぞ、逸れにこらえて呉れないぞ豪よく柔で制するだ。当分合気の練習をするお前が鍛えている内に、儂は魔法の呪文研究を進める」


「あのう-先生、悪魔はどんなモノですか観たこと無いので?」

「儂も見たこと無いが聞くところによれば、口はさけ牙が有り爪は鋭く目は爛々と光り輝いているそうだ!」

「人と言うより獣のごとしですね?」


「逸れに魔術も使えるそうだ!」

「そんなモノとどう戦えば、良いのか方法は有りますか?」

「今のところ全く無い、手探り状態で戦いの中見いださねばならぬ」

と喋るうちにも、どんどん技を掛けられ投げ飛ばされる。老人とて手加減無しなのである痛くて足にくる。


ところが習うより慣れろか、次第に投げられる呼吸が分かり自然にかわす事が出来るようになってきた。


逸れは以心伝心である力がみなぎって相手の心が、読めてきたひょっとしたら防御から攻撃に転じる事も可能かもしれない思ったせつな。


「今日はこの辺で、辞めとこかのう」

「はい先生、ありがとうございます」

少し合気が分かり掛けた時に、練習は終わったのである。

先生は何も言わないが弟子の事は判るらしく語ったのである。


まさか投げられる訳にも如何なのでいので留めたのである。逸れに先生も忙しいのでと、言われると弟子としては仕方ないのである。

「次には魔法の特訓を始めようと思うが、心してやるように少し一服だ!」


暫くして 呪文に関する動作や型の基本を、徹底して教え込まれました。その動作をすると自然と呪文が、出て来るのです。何回も何回もあいてくるほどやります朝から晩までやりました。


ぶ厚い本もやれば難なく、マスター出来ました。これなら短くしなくても良さそうですねぇ。始めに師匠は覚える事の出来る魔術を私に、掛けて呉れたようでした。


逸れでも一カ月かかったようです。夢中でしたので、その期間は全く夢のようで楽しく早く感じました。


習得しましたが悪魔には通じるのか判りません。悪魔には逸れ以上のパワーと力があるのです。もっと新しい魔術を開発しなければ、とても勝てないでしょう。


デ-モンは人間では無いのです、逸れにこの世界の神を滅ぼしたのですからかなり手ごわい筈です。


「儂の全てをお前に授けたこれ以上もう教える事は無いが後は自分で開発するようになっ健闘を祈る、儂は疲れたので山で引っ込み寝る事にする」と言って知らぬ間に消えて居なくなった。


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