第3話 宇宙船に乗ってた人を、助ける。

友達の山田勇の持って来たコヒーとパンを勧めると、腹が減っていたのか貪り食っていた。


「えっ此処は異世界ですか? あなたはいったいどこの国の住人ですか!」


彼はよく寝て腹を満たしたので、幾分元気が出てきたようである、しかしまだ頭は混乱しているようである。


「私は犬族や猫族の支配する、日の丸国から来ましたヒト科の人間です。犬族に追われて逃亡していました!」


もう涙目で二十超えている男が、十四才の子供に訴えるように言う。


「えっ犬族に追われて逃亡ですか、はてそんな者はこの世の中には、居ませんよ今の世の中では犬は犬、猫は猫で動物として存在していますが?」


「そうですかやはり此処はあなたの言われるように異世界ですねぇ、私はどうやら多次元パラレルワ-ルドに迷い込んだようですねぇ、私の国では人間は犬猫族の家畜でペットです!」


多次元世界と異世界は、よく似ているので理解しやすい。


「異世界パラレルワールドでは、人間とペットが逆の立場に、変わってるのですか変な世界ですねぇ?」


つい異世界と言ってしまう、まあ話が通じるので細かい事はいいかとも思っている。 どうしても異世界物小説を、読んでるせいか多次元をそう言ってしまうのはしかたないのです。


「あのう異世界で無くて、多次元ですがまあ異世界でも、かまいません解りやすいのならそれでも良いのですあなたの世界ですからもうSFですね!」


「あなたはどうして交わる事のないはずの、別の世界から此方の世界に来れたのですか?」


その人は 少し首をひねり間を置いてから、叉喋り出しましたが変な話なので私はまだ理解出来ていません。


「多分猫族王女の持ってた宝石と、ワープ作動と相手の打った光線銃が原因と思われます、複雑に絡みあってパラレルワールドに突入出来たのでしょうか?」


「ではもう一度同じ事が、起きれば叉戻れるかも知れませんねぇ。其れには宇宙船からあの光線銃を外さねばなりませんはずす道具は有りますか?」


言って周りをキョロキョロ、物色するかの様に見ている。私もおかしな事に巻き込まれたと思っている。この人もまだこの世界に馴染んでないようですねぇ話が先走りぶっ飛んでいる。


「戻れれば人族を解放しなければならない、犬猫族のペットはもうごめんですし大人しく成る為の、頭のロボットミイの手術も嫌ですしねぇ!」


友達の山田勇は僕たちの話に、関心がないようにゲ-ム機で遊び出した。むかついたが仕方ない事である。僕には友達が少なく隣りの勇は、貴重な友で余りずけずけと言えないのです。


先程の異世界住人に、聞いた話ですがその異世界では名前は花岡誠と言うと云ってました。犬族に反抗的なのは何らかの付け落ちで、ロボットミイの手術は受けていなかったそうです。


その世界では十七歳になると、人間は強制的に手術を受けなければ、犬猫族に殺されてしまうらしいのです。それで花岡誠は彼らから逃げようとしたそうで御座います。そのためパラレルワールドに迷い込んで、こちらの世界に来たらしいのですね。


だから犬猫族には人間は従順です。此方の犬猫とは違い、二足歩行で手は人間に近く動かせ器用に物を生産出来ます。異世界では犬猫族は進化したのですねぇ。でも向こうの世界ではこちら方が異世界なので御座います。



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