第18話 人間の尊厳の為。

このところ犬猫族の動きは、活発化しています。予断を許せないですね。

「にゃーにゃーニャンニャン!」

「ワンワンわんわん!」


なんか懐かしいような、胸にずーんと来るような声が聞こえる。見てみると四つ足で歩き廻っています。


「見たことも無い私達に似た生き物だわ、不思議と懐かしい気持ちになる」

「そうだなこんな動物、今まで見たことないなどこから来たのでしょう?」


猫族は猫を抱き上げ犬族は犬を抱き上げるのですが、それぞれ触れて可愛いがりました。言葉を掛けても喋りません。ワンとかニャンニャンしか言いません。


おかしいなと思いました。そのうち自分も言葉が出て来なくなりました。あれれおかしいな、言葉が出てこないぞ、思った時は遅かったのです。


接したものはウイルス感染したように、退化していました。そこかしこで猫の鳴き声や犬の鳴き声が、町中に溢れていました。


そう雷電健太の思いが図に当たったのです。犬猫族のトップクラスが集まって、緊急に検討会を開きました。


結果最近四つ足の我々に似た動物に接触すると、ウイルス感染してこの様に成る事が分かりました。


人間族にロボットミー手術をしたみたいに、犬猫族もアホになっていました。言葉も喋れないし考える事も、ままならなくなっていました。


接触した犬猫族は申し出て病院に隔離して、家族にも親戚にも会えなくなりました。それが世界中に広がっていました。


それで世界中の警察が動き、四つ足の犬猫を抹殺するため動きました。逸れは少し遅かったのです。すでに半分はその病に掛かっていました。


捕らえようとした警察官が、その病気に掛かります。何せすばしっこいのです逃げ足が早く、日本足の犬猫には動きについて行けませんでした。


それで捕らえず抹殺する事になりました。マジンガンで撃つのです。これではいかにすばしこくても、次々に遣られていきました。


動物虐待です。でも人間族には、まったく影響は有りませんでした。この騒ぎで犬猫族の人間に対しての、虐待は緩やかになっていました。


世界中で騒ぎは落ち着きつつ有りますが、四つ足の犬猫はまったく数を減らしました。別に何も悪い事はしてないのにかわいそうなことをしました。


「雷電健太よこの作戦は、どうやら成功したが此方の損害も大きかったのではないだろうか?」

「花岡さんあの犬猫は、向こうでも飼い主無くて殺傷処分前でした!」

「そうだな飼い主無い、野良犬や野良猫の運命だった後味の悪い事だが」


「同じことは二度と通じない、じきに立て直して来るだろう。次の手を考えなければならぬ次は考えているか?」

「いえまだ全然考えていません、頭が重くアイデアが出ないのです」


腕を組み考えようとすると、空回りして何も出てこない頭休めないとだめであると思い、考えるのを辞めた。


それで明美の顔見に行く、珈琲ご馳走になって雑談をした。明美は言う。

「今犬猫族は混乱状態ですね、私なら今攻めますチャンスでないですか?」

「その通りだ今こそ攻める時かも知れない、そうだ忘れていた俺には空母富士がある逸れを使おう」


「空母富士の艦長さん、頑張ってね」明美に言われるとその気になるのだ。知り合いのパイレーツに頼み、助成をおねがいした。


空母の乗組員やジェット機の乗組員は、勿論こちらの訓練受けた若者達であるのは言うまでもない。若いから一度受けた訓練は忘れていまい。


洞窟に隠した船を見に行った。さほどさびてなく手入れは隅々行き届いていた。矢張りパイレーツの人達が気をきかして手入れをしてくれていた。


海賊といってもこの人たちは、やむにやまれず海賊になった人間で、根はよい人達かも知れないと思った。同じ人間族であったし気心は通じていた。


若者達も海賊達も仲良く、再び訓練をしてくれていきは上がっている。いよいよ近い内に決戦をやらねばならないと思っていました。

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