落としどころってどこだったの?

「ドラクエⅦのあるきかた」と言う本がある。


 その本に曰く、グリンフレークの町長宅は南西に欠けあり=主婦が浮気に走るなど家難の相があるらしい。

 無論ある種のギャグの類だろうが、あまり笑えない。


 つまらないのではなく、何もかも当てはまりすぎているのだ。




 まず町に入っていきなり、町中が石像だらけになっている。他ならぬダイアラックと同じケースだ。


 だが今度は、その石像を元に戻す事ができる。その上に、実質ダイアラックを滅ぼした魔物を倒す事になる。かなり熱いシチュエーションだ。


 しかし、これほどまでの事をしたボスがちゅうまじゅうと同じグラフィックと言うのはないだろう。ギガミュータントとか、もう少しそれっぽい魔物がいても良かったはずだ。

(ちなみにこの日記を書くにあたり、「カクヨム」と町を名付けた)







 だが、問題はむしろこの後である。



 リンダ・ペペ・イワン・カヤ。それからボルック。




 リンダ→両親の借金を用立ててくれた人間を裏切れる?

 ペペ→主であるボルックの娘を寝取るなんてできるか!

 イワン→親が決めた婚約者だぞ?その親に逆らえ?

 カヤ→たかがメイドに何をしろと?

 ボルック→一方的に借金棒引きにしたら片びいきだろ?




 誰一人、間違ったことをしていない。しかしその結果、まったくろくな事にならなかった(その結果は後に記す)。




 そもそもの話として、グリンフレークの町の問題はあめふらしを倒した時点で本来なら終わっているはずだ。だと言うのにまったくどうしようもない。自分なりに最善を尽くしたのにこうなってしまうのかという、本当に後味の悪い話である。

 普通のRPGならば、それこそ誰か一人がその中から抜け出し、その上で主人公が魔物と言う装置を介して展開を動かし、無理矢理にでもハッピーエンドに仕立て上げるのだが……。






 ちなみに石板はと言うと、それこそまったく関係のない北西の洞窟で手に入る。


 まったく、どこまでもはた迷惑な話だ。













 そんな町であるから、現代で滅亡したのも仕方がないとしか言いようがない。そんな所に来るのは、住民集めに勤しむプレイヤーぐらいのものである。



 まあ、グリンフレークを駆逐する形で君臨したメモリアリーフの現代の主人がメイドを追いかけるような有様なのについては、それがドラクエらしいと言う他あるまい。




 結論から言えば、この地が復活した最大の成果は初めて復活したが地続きになったと言う事だろう。

 あとタンスに入っていたはでなふく。


 そしてもしこの辺りでキーファが何らかのリアクションを取っていれば、もう少し次も円滑に進んだのかもしれない。

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