第6話 異世界にて。
来たのは猫族の王女の城の庭で、ひっそりとしています。何時もは警備員がいたのですが、肝心の宇宙船が無くなってからは見守る物が無くなってしまったので誰もいません。
城なので広大な敷地で、意外に此処は安全かも知れません。王女もめったに来ません敵の本拠地が、今は最高の隠れ家になりました。兎に角戻る事に成功したのですしかし何時までも此処にいるわけにはいきませんが。
宇宙船は元の場所に、置くことにしました。私達は早急に退散して隠れ家を見つけなければならないでしょう。此処の住人である花岡誠に、心当たりを訪ねて其処に行く事にしました。
幸いロボットミ-手術を受けていない、友達がこの近くに住んでいるらしいので、其処に行くことにしました。ここでは私達は犬猫族に追われる、逃亡者で有ります。何も悪いをしていなくともここの政府に追われる人です。
友人の家はビルの地下に有り、昔警察の簡易牢獄のあった所で、みすぼらしい古びた部屋のある場所で、如何にも地下組織らしい感じがします。
其処にしばらくは要る予定です。人間にも犬猫族に対する、反抗組織があったので少し安心しました。しかしロボットミ-手術をする前の、若い者が多いですねぇ。手術後の人間は全く居ませんでした仕方ない事ですがねぇ。
此処では犬猫族に対する反抗組織の長老的役目を、花岡誠が担っていました作戦から材料の調達、そして武器の設計製造まで忙しく働いていました。
なので当局から、反抗組織のトップとして執拗に追い回されていたので御座います。花岡誠は人間族の英雄でも有りました。
人間の若い子供達は頭も良く、犬猫族には見過ごせない事で有りました。だからロボットミ-手術を、もっと早くからしようと目論んでいました。
努力のかいあってようやく犬猫族に反抗出来る、めどがたって来ました。だから花岡誠はあんなに、異世界に帰る為に焦っていたのです。
でも一人では帰ることは無理と考えて、雷電健太の言うことも渋々に了解しました。逸れを知らずに雷電健太は安易に考えていたとこが有りました。
「花岡誠さん何でこの世界の人は、こんな状態になったのでしょうか?」
「それは昔犬猫族との戦いに人間族は敗れ、成人は罰としてロボットミ-手術を受ける事になり、アホになった事によります」
戦いには勝ねばなりません、負けた方は悲惨な事になるからです。何故負けたのでしようか。逸れは人間の欲で裏切り者が出て、負けてしまったらしいですね。
花岡誠は異世界の地球から、月に基地を作り出し其処から反撃しようと思っていたらしい。人間の英知は一台のパソコンに残されていました。ロボットミ-される前に優れた科学を、人間の為に残した者が居たようです。手紙とともにこのパソコンが有りました。
そして逸れを元にこの地下で、人間の為の宇宙船を作り上げました。後一息で出来る出来れば此処の連中と、共に月に行く予定で有ります。
ここの世界では学校は無く、めいめい自分で独学していました。先生となる人がロボットミ-手術で、全く使えませんのです。学校は犬猫族に占領されて人間族はいけません。
雷電健太は花岡誠と親しげにしているので、一目置かれているので同年代の友達はいません。ここの若い人は頭は悪くありませんけれど、あの手術のおかげでアホになっていました。
「おい雷電健太よ明日月に、宇宙船で行く心の準備していろよ!」
「早いのですね試運転せず、いきなりですか」
「余裕は無いのだ、もう犬猫連合軍が攻めてくると情報が入っている!」
「はい分かりました。心の準備はしています。ここの人全員ですねぇ」
早朝地下工場よりビルの道路に、出された宇宙船に乗り飛び出た。通常水素燃料推進ロケットは、静かに飛んだ朝日に浴びて目立たず進む。
「あの花岡キャプテン、何処まで行きます?」
「月の裏側の基地予定場所まで、飛んで呉れるか頼むぞ。着いたら知らせて呉れそれまで一眠りする!」
「はい分かりました、キャプテン!」部下はきびきびと、敬礼し下がる。
今までいたビルの在りし場所に目をやる。そこは犬猫連合軍の攻撃を受けて真っ赤に燃えている、間一髪であった。雷電健太は額の冷や汗を拭う。
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